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東京郊外で若手カメラマン誘拐事件が発生。しかし犯人からの要求はなく、三日後にカメラマンは無事保護された。十津川警部が被害者の身元を調べると、幼少時に河原で発見され養護施設で育てられたことがわかる。それ以前の彼の記憶は「SL、桜、二人の男女」という曖昧なものだった。十津川はこの記憶が事件に関わる鍵と睨み、捜査を開始する。その矢先、静岡の大井川鐵道で第二の事件が発生し…。傑作長編トラベル・ミステリー。
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誘拐にあった孤独なカメラマンのエッセイの標題が「遠い記憶」というもので,名前が永井俊。
「満開の桜が咲いている。そしてそこを黒いSLが白煙をたなびかせながら走っている光景である。 そのSLの向こうに,人が二人立っている。それは中年の男と女であることはわかるのだが,顔ははっきりしない。」
2歳半のときの記憶らしい。
自分の親を「中年の男女」と思うだろうか。
子供にとって,親は,大人だと思うが,中年とは思わないのではないだろうか。 疑問が残るエッセイだ。
その疑問が解き明かされて行く。
推理小説としてはなるほどと思った。
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「十津川警部「記憶」」3
著者 西村京太郎
出版 角川文庫
p10より引用
“医者の話でも、永井の体内に、モルヒネが残っているというか
ら、モルヒネを注射されたことは、間違いないだろう。”
ミステリーの大家である著者による、おなじみの刑事たちが活
躍する長編ミステリー。
ある日の夕方、若い男が車で連れ去られる事件が発生した。
その男の記憶を巡り、十津川警部たちが奔走する。
上記の引用は、誘拐されて無事に保護された時の様子。
体に残るほど打たれたら、後で依存症になったりしないのでしょ
うか。病院で痛み止めに使われているのなら、使った量もはっき
りしていて治療もしやすいでしょうけれど。
今回は有名なSL路線が出てきます、行ったことのある人はより
楽しめるのではないでしょうか。
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非常に読みやすいストーリーで、散りばめられた枝葉の部分はいいのだが、肝心の最初の事件の動機が弱く、全体としてやぶ蛇ムードなのがなんともいまいち。もう少しなんとか出来たような、、、