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お世話になった教授にオススメされた本。正直、大学の退屈な講義をボンヤリ聞いてる位ならこの本読んだほうがよっぽど面白いし学べると思う。
わかりやすい文学理論だけじゃなく、大学内部の権力闘争、身分と恋愛に関しても楽しめる奥行きがある。もっと早く読んでいれば…と思える本のうちのひとつ。
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-現代的作品で味わうべきはストーリイじゃありません。テクストに密着し、言語を吟味し、そして遊ぶこと-
古くから人間社会の中で尊重されてきた「宗教」。現代では「宗教」に代わる存在ともなった「科学」。その合間を漂って「肩身の狭い」というか「絶滅寸前?!」なのが「文学」ではないかしら?! 唯野教授自身の物語、および唯野教授が小説内で展開する「文芸批評講義」を読むと、文学を愛する人々の発展・成長のための「闘い」が、と~っても良く伝わってきて、「宗教」や「科学」のように大事にされないけど、「文学」だって凄いじゃない! と思わずにいられない。しかもコメディアンのように、読者をゲタゲタ笑わせながら・・・ なんて凄いことでしょ。「文学」は人間に与えられた最高の「至福」の一つだと改めて実感する。viva 筒井康隆!
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こういう教授いたらウザイなーと思いながら読んだ笑。
授業は確かに面白いけど、喋り方がいちいちウザイ教授、
そんな唯野教授の授業に夢中です。
文芸批評についてこんなに語るべきことがあるとは知りませんでした。
無知なあたしには大変お勉強になる本でした。
講義の所だけ読み返したらかなり勉強になるよ。
読み終った感想は「勉強になったなぁ」という感じ。
あとは「こういうのが書きたかったんだろうなぁ」と思った。
大学の内情がこんなんだったらもうガッカリだよ笑。
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2010/3/30
友達がおすすめで貸してくれた本。
印象批評とか、解釈学とか、構造主義とか。聞いたことだけはある的なところをかいつまんで説明してくれてて、興味が持てた。
それぞれのこと知った上で読み直したらめっちゃ面白いんだろうなぁと思う。
あと、大学の学内政治の話も。唯野教授いいね笑
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唯野教授が個人的にだいすきです。今講義内容の部分でノート作成中。講義内容以外のところもおもしろい。記号論の辺りは思わず笑ってしまいます
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読み返してたら一駅乗り過ごして遅刻した。批評やパロディのエッセンスが詰ってる。若い頃筒井さんの文章に出会ってこういう仕事をするようになった。敵をつくらないようにするというのをしちゃいけないんだと知った
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イーグルトンの「文学とは何か」を読むために「入門書」として購入した。大学関係者を的に回すような内容ばかり。ただ、それは冷静な目で見れば常識外れでパロディーとして置かれ、どう受け取るかは読者の感情移入し第で違うものになる。私は笑ってしまったが、その笑いは最終章で静かな痛みに変わった。人間味溢れる唯野教授の存在を知ることになった。
一番印象的だったのは、唯野教授の優秀さのせいで逆に痛々しく感じらていたものが、段々と、他の教授陣にはない強い人間味に変わり、それが最終章で締めくくられた「キャラクター性」とその変化の「過程」かな。それを可能にさせたのは語り手の位置と、皮肉のこもった描写有りき。
講義部分は文学部生にとって非常に助けるものばかりだった。イーグルトンを読みながらまた読むつもり。
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イーグルトンの「文学とは何か」を読むために「入門書」として購入した。大学関係者を的に回すような内容ばかり。ただ、それは冷静な目で見れば常識外れでパロディーとして置かれ、どう受け取るかは読者の感情移入し第で全く違うものになる。私は笑ってしまったが、その笑いは最終章で静かな痛みと温かさに変わった。人間味溢れる唯野教授の存在を知ることになった。
一番印象的だったのは、唯野教授の優秀さによって浮き上がり、現実と摩擦を起こした痛々しい彼の描写が、段々と、他の教授陣にはない強い人間味に変わり、それが最終章で締めくくられた「キャラクター性」の大きさとその変化の「過程」。この2つかな。それを可能にさせたのは語り手の位置と、皮肉のこもった描写だね。
講義部分は文学部生にとって非常に助けるものばかりだった。イーグルトンを読みながらまた読むつもり。
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文学部のまねごとをしたくて、独学で文学論入門をするには、と友人に尋ねたところ、すすめられた本。すすめられた理由が大変によく分かる。
文学部の教授である唯野が文学論を講義する、という「そのまま」の小説。実は唯野は大学教授としては忌むべき小説稼業を営み、美しく教養高い女生徒と恋におち、同僚の出世のために駆け回り、学内のヘンテコ教授どもと闘いともカウントされない戦いを繰り広げる。各講義の前半は唯野の日々を記す小説、後半が唯野が大学で行う講義となっている。この講義の部分が、入門者としては大変重宝した。
作者はこれを読んで満足してほしくはないんだろうなあ。
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2010年6月末購入。
ある日ブックオフに行くと、くたびれた啓蒙図書が陳列されたコーナーにやけに硬質な背表紙をこしらえた本を見つけた。以前どこかで名前の聞いたことのある本だった。「大学の内情を滑稽に記した本」ということで、興味を掻き立てられた覚えがある。しかし、初めて名前を聞いたその当時は本屋を何件か回って見つけることができなかったので、購入をすっかり諦めていたのである。それが、こんな出会い方をするとは。
立ち止まって読むに、これは普通の小説ではなかった。自我を持った小説、メタフィクションであった。舞城王太郎のメタメタメタ・・・フィクションを読んだことがある私には、そのジャンルこそ目新しくはなかったが、目次にはおよそ小説に相応しくないラングが散見された。印象批評、新批評、ロシアフォルマリズム、現象学、解釈学、受容理論、記号論、構造主義、ポスト構造主義―。全9章での構成。文学理論を話し言葉で解説した本である、と侮るなかれ。主人公が自分の役割をメタ認識しながら、「自分の世界を検証していく」文学作品であることに、この本の価値がある。それは、本書で文学理論講義とパラレルに進む「早治大学政治のストーリー」が崩壊の一途をたどっていく様にも似ている。記号論からポスト構造主義までの流れは、実際の思想上でも事件であったが、本書の歴史の上でも、蟇目の暴走、牧口教授昇格の危機、大学政治の変容、と物語のクライマックスが詰まった事件簿である。今後、思想がどういう道筋をたどるかも気になるが、榎本美奈子と唯野の進展も気になるのだ。
現代思想をこじらせている私にとって、構造主義、ポスト構造主義は聞きなれた言葉だったが、文学理論は廣野由美子氏の「批評理論入門」を購入して以来(未読)なかなか身に付けたくても敷居の高そうで食指が伸びなかったが、本書はわかりやすく飽きさせることなく私に文学理論の基礎の基礎を叩き込んでくれた。注釈の入れ方や、表紙の受け付けない感じは、本書のメタフィクション要素を増幅させる良い仕掛け。筒井康隆の徹底ぶりには感心する。
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大学では評論家も学者とは認めないの。ほら。マルクスやらポスト・モダニズム批判やらやってる空桶谷弁人って文芸評論家がいるでしょ、あのひと文壇であれだけ認められていて、しかも売れっ子でありながらさあ、大学じゃいまだに一般教養の、英語の教授だもんね。ヴィルヘルム・ケンプがバイエル教みたいなもんですよ。[・・・・・・]ただし、空桶谷さんの名誉のために言っておきますがね、彼の英語の授業は抜群ですよ。学生の信頼度100パーセント。変な本いっぱい使って教科書にして、文法のテクノロジイ教えるんだよね。
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なんと感想を述べればいいのかわからない。読中は唯野教授の語り口や講義内容、大学内でのしょうもない争いに引きこまれていったのだけど、読み終わった瞬間にストンと何か抜け落ちてしまった気になって、「うーん」と唸ってしまった。
だからといって、それにより面白い面白くないと批評することが出来るほどの素養が自分にあるとも思ってないし、そうすることが危険な作品であるということは何となく感じているので大変参っている。うわあああああああああ
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【目次】
第一講 印象批評
第二講 新批評
第三講 ロシア・フォルマリズム
第四講 現象学
第五講 解釈学
第六講 受容理論
第七講 記号論
第八講 構造主義
第九講 ポスト構造主義
「文学部唯野教授」は、T.イーグルトンの「文学とは何か」
に沿って書かれてます。
小説の中の唯野教授の講義内容がとても面白いので、
その講義内容を書き写そうと思ってます。
http://homepage1.nifty.com/hayaka59/mprofile/writer/tti/tadano.html
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・9/18 これを単行本じゃなくって文庫で読めるんだから、もう一度読んでみようと思った.といっても以前に読んだとき完読したかもよく覚えてないけど.
・9/22 唯野教授の話と現代批評論が平行して語られるメタフィクションになっているから、なかなか難しい.会話言葉で語られているけど、内容が内容だけに結構タフだ.読むのに時間がかかってる.こんな話だったんだ、これ.
・9/24 とうとう最後のポスト構造主義まで辿りついたという感じ.もう少しで読了だけど、こんなに大学をこき下ろして大丈夫なんだろうか.結構話題になった筈だ.
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これほど勉強の合間に読みやすい本はないのではないでしょうか。経験者は語るではないですけどjust timingで読みたくなってくるんです。目次が、第一講:印象批判、第二講:新批判…となっていて、大学教授唯野がおくる?リアルな大学生活と目次の講義が展開するという構成。
魅力は何と言っても自分まで影響してしまうのではないかという、唯野のトーク。歩く饒舌とは彼のこと。さらに、彼を取り巻く大学職員やら女性、大学の大学らしいシステムなど盛り沢山の日常が絶妙に絡まって、そしてほどけてゆく。
唯野の講義の後に本来の勉強に戻るなんて充実ですよ。
(九州大学 学部生)