紙の本
静謐な時間を描く。
2013/09/30 09:34
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投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
映像化してもらいたいと思わせる一作。テーマ自体はどうでもいい、ただ静謐な時間が映像的に美しく描かれている。この筆力はすばらしい。
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レトリックに満ちた文章は面白い。戦争と狂気についても考えさせられる。やや読者を選びそうだが、短いし、読んでおいて損はしない。と思う。
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飢餓とは何か。
極限の状態とはどういったものか。
そんなものを知るゆえもない現代に生きる私に、
波紋を投げかけた本。
その表現の凄惨さは、
温い情などは許さない位である。
目を背けるな。
彼の文章がそう訴えている。
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教科書に一部がのっていたので、
すぐさま購入したおぼえがあります。
この本が自分に与えた影響は大きかったと思います。
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いやーも…おどろおどろしくてもー…夢に出て来そうな戦時中の、、ああ、、、ぼぇぇ、、、
にほんぐん!!!萌えとかいっそ言えない、いっそ言ったほうが潔いと思うよバ、カッ!!
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「人を食べるってどういうこと?」善悪に関わらず、食人に興味がある人は是非一読を。人間お腹がすいたら何食べるかわかったもんじゃないな。
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第二次大戦中、結核のため部隊から追い出され、フィリピンの森の中をさまよう日本兵の話。
戦時の極限状態で、人肉を食べるか否か葛藤する主人公。
とても気軽に読める内容ではありません。戦争について、人間の倫理観について、色々と考えさせられる話です。非常に重いテーマを扱った話ですが、戦争を実際に経験された世代の方達が少なくなってきた今、若い世代の人達に一度は読んでもらいたい話です。
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飢えるということ、人は何故神を作ったか。吸い込まれる感じがする。なんらかの形で人生に影響するであろう、個人的戦争文学金字塔の存在。
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戦争、人食い、と壮絶なテーマで、怖い怖いと思いつつ読んでしまう。人間が人間として生きられない極限の状態をつくり出す戦争は、とてもいけないものだと改めて。
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戦時下のフィリピンで、一等兵田村が感じた世界とは。
自らの血を啜った蛭すらも食料としてしまう飢餓。 そんな餓えと死ぬ危険、醜く殺しあう人人、血、ソシテ ―――餓えた彼の目の前には、まだ 死んだばかりの友軍の兵士のシタイ。
新鮮な、栄養のある肉。ニク、ニク。
人としての禁忌たる食人。 ニチジョウ と 言う現実から遠のいたセンジョウという異常下において、田村の歪んだセイシン 、それでも 尚 正常のような思考回路がとても上手く書かれて居ります。
人間が追い詰められた先の狂い―――そしてさらに其のサキの昇華まで事細かに書かれております。
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戦争文学と銘打たれた実存小説。極限状態でも人間とは何か、について深く考えた結果、というお話。比喩表現が偉大。
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太平洋戦争末期のレイテ島を舞台とした小説。孤独にさいなまれ、死が目前まで迫り来る極限状態において、人間はどのような心理状況に陥るのかがまざまざと描かれる。
普段の生活における前提がひっくり返ってしまうと、良識までひっくり返ってしまうものなのだと、強く印象に残った。
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実際に戦争を体験した著者による戦争文学。
戦争が日常か非日常か判断出来ない時代の、極限の飢えの中で人食に踏み切れなかった心理と理論が心に迫る。
淡々と語られる言葉と描写は圧倒的で、私の中のありきたりの戦争心理を変えてくれた。
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太平洋戦争を経験した著者が、平凡な一人の男性の異常な戦争体験を描いた作品。人肉嗜食に踏み切らなかった男性の葛藤もさることながら、フィリピンの鮮やかな自然の描写も印象的。再び通らないであろうと思って見る景色は、もしそこにカメラマンが同行していても決して撮ることのできない風景でしょう。(詳しい感想は→http://blog.livedoor.jp/chako67k/archives/50916448.html)
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フィリピン島での過酷な生存状況。生きる為には食うべきか…
理性と本能の狭間に立たされた人間の生々しい姿。これが戦争の実態なのだ。