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水無田先生以外の方の本は読んでいたのでより深く理解できた。「母がしんどい」「さよなら、お母さん」「母は娘の人生を支配する」など事前に読んでおかれるといいかもです。
今まで対談形式の本は面白いと思ったことがなかったけど、これは最後まで飽きることなく読めた。
特に水無田先生ところがググッと来る。明治30年以降の急速な変化の中で、良妻賢母とロリコン言説と少女趣味と、家父長制の強化と幼児虐待と言うのは、同時期に発生している云々
あぁ、それ以前に帰りたい(笑)
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うーむ。
なるほど……。と言おうかなんと言おうか。
女性が生む性だからなのか、産む性で有ることを社会的に期待されているからなのか、母、祖母、とさかのぼり、もしかしたらミトコンドリア・イブにまでたどり着く呪詛を感じる。すげーわ。
社会や人情、世間の常識に照らし合わせて間違っているとしても、本人が辛いならば「辛い」って言うのは当たり前なんですよ、と言うことを切々と語っているなぁと。
そして何より、逆もありき、と言うのが新しかった。端から見てどんなに辛そうでも、本人が大丈夫ならばそれでいいい。
本人にとっては、本人が感じていることが真実なのだし、それを大切にしてほしいと思いました。
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「女は女装する」が印象的。たぶん男も男装しているんだろうが。親の支配というのは多かれ少なかれ誰にでもあるものだろうが、男の場合は父親は乗り越えるべき存在であるのに対し、母娘というのは支配関係が永続するのが男女の違いなのかな?と感じた。それは社会的・時代的なものだったり、肉体的なものが原因だったり。その支配関係に気がつかない人はある意味幸福で、気がついちゃうとキツイのかもしれない。
斉藤先生が精神科医なので、作家・心理士と話す場合は同類的に心の問題にフォーカスして話をするのだが、社会学者と話する場合には社会性・時代性にまで話が広がるので多面的な考察が出来ていたように思う。
基本的にはこじれた関係は修復不可能で、この本を読んでも解決はしない。分析してるだけで原因がわかるだけ。それでスッキリして納得できるならそれはそれでよいのだろうが、こじれる前に幼少期からの対策が必要なんだろう。まあたいがいの子育ては失敗するんだろうが、それでも社会は成立するんだろうけど。
斉藤先生曰く「女を理解するために男が読む本」だそうで、なかなか興味深かった。類似本も読んでみようかと思う。
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毒母、毒親という概念が紹介されるようになってだいぶたつ。
自分とその母親の関係はどうだったのかなぁ、こどものを育てる母親として自分はどうなんだろう・・・と振り返りたくて、本書を読んでみた。
まぁびっくりする。世の中にはいろんなお母さんがいるんだな、と。うちの母親も結構強烈な人だが、毒でもなんでもないかも。
毒母に苦しんだマンガ家の田房永子さん、家族とか母子関係を描いた作品の多い角田光代さん、萩尾望都さん、母娘問題などに詳しい臨床家の信田さよ子さん、女性問題や家族関係、子育て論の社会学者で詩人の水無田気流さんと引きこもりを専門にしている精神科医の斎藤環先生との対談集。
それぞれの体験談も交えているが、実際に母親との関係で困って、克服した人の話ではなく、それぞれの専門分野から、この問題へアプローチしているものなので、興味深くはあるが、ピンとこないところも多かった。
斎藤先生の『母は娘の人生を支配する』か信田さよ子氏の『母が重くてたまらない』を読んでおけばよかったかも。
あらためて・・・
萩尾望都さんの作品は、トーマの心臓とかイグアナの娘とか、もう何十年も前の作品なのに、現代の母娘問題にも引き合いに出され、いまだに古びず普遍的なテーマを表現しててすごいわーと驚きます。
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実母とうまくいっていない長女の私にも娘がいるので、娘とはうまくやっていきたいと常に思ってます。
なので、心に留めておこうと思うこともありながら、女同士はやっぱり難しく永遠のテーマなのかなぁとも思う。
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母と娘の確執ってのはものすごく奥が深いだね。
ひいてはそのまた母親の母親との問題でもあるわけだから。
ここに出てくる母親たちは、あまりにもひどい。
娘を自分の所有物と勘違いしてるのではないか。
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結構、衝撃的でした。でも、よく考えてみたら。後輩にこういう親子関係の子いたなぁ・・・その子の弱さのせいだと思って、埒が明かない感じに嫌気がさしちゃって疎遠になっちゃったけど、切りたくても切れないのか・・・全然わかってあげられなくて、悪かったな。。。
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母と娘の関係についての、対談集。
やっぱり、いろんなひとがその関係について、違和感を抱いてるのね、と思った。
親子はこじれたとき、育てられてきたからこそ、つらくなる。残酷ではあるけど、そんなときに親を突き放して考えることができたら、楽になるやろうなあ。
田房さんのところに出てきた、「呪詛」の考え方がしっくり来すぎて、感動した。
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精神分析的な視点から見て、極論すれば男性は身体というものを持っていません
健康な男性の身体はいわば"透明な存在"で、それゆえ彼らは、日常的に自らの身体性を意識することはほとんどありません
序文にあった言葉が、とても驚きで
でも、続く対談を読むと、本当に納得する
それは、インタビュアーが男性だから
