投稿元:
レビューを見る
読み始めてすぐに思った。この女子の抜け目ない子狡さといやらしさ、駆け引きは同期の柚木麻子さんの得意分野では?
朝井リョウ、攻めてるなという感じ。
うーん、でもこのいやーな感じは、「何者」で主人公が隠していて、終盤で出してきた裏の顔そっくり?あれを却って今度は(読者に対して)オープンにして初っ端から持ってきてしかも女子で語る?
いやいやいや。やはり朝井リョウ恐るべし。
是非ご一読を。
投稿元:
レビューを見る
とある大劇団夢組男役の元トップスター・香北つかさ。
彼女のファンクラブ「ファミリア」を仕切る美知代。
ファミリアに最近入ってきたアキ。
3人の女性をメインにした中篇3作。
誰もが抱えるダークな気持ちをうまく抽出してくる朝井氏。「何者」を読んでいたときと同じ、言い当てられたなぁとドキっとする箇所がいくつもあった。
いっぱい引用したな。。。
男性の朝井氏がよくこんなに女性の気持ちがわかるなぁと今回も驚き。よく見てる。
今回は宝塚をモデルに絡めたストーリー。去年から公演観に行ったり気になっていた団体が取り扱われてて、不思議な親近感を持ちながらあっという間に読破。
最初の美知代にちょっとムカムカしたけど、アキの指摘を受けて変わろうとしたり。
悶々と悩んでいたつかさが、自分自身を脚色することはできない。「そこにあるのはそのときの自分自身、それだけ」と気付けた所がよかった。
見栄を張ったりずるをしてはいけない。やっぱりそれって絶対誰かにばれているんだろうな。
とりあえず円はキライ、というか生理的にイヤ。あんな人がずっと隣にいたらストレス半端ないと思う。
大富豪や大貧民のルールを全然知らなかったから、タイトルの意味を知ったときに軽く衝撃受けた。
最後に。今回初めてサイン会に参加して朝井氏と初対面。とても丁寧で謙虚な方でお会いできて嬉しかった。
サインで入れていただいた私の名前は間違っているけど(笑)ずっと大切にする。
投稿元:
レビューを見る
今ひとつ足りない感はあるけれど総評としてみれば面白かったです。
朝井さんがはじめて描く社会人で、なおかつ女性視点の物語。確かに上手。女同士の僻み合い、妬み合い、ぐちぐちねちねち感を書いていて、あーわかるわかる、っていうか男の子なのになんでこんなこともわかるのっていう描写もいくつかあるのだけれど、やはり書き手が男だからかいまいちしっくりこない。何かが足りない。わかるんだけどちょっと微妙にずれがあって、しっくりあてはまらないことが多々あった。
女の嫉妬はこんなもんじゃないんだよ、って作者に言いたくなる笑。
まだ若い作者、それも男の子に女子を描くのはまだ早すぎたかなーとも。何者、はうまかった。それ以上を期待してしまうとやはりね、いまいち。足りない。
次回作に期待
投稿元:
レビューを見る
朝井リョウ得意のスクールカーストもの。最近はマウンティングとも言うけど、こうやって女子は妬んだり貶めたりを一生繰り返していくのね。
投稿元:
レビューを見る
ミステリ的な手法を用いてみたり(しかもそれがちゃんと効いてるんだよね)
新境地といえる部分もありつつも
章ごとに目線が違ってて尚且つ繋がってる話の造りや
読後に受けるちょっとした痛みやなんかはもう
朝井リョウの真骨頂といっても過言ではないかも(いや、過言か)。
時系列の使い方がこれまた効果的なのか
繋がりが以前ほどがっちりじゃないところが
学校の中から外の広い世界に飛び出した感じがして
朝井氏も社会人になったんだなぁと何となくしみじみ。
とはいえどんな手法を使っても最後には
『朝井リョウ』の世界にちゃんと着地するんだよなぁ…。
この若さで揺るぎないスタイルを持っているのは凄いことだと思う。
個人的には美知代が嫌い(爆)。
最後に圭子とアキに遣り込められる(?)シーンはスカッとした(笑)。
それと、3編めで悩むつかさ様がいじらしいというかなんというか。
(傍目で見て)不幸な自分を売りにできる沖乃原円って人は
一般的には強かとか計算高いとか言われる種類の人だと思うんだけどどうだろう???
