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弥勒シリーズ第5弾。
遠野屋・清之介や伊佐治ではないが、本シリーズを読めば読むほど、信次郎という人物を知りたくて堪らなくなる。
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このシリーズが大好きで続編が出るのをいつも楽しみに待ってます。
今回も遠野屋と木暮様と伊佐治のやりとりが絶妙であっという間に読み終えました。
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内容(「BOOK」データベースより)
「親分、心など捨てちまいな、邪魔なだけだぜ」たった独りで、人の世を生きる男には、支えも、温もりも、励ましも無用だ。武士と遊女の心中は、恋の縺れか、謀か。己に抗う男と情念に生きる女、死と生の狭間で織りなす人模様。
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このシリーズには他の作家作品には感じない
冷やりとした緊張感が底辺あり目が離せない。
最後まで結末が見通せず引っ張られた。面白かった。
やや説明調の遠野屋(モノローグ?)は気になった。
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弥勒シリーズ最新版。今作の中心は清之介というより、定町廻り同心の木暮信次郎を中心に話が動いていく。
同僚の心中事件から、自分の馴染みの旅籠の女将の夫が、かつて同様の手口で亡くなっていることにつながりを感じ、調べ始める。事件性を見事に見抜き、鋭い観察力で皆が気付かない部分も疑問を持つ信次郎。そして真実へとたどり着く。清之介ではないけど、信次郎の頭の中を覗いてみたいと思いながら読みました。
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小暮氏と遠野屋の距離が、なにかひとつ事件を解決するごとに近づいているようで、友情ではないけれども相手への揺らぎない信頼感のようなものが、丁々発止と渡り合う会話の中に見えて面白い。親分散の存在感もさすがで、この二人には無くてはならない人だ。
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シリーズ5作目。いい意味で、安定してきましたな。平岩弓枝あたりのシリーズで感じる円熟味みたいなのがちょっと出てきた。嬉しいぞ。遠野屋の過去編がひと段落して、信次郎と伊佐治が追う事件編に戻ったからかな。
このシリーズの魅力は、遠野屋と信次郎の、白刃を踏むようなやりとりな訳ですが、起こる事件もミステリとして一筋縄ではいかなくて、面白い。それをとりまく人間の愛憎や機微もいい。かなりどろどろした人の腹中を描いているんだけど、日々を大切に生きようとする遠野屋と伊佐治の心が清涼剤になって、後味は悪くない。
しかし今回は、信次郎が無理矢理遠野屋を事件に引きずり込んでる(笑)。遠野屋いい迷惑。でもって好奇心が勝ってフラフラ付き合っちゃう遠野屋に、気が気じゃない伊佐治までとばっちり。
もう少しシリーズ重ねたら、NHKで時代劇にしてくれないかなー。
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あさのあつこの時代物は初めて読むが、なかなか大人の味わいで面白い。
シリーズの他の巻も読んでみようと思う。
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L 弥勒シリーズ5
小暮信次郎ってそんなに危ない人だったっけ?危ないのは遠野屋清之介じゃなかったっけ?伊佐治も信次郎を呆れることはあってもそこまで恐れてなかったような気がするんだけど…と思う64p前後。
そんな剣呑な信次郎!と上役南雲とのやりとりは一幕しかないけれど痛快(笑)幕毎に視点がわかっていくから、今度は誰だ?と読み進めるのが楽しい。すぐわかる程度なので難解でないのもマル。
かなり今回は金で請け負う殺し屋集団、黒幕は!?で、どんどん面白くなったけど、最終的な犯人はかなりの小者感で決着してもの足りない感じも。信次郎の同僚が巻き込まれたりかなり身内感あったけどその辺も回収しきれてない気がした。
が、
小暮信次郎中心の話に戻ってきたよ!続編に期待。
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『弥勒シリーズ』も、5弾目になりました。
殺し屋として育てられながらも、商人となった東野屋清之介。
その清之介の奥に潜む闇を面白がる(?)同心の木暮信次郎。
そして、二人の間で翻弄される岡っ引きの伊佐治。
この三人の関係性が、時を追うごとに心地よく感じられるようになりました。
どこか、ピンと張りつめていたものが、ちょっとゆるんだ気がします。
清之介に嫌みたっぷりな同心・信次郎ですが、清之介の力を
一番信じ、頼っている感じが良かったです。
その気配は微塵も見せませんが……
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おもしろかった!
清之介のしがらみ関係が前巻までであらかた片づいた(?)せいか、今巻はすっきりと一本にまとまってた感。
個人的には、シリーズの中で一番すきかも。
木暮様はなんだかんだで、きっちり解明してしまうから、憎めないですよね…ほんと毎度ね…。
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弥勒の月シリーズ最新刊。相変わらずぐいぐいと引き込んでくれるのであっという間に読了。信次郎、清之介、伊佐治の遣り取りが剣呑でありながら何故か心地良い。
信次郎の口から「俺の女だ」という台詞が出てきたときには一瞬呆気にとられた。
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弥勒の月、第五弾です。
「バッテリー」なんかの青春もので人気のあさのあつこ氏の、推理時代モノ。
青春ものもいいけど、私はこのシリーズが一番好きです。
人物の魅力さ、話運びのウマさ、ほんと一気に読める面白さ。
読みながらやっぱり読み進めるのがおしい。続きが気になる一冊です。
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「弥勒の月」から始まるシリーズの第5弾。相変わらず信次郎の傍若無人ぶり(というか非情っぷり)に遠野屋も伊佐治も振り回されるが惹きつけられる。今までどうも信次郎の振る舞いに反発しか覚えず面白いけれどもしっくりきていなかったが、今回はさほど違和感もなく読めた。信次郎の「感情がない」というのが呑み込めるようになったからだろうか。。。
本編の侍と遊女の心中から導かれる真実・・・の行方よりも遠野屋と信次郎のやりとりや、お仙との場面のほうが読んでいて面白かった。シリーズ5作にもなると謎ときよりそちらに力が入っていた気が。。。それでも好きですが。
ただ疑問に思ったのだけれど、「感情がない」信次郎にとってお仙とのことは何なのだろう??
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素晴らしい、絶品。
ここのところの時代小説のイチオシがこの【弥勒の月】シリーズです。
初巻の橋の上で清之介(清弥)とおりんが出逢うシーンから惹きつけられ、この巻までずっと読み続けてきました。
かつては暗殺者だった清之介は今は江戸でも名の知れたお店の主人、そして、清之介と深い関わりを持つ定町廻同心木暮信次郎、共に剣の手練れであり、戦えば互角の腕を持つ二人は心に〝闇〟をもっている。
事件が起これば鋭い勘で謎を解く信次郎だが、およそ人としての情や優しさといったものはない。
対して、清之介はかつて躊躇いなく人を殺した鬼であった自分を恥じ、まっとうな商人として生きようしている。
―止めときな、お前は絶対に真っ当になんぞ生きられやしねえよ。お前は死を呼ぶ人間なんだ。
そんな清之介に対して、執ように絡んでくる信次郎は、清之介に対して、どのような感情を抱いているのか?
およそ人間に興味を示さない信次郎が唯一、興味を抱くのが清之介なのだ。
この二人の掛け合いを信次郎の配下である老練な岡っ引きの伊左次が見守る。
おそらく、読者は伊左次の視点で物語りを読みすすめることになるのではないか。心に深い闇を棲まわせた若い男二人が真剣勝負するその時、何が起き、どちらが生き残るのか?
伊左次と共に読者は、二人の戦いの先にあるものを見極めようとするに違いない。
この遠野屋の旦那がまた文中にもあるように〝良い男〟だ。容姿も今風に言うならイケメン、どこかに孤独な過去と翳りを滲ませ、自分を人殺しという闇から救ってくれた女房をおりんを一途に愛している。
だが、おりんは、もういない。
この巻で、私は更に清之介のファンになった。およそ無感情な信次郎より、過去にあがく遠野屋清之介の方が倍も魅力的だ。
これから清之介に新たに愛する女性が出てくるのかどうか、そういった面でも期待できそうで、読み終えたばかりだが、早くも続きが待ち遠しい。
あさのさんの現代物は読んだことがないけれど、間違いなく時代小説の名手といえる作家だと思う。