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聞きなれない政府機関名や官僚の役職的な単語が多すぎて、凄く読みづらかった。
「オバマ政権は酷い国家運営をしている」という暴露には成ったが、とどのつまり終息してしまった。
政府には敵わない!
一流企業が米政府に個人情報を自由に操る権利を委ねている実態は恐ろしい事実ではある。
それらの企業は政府に国家予算で守られているとも言えるのではないだろうか…
読めば読むほど、小市民には何も出来ないと痛感した。
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政府による通信の無差別監視。実際に行われていたという話には暗澹とした気持ちになります。しかもアメリカがやるとなれば世界的な影響があります。インターネットのインフラも、人気のあるサービスもアメリカに集中しているわけですし。
スノーデンは日本のNSAにデルの社員として派遣されていた時に、機密情報のリークへの気持ちを強くして行ったようですが、日本で何を見たのかがきになります。「それまでより高次元の監視上の機密」「無人機によって殺される運命にある人々の監視映像を見たこともあります」等記述はありましたが。
この本では当然触れられていませんが、日本政府がこの件をどう捉えているのか、今後どういうスタンスで行くつもりなのかも気になるところです。
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いずれかの国でスパイ活動が行われていると想像したことはあったが、まさかここまでとは。
書かれていることが本当であれば、恐ろしい。
監視を意識することで行動抑制が起きると言うのはうなづける。
とてつもない逆風の中でジャーナリズムを貫く筆者にも感服。
全ては保身、集団心理がなせる技なのか。
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僕はこのNSAによる世界監視が暴露されたことは喜ぶべきだと思いました。アメリカのオバマ政府は、「国民の監視や盗聴や通信の傍受はしてないよ!外国人に対してだよ!」というような苦肉の言い訳をしていて、それに対して、マーク・ザッカーバーグ(FBの創始者)が、「世界を相手にしているウチの商売に気を使えよ」的な愚痴を言ったとか。そうなんです、世界監視には、フェイスブックもヤフーもグーグルも、いろいろな企業が協力しているそうです。そうやって、プライバシーを盗んでいるんですね。そうしたことが秘密裏のままだと、本当に闇の中でもっと権力を強めてしまいかねない。日本もそうだけれど、政府っていうものは、国民やジャーナリストが厳しく見ていないと、なにをしでかすかわかったものではないなと感じるところです。
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結局私は、スノーデンとは何を暴露したのか?ということについて、ぼんやりとしか理解していなかった。
本書は、スノーデン氏が何に気付いて、命すらかけて暴露しようとしたのか。そして、その情報がどのような経緯を経て公開されたかを克明に描いている。
しかし、それでも自由の国アメリカだからこそ、国はどのように国民を監視しているか、暴露する報道はなされ、本書は執筆された。
翻って、我が国ではなにも....
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図書館で予約して、1年近く待った。
あの衝撃的な暴露からも、この本の出版からも、随分日がたち、印象が薄らいできていた。今年のアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞をスノーデン氏のドキュメンタリーが取ったのも知らなかった・・・
あまりにもいろいろなことが起こり、大事なことをどんどん忘れてしまう。この遅いタイミングに読めたことは逆によかったのかも。
読み始めるまで、スノーデン氏に対しての私の評価は全く定まってなかった。それもそういうふうに操作されていて、それに乗ってしまっていたのだなあと思う。一市民の立場で、彼の行動に疑問を挟むこと自体がおかしかった。権力者じゃないのに。
恐ろしい世界に生きているのだなあ。毎日頼りきっているGoogleやAppleなどは私たちを大きく裏切る。それなのにまだ、ありがたく毎日毎分使用することをやめられないでいる。なんて情けないのだろう。
アメリカは自由な国、という印象だったけど、いつからそうではないことに気がついたのか。
イギリスもひどい。
日本だけではないのだ。大手メディアの情けなさは、世界共通だったのだ。
読んでいるときはもちろん、今また書きながらも暗い気持ちになってきた。
”秘匿性こそ権力濫用の礎であり、濫用を可能にする力なのだ。” 25ページ
”眼に見えない国家の監視システムがいつでもどこでも、そのシステムを監督する者もチェックする者もいない状態で、秘密裏に人々を見張っているのだ。” 43ページ
”1798年のトーマス・ジェファーソンだ。「権力に関わる事柄で、もはや人間への信頼を語るのはやめよう。悪さなどしないよう、権力者を憲法という鎖で縛るのだ」 ” 45ページ
日本の政治家は憲法は権力者を縛るものだとわかっていないのではないか。まさかそんなことはないだろうけど、そう思えてくる。
”しかし、愛国者法ができたときには、この法律が合衆国政府に、ありとあらゆる人間の記録をこれほど、大量に、無差別に収集する力を、与えることになろうとは、誰ひとり考えていなかっただらう。おそらくは2001年にこの法律を起草したタカ派の共和党下院議員たちでさえ。あるいは、この法律を市民の権利を脅かすものと見ていた人権擁護の唱導者たちも。 ”51ページ
法律は一人歩きしていくんだ。
”臆病で、リスク回避が先決で、いつも政府の言いなりになっているマスコミの典型 ”95ページ
”監視システムが効果的に人の行動を統制できるのは、自分の言動が監視されているかもしれないという認識を人々に植え付けるからだ。” 261ページ
”「アメリカの、ジャーナリストは臆病だ。だから嫌われ者になれず、ホワイトハウスに戦いを挑むことも、真実を伝えることもできないでいるのだ」と非難した。” 353ページ
”今回のような国家の横暴な振る舞いを公にするのはもちろんのこと、政府が新聞社のニュース編集室にまで立ち入り、情報を破壊するよう命じた他いうこと自体、まちがいなくきわめて報道価値の高い事件だ。にもかかわらず、〈ガーディアン〉は口をつむぐという道を選んだ。イギリスにおける報道の自由がいかに危ういものか。この事件はそのことを如実に語っている。”
360ページ
”今日、ジャーナリズムの世界に身を置く多くの者にとって、政府から”責任ある”報道というお墨つきをもらうこと―何を報道すべきで何を報道すべきでないかについて、彼らと足並みを揃えること―が名誉の証となっている。これは事実だ。そして、それが事実であるということが、アメリカのジャーナリズムがどれだけ体制の不正を監視する姿勢を失ってしまったか、そのことを如実に物語っている。” 371ページ
日本のことをいっているのかと思った。
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政府権力に警戒するジャーナリストに、スノーデンが接触し、マスコミに発表する前後の経緯。人生を投げ捨てリスクを負うに至った背景。託されたファイルの内容。
沢山の人が組織的に行ってきた活動、新人教育からノウハウ、結果の評価や分析、秘密裡になんてレベルじゃない。暴露もまた、場当たり的なものじゃなく、収集を含めて周到だったことを知った。
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知らないうちに監視されてた。何も自由はない。真のジャーナリズムに裏打ちされた全現代人必読書ではないだろうか。
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「NSAは外国人にかぎってプライヴァシーを侵害します。」実際には全員が対象。
NSAの資料が公開され、アメリカのデータ盗みが明らかになった。外国首相のケータイを盗聴していたのもすごい話だ。
データの内容ではなくメタデータを集めたのはとても興味深い。つながりを追えば内容もわかるのは面白い。
メディアが国の従僕であるという批判は、全世界で共通のものだと感じた。
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スノードンの問題は、現時点でも未解決の問題としてメディアでも度々話題になっている。
米国情報機関の機密情報の取り扱い、ということ以上に、インターネット社会における情報の取り扱いについて、一石投じた事件として、当時、どのような動機、背景で、何が起こったのか知ることは重要なことだと思う。
インターネットこそが国境を越え、自由に情報を展開することができる場であると同時に、それを管理することが可能であれば、それを誰かがコントロールし、その自由を抹殺することすらできる。
本著は”暴露”した側が書いたものであるが、これを否定的に取る側の論理にも触れられているし、事の本質にも深く踏み込んでいるので、頭の整理としても一読の価値があると思う。
サイバーセキュリティの問題は、IOT化が進むにつれて、益々、脚光を浴びてくるだろうし、情報の取り扱いの考え方自体をコペルニクス的発想の展開を以って変えていかないと、解決の糸口が見つけられないような気もする。(それが何かは全く見当がつかないが)
以下引用~
わが国(米国)の憲法の起草者たちは、幸福の追求のために望ましいい条件を確保することを保障し、人間の精神性や感情、知性の重要性を認めた。彼らは、物質的幸福は人生の痛みや喜び、充足の一部でしかないことを認識し、合衆国国民の多種多様な信条、思想、感情、感覚を保護することを求めた。政府との関係においては、誰からも干渉されない権利を国民に付与した。
(最高裁判所判事ルイス・ブランダイス)
パノプティコン(一望監視装置)
閉じこまれた者に常に見られているという意識を植えつけ、権力が自動的に作用する状態を作り出す。
肉体的な安全より上位にある中心的な価値とは、国家をプライベートな領域ー合衆国憲法修正第4条で定義される”身体、家屋、書類、個人資産”-に関与させないことだ。それはこの領域が人生の質を左右する多くの特質ー創造力、探究、親交といったものーのるつぼのようなものだからだ。
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2014年刊。◆アメリカ国家安全保障局(NSA)は、大統領の指示下で秘密裡に米国民あるいは外国政府・企業を盗聴して戦略情報を取得。本書は①これを暴露したE.J.スノーデンと記者との接触、情報入手、その報道までをドキュメンタリータッチで描く。また②Sが公開した機密文書の内容と③著者の米オバマ政権への批判から構成。◆①は過日の「BS世界のドキュメンタリー」にもあり新鮮味はないが、②は日本に関係ある内容が暴露。暴露文書にあるとおりの、内閣府や日銀等への米による盗聴が、折しもウィキリークスで報じられたばかり。
◇ここまでは予想されたところだが、その後の対応には暗然。独仏ですらなした厳重抗議に比して「遺憾の意」のみ。建前で押し通せる時は強いのに…。また独など、情報を米に渡さないことを謳い文句に自前のネットワークシステムを自国民に勧誘していることと余りに違う。◇抗議しない、できない理由につき穿った見方?。◆監視システムは批判者を黙らせる目的。が、全ての監視は不可能なので、監視していると思わせればよい(ベンサム)。⇒いかな心構えが要か?。◆暴露⇒米議会で超党派の反対。NSAへの予算凍結。ここが米の凄いところ。
◇S氏や著者が凄いのは言わずもがな。
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本書は、エドワード・スノーデンの告発に協力した、イギリスの新聞社ガーディアンのグレン・グリーンウォルドによるドキュメントです。スノーデンの告発は、アメリカでは激震するような内容でしたが、日本では他人事のように扱われており、実際、自分もその一人でした。
スノーデンは、アメリカ国家安全保障局(NSA)の局員であった頃、アメリカの執拗な監視体制に嫌気が差し、国家機密を新聞社へリークしました。そのリークの内容は、NSAがアメリカ全土、そして全世界のメール、電話の内容を監視し、更には、スマートフォンやパソコンのカメラや内蔵マイクを遠隔操作することにより、無差別に個人情報を収集していたというものです。
もちろん、アメリカにおいては、この告発は重大な犯罪であります。危険を冒してまで、スノーデンが告発した理由やその後の生活など、まるでSFと錯覚してしまいそうな実話が記されています。
先でも述べましたが、日本人はこの事件について他人事のように扱う傾向にあるそうです。政府のあり方、報道機関のあり方、国民一人一人の考え方というものを考え直すためにもおすすめの一冊です。
(ラーニング・アドバイザー/物理学 KOCHI)
▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?bibid=1660478
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アメリカのNSAがあらゆる電子情報、通話記録などをなんでもかんでも収集していることを暴露したスノーデン氏のこと、および体制の顔色をうかがうジャーナリズムへの警鐘が記載されている。
スノーデンから筆者への最初の連絡が2012年12月1日。それからすでに4年以上経過しているが、きっと今でもNSAは情報を集めているだろうし、人々はそれに慣れきってしまっているように感じる。
ちょうど映画『シチズンフォー スノーデンの暴露』が公開されているのだが、やはり喉元過ぎて熱さをわすれるんだな、人間は。
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オリバー・ストーン監督の映画「スノーデン」を補完しようと読んでみた。
本書の前半は、映画の香港でのシーンそのままだ。本書を読んで、スノーデンの決