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初めは小説と講義が別の世界で実行されているように思っていたのですが、読み進めるうちに物語と講義とが混ざり合い、ひとつの人生が形成されていました。
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主人公が文学部の教授ということもあり、大学内のゴタゴタ話だけでなく、文学関連の授業もしてくれているので、いろいろと勉強になっていい感じです。
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唯野教授の講義の部分はなかなか高尚で、ここに手こずった(笑)でもちょっと頭良くなった気もする。
高尚な講義内容と並行して、大学構内でのどろどろした争いをコミカルに描いてある。つまりは大学教授なんていかにも浮世離れしてそうだけど、ほんとは普通に?とても俗深いんだということ。なるほどーと思うことがいっぱいあった。
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フェデリコ・カルパッチョと同じぐらい笑った本。手術して入院している人に貸したら、笑いすぎでおなかの傷が開く、と言われました。
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早治大学を舞台に繰り広げられる大学教授の異質な世界、そして主人公唯野教授の講義(パロディ)によって構成される作品です。
さすが岩波!エンターテインメント性の中にもしっかり学術系を盛り込んであります。
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大学に内緒で小説を書いている文学部の唯野教授、大学におけるその異常な日常と文芸批評の講義が並行して描かれる、壮大な…アカデミズム批判?文学批判?とにかくスケールの大きい作品。文芸批評の入門書的な読み方もできるが、登場する批評方法のどれによっても解体できなさそうな本書自体が、既成の法則に痛烈な一矢を報いているような。
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さすが筒井康隆。高度な批評理論を簡単に学べる上、それを操っている大学教授たちは全く幼稚であるという本質も知ることが出来る。続編の『文学部唯野教授のサブ・テキスト』で構造主義による「いっぱいのかけそば」の分析をぜひ読んでみたい。
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ここまで面白い本とは、期待を遥かに遥かに超えてくれた。文学作品という虚構を批評論文という虚構によって批判する。すでにたくさんあるように思うけれど。
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小説として読んではストーリを展開する書き方にちょっと物足りなさを感じたりするかも。しかし内容は圧巻の一言。批評理論について説く講義の部分は非常におもしろい。こういう人が堅苦しい文学に教鞭を振るってくれれば、さぞ興味深いものになるだろう。文学理論を勉強する手始めにこれを読むのはおすすめできる。学術書と小説のマッチングがとてもおもしろかった。
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大学に内緒で小説を発表している唯野先生は、グロテスクな日常を乗り切りながら、講義では印象批評からポスト構造主義まで壮観な文学理論を展開していくのであったが・・・・。
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筒井の代表作としてフランスでは絶賛された。「構造主義に関する」講義部分が最高!下世話な最高学府での「出来事」が秀逸なのはいうまでもない。一番良いのは初めのversionで注の付け方が80年代してます。これは文庫版なのでその点はイマイチ。
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レポート書くために読んだが案の定ハマった。ここで使う単語ではないが、必死で唯野教授に萌へた。勝手にビジュアルを作って悦に入ってしまったよ。これ読んで文学部で良かったと思うのと同時に俺文学部でやってけんのかなとか思った。ともかく全国の文学部生は読むべき。大学の内情もおまけに知れます。
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大学を舞台に繰り広げられる軽快でドタバタな日常と、唯野教授による文学理論講義を1冊で楽しめてしまう秀作!文学理論の方は半分以上わからない専門用語だらけだったけど気にならない位理解(完璧ではないが)しやすく且面白い。『子供っぽさを楽しめる』人なら眠くても目を閉じられないし頁をめくる手が止まらない。筈。このアグレッシブ具合がたまりません。しかし、心配になる位エイズ差別が満載でしたが当時は大丈夫だったのかな?
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大学というアカデミズムな場に生きる人々の裏事情と現象論、構造主義など現代思想の重要キーワードが唯野教授の饒舌な語り口から面白おかしく語られてます。
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これは究極のパロディか,抱腹絶倒のメタフィクションか! 大学に内緒で小説を発表している唯野先生は,グロテスクな日常を乗り切りながら,講義では印象批評からポスト構造主義まで壮観な文学理論を展開して行くのであったが….「大学」と「文学」という2つの制度=権力と渡り合った,爆笑と驚愕のスーパー話題騒然小説.