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どこか曲がっている登場人物達による残酷物語。どのお話も不思議な雰囲気が漂っていて、それなのにさらっと読める。残酷物語、といってもどこか綺麗。「ハウス・クリーニングの世界」が好きでした。延々と続くループ。
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小川さんの小説は日本っぽい匂いじゃ、空気じゃない感じがする。ダークビューティー?言葉に出すと陳腐だこと。
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ひんやりしてて、綺麗で、やさしくて、ちょっとダークな感じの短編集。個人的には「森の奥で燃えるもの」が気に入った。
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死、狂気、奇異が棲みついた美しくも恐ろしい十の「残酷物語」。(裏表紙より抜粋)
「博士の愛した数式」の小川洋子が書いた短編集ってゆーから、油断した。残酷でした。しかも直接的で、よくある偽悪的な残酷さじゃなくて、ゆっくり忍び寄ってくる恐怖に余計ハラハラした。
怖いことがあると、手首から先の感覚がなくなる私は、何度も本を落としそうになりました。ホゲーー
表紙には騙されたよ。不思議の国のアリスみたいな、夢十夜みたいな、そんなお話だと思うじゃんね。
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光と影のように、幸せと不幸せのように、朝と夜のように、日常と非日常は表裏一体であり、紙一重の存在なのかもしれない。
日常に潜む非日常を、冷静且つ繊細に綴った10編の短編集。
巻末の「解説」で、飯島耕一さんは「ここにある十の物語のどれもが「残酷物語」」であるとおっしゃっています。
しかし、小川さんの小説はただ単に「残酷」なものではない、と私は思う。読んで不快になることはなく、終始美しい文体で、狂気や非日常を静かに描いてゆく。
その美しい世界観に引き込まれて、離れることが出来ない。
印象的だった小川さんの言葉。
「喪服は喪服でしかないのか。指が植物に見えてどこがおかしいのか。…私はいつも、現実の常識を疑ってかかっている」
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喘息の描写が多い(その程度の感想)期待したほどではなかった。歌えないオペラ歌手の話と、王女様になった中年女の話が好きで、眼球をくり抜く主婦の話と、オーディションに失語に陥る少女の話が嫌い。この説明を踏まえてこの本を読んだら遠野の文学系統が透けて見えると思う(笑)
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短編集。「森の奥で燃えるもの」は気持ち悪くて嫌だったけども「ハウス・クリーニングの世界」が印象に残ってます。
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穏やかなほうに流れるか不穏なほうに流れるか、あるいは中間で漂うか。息を詰めてひんやりした物語を読みすすむ。不穏な空気にこころを掴まれる、それがたまらなく心地よい。
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まぶたより気味の悪さがアップしているような気がします。不思議なお話が多いですね。読んでいる途中で思わず心の中で「えええーー!」と叫んでしまいました。
けれどこのホラーとも言い難い、独特のこの感じは病みつきです。読んでいて先が読めないところも魅力ですかね。
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小川洋子の短編集。
小川洋子は断然、短編が好き。
無駄のない美しい文章で綴られる、人間の静かな狂気。
ゾッとするけど、浸っていたい世界。
なぜか厳粛な気持ちになる。
わたしには必要な作家だなぁ。
「図鑑」が一番すき。
寄生虫は寄生先(宿主)が見つかると、目を捨てるっていうエピソードを話したあとのあの展開・・・すごい。
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ものすごい不思議空間。
ものっそい奇妙なお話です
現実ではありえないけど、
読み終わった後、自分のうずまき管の心配しちゃう。
ものすごい不思議な本です
でも引き込まれる、そんな本
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10/2/19 読了
小川さんの本はいつも文体に騙される。
宇宙に放り込まれたみたいな不安感。
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なんでこんなに綺麗で繊細な言葉なのに緒っとずつ怖いっていうか暗いっていうか、そんなギャップが好きなんだけれども。
どの話も世界観が大好きですが、特に「ケーキのかけら」が好き。
世にも奇妙なみたいな。定点カメラで撮影してほしい感じ。
終わり方もこう…歯がゆくて。息苦しい。
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静かな本のはずなのに、所々に冷たい恐怖のようなモノを感じました。凄い心の暖まる訳でも、怖すぎる訳でも無いのにいつの間にか読み進めていました。
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静かに怖いストーリー集。
内容(「BOOK」データベースより)
母がいるホスピスで僕は子供の頃高原で遊んだ少女に再会、彼女は虫を一匹一匹つぶすように刺繍をしていた―。喘息患者の私は第三火曜日に見知らぬ男に抱かれ、発作が起きる―。宿主を見つけたら目玉を捨ててしまう寄生虫のように生きようとする女―。死、狂気、奇異が棲みついた美しくも恐ろしい十の「残酷物語」。