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著者が「対談を終えて」のコメントにも書いたように、萩尾望都さんのプライヴェートなお話が聞けてよかった。就活の学生さん、本当の「貴重なお話」っていうのは、こういう話のことなんですよーーだそうですw
まあ皆さん酷い母親をお持ちで。私も機能不全家庭で育ちましたが、大して珍しい事ではなかったんだなと。また母親と距離を置きたいと思う事に罪悪感を感じなくてもよかったんだと今更ながら納得しました。水無田さんのように理路整然と考えていれば、もっと早くに楽になれたのかなと思いました。
母性は存在しない、精神分析的には男性は身体を持っていない、にはビックリ。
p152
信田 だからあんなメタボな身体でも平気でさらせるんですね(笑)。私、よく恥ずかしげもなくメタボな身体や、薄くなった髪の毛を電車のなかで平気でさらして、足を広げて寝ていられるなと思うんですけど、あれはそういうことだったんですね。
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他の本と併読をおすすめ 「母と娘はなぜこじれるのか」
「母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか
(NHKブックス)」を読んでからこちらを読むことをおすすめします。
著者の斎藤さんが、母娘問題にゆかりのある方と対談していきます。
角田さんの小説は同じ日に読み終わったばかり、
萩尾望都さんの「イグアナの娘」はマンガもドラマも見、
信田さよ子さんの「母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き」も
読んでいたので対談の背景を知った上ですっと読んでいきましたが、
今、実際困っている人は、「母は娘の人生を支配する―なぜ「母殺し」は難しいのか (NHKブックス)」、
「母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き」の併読をおすすめいたします。
田房永子さんとの対談が、一番付箋が多くなりました。
実際の母との経験をマンガにされているということで、
呪詛植えのメカニズムと、呪詛抜きについてなど、マンガで
わかりやすく描かれているので、田房さんのマンガ作品にも
興味がわきました。
「母親から植えつけられた呪い、呪詛を抜いていく
『呪詛抜き』が必要だと思っています」
「いびつな母娘関係のラスボスは、男性の怠惰」
というような発言にひとつひとつ、頷く経験がある方が
いらっしゃるのではないでしょうか。
また、逆に全くぴんと来ない方も同じくいらっしゃるのでしょう。
それは、とても幸せなことだと知ってほしいです。
「母親の呪縛から解放される一番のポイントは、
自分は母親の思う通りじゃない、
母親の望む言動をしなくてもいいんだ、
イヤなことはイヤだって思っていいんだ、
と気づくことでしょうか。」
とありますが、このような本に出あっているということは
なんらかの気づきがあって読んでいるのかなと思うと、
それは大きな一歩だなと思います。
自分がそのような問題を抱えていることすら気づかず、
そう振る舞うのを当たり前と思っている人も多いはず。
また、
「今は母親との関係は、距離を置けているので、
直接的な被害はないんですが、自分のなかにある
母の呪縛みたいなものから、夫や子どもへの対応に
問題を抱えています。
お母さんとの関係が安定していなかったから、
夫に対してこれでいいのか、子どもに対して
これでいいのかと不安を感じたり、不安によって
夫に対してキレちゃったりする」
という言葉があったのですが、そういった、距離を置いてから、
自分が母となったときのよすがになるような
本というものも読んでみたくなりました。
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精神科医の斎藤環先生と母娘関係についての対談集。ゲストの角田光代さんと萩尾望都さんに惹かれて読みました。田房永子さんは「母がしんどい」を読んでいたから面白く読めましたが、角田さんはエッセイで母親との葛藤を書いていたのを以前読んだ記憶があるのですがなんとも歯切れが悪くピントがずれている気がしました。萩尾望都さんは親子関係に苦労されていたのがちょっと意外でした。
読んでもあまりスッキリしません。多種多様な関係があるからでしょう。
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角田光代の話してる内容が少しも理解できない。母親との確執なんて、何にもない人なんだろうけど、なんでこの本に出てきてるんだろう。イラっとするくらいのことじゃ、「こじれ」とは言わないと思うよ。
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精神科医の斎藤環氏と5人の女性達による対談集。
テーマは母と娘。
対談相手の中に角田光代さんがいたので読んでみたくなった。
いやー、色々あるんだなと言うのが正直なところ。
私自身母との関係性は取り立てて問題もないと思うし、自分の子供も息子だけだからこれからも悩むこともない。
それでも母と娘が特別な関係だというのはよく分かる。
良くも悪くもその結びつきの強さだとか。
そうそう、母に対して罪悪感を抱くって感覚は私にもあるなぁ。
自分が母より幸せになってしまったら後ろめたい気分になったり。
いわゆる毒親だったり、母から抑圧や過干渉を受けている人にはこの本、絶対お勧めですね。
あー、私だけじゃないんだって思うんじゃないかな。
ここまでひどくなくても周りには一卵性親子って呼ばれるような人達は結構いるし。
過干渉がいやだいやだといいながら離れられないのが不思議でならなかったけれど、この本を読むとその気持ちが分からなくもない。
欲を言えば、シンプルだとされる母と息子の関係に嫁が登場した時にどう変化していくのか知りたかったな。
私にとってはこっちの方が気になる!(笑)
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お受験の本にも書いてありましたが、ブランドバックやシューズや服や装飾品を持つことの先には、子どもが有名小学校に通っているということが何よりのステータスになる…ことに近い、親子のゆがみを感じます。が、それにしても登場する親子のケースが極端でびっくり。