2編めのむっちゃんに関しては…なんつーか
1編めに出てきた彼女を考えるだに『よく頑張った』と誉めてあげたい。
そして弟がやっぱりひどいと思った(爆)。
投稿元:
レビューを見る
朝井さんこんなのも書けるのかと驚いた。女性の妬みや気持ちの渦巻きがちゃんと書かれていて違う作家さんの作品かと思った。
自分も思い当たる人を妬む醜い感情をまざまざと見せつけられた気がするけど、読了感は悪くなくまだまだ続きを読みたいと思わせる作品だった。
投稿元:
レビューを見る
朝井リョウ お前は『何者』だ?
男の分際で、女が心の奥に隠してるイヤ~なモノをよくもこんなに取り出して晒してくれたな。
仕切りたがる女、ハブられていた女、そして三十代後半であろう女優まで、巧いこと書かれているわ
投稿元:
レビューを見る
宝塚歌劇団をイメージモデルに、その周囲の女性3人を描いた群像劇。
なんだかんだと、つい著者の作品はほとんど全部読んでしまっている私。本作はその中でも、私個人の評価としてはいまひとつのほうかも。
乱暴に言ってしまうと、ハートフルなものと、人間心理の微妙なダークサイドを描いたものとに分かれる著者の作品だが、本作は後者。
こういうタイプの作品は嫌いではないのだが、小技を効かせようとしすぎて散漫になってしまった印象が否めず、少々残念である。
次回作に期待。
どうでもいいことだけど…大富豪ってそんなルールだったっけ。忘れてる〜。
投稿元:
レビューを見る
ヒリヒリしたけど、朝井さんの本は私には必要だなと、改めて思いました。何かを始める、やめることに大した理由なんてなくて、語っている時点で後付けか、そうか、と納得してしまった。結局、他人にどう思われるか、思われたいかはどう頑張っても自分の底から離れないのかもしれない。どんなに輝いているように見える人でも、その世界なりに苦悩はあるだろうし、でも、良くも悪くもお互いに影響しあって世の中は動いてんだなぁーと、、やっぱり残るのは哀愁というか、切なさとやり切れなさでした。でも共感しまくりでした。
投稿元:
レビューを見る
痛い
自分に全部帰ってくるようで痛い
どこかしら刺さる部分があって痛い
それでも最後は少し救ってくれるところが朝井リョウのいいところだ
3/15
投稿元:
レビューを見る
自己顕示欲とか自我とか
女性特有のどろどろが溢れてました。
朝井さん男性なのによくわかるなーと言う感じ。
人から見たら全くたいしたことじゃなくても
本人には大事だったりこだわっていることがあってそういう小さなものを守って女性は生きてるような気がする。
ヒエラルキーは学校を卒業しても女性社会ではなくならないし。
ただ美智代もアキもつかさもそこから少しだけ変わろうとした。
そう思うことが必要なんだと感じます。
投稿元:
レビューを見る
著者の性別を疑う。それくらい女のねじ曲がった心を的確に捉えてる。それに、外見にかなりのコンプレックスを持った女の気持ちが、どうしてここまでわかるんだろう。浅井さんとお話する機会なんてないだろうけど、目の前に立ったら心の中を全て読まれそうで怖い。
投稿元:
レビューを見る
ナルホド・・・ダークな朝井リョウということでしたか。確かにね。。。
休暇だったので一気読み。一気に読ませられた、という点が★4です。内容としては「だから何?」という感じで、まぁ、いろいろ書いてみたいのかな~?と。
投稿元:
レビューを見る
ダークな朝井リョウ、よかった。
気持ち悪さをえぐるよう。
自分も、い、と打てば「いつもお世話になっております。」、お、と打てば「お忙しいところ申し訳ございませんが、何卒よろしくお願い致します」と一文字分しかこもってないフレーズを使いこなして一年目を乗り切った気がする。
投稿元:
レビューを見る
短編連作。小学校。中学校。学級委員。部活。追っかけ。芸能活動。優越感。劣等感。手持ちのカード。朝井さんここを書くのかーとクゥクゥきた(?)普段下に見られている(ということを本人も認識している)子が優等生にカードの切り方をバシッと言ったところはインパクトあるところなのに、2話目では彼女がそれを全く引きずっていないのがやや腑に落ちなかった。というか強い子だったのかな、彼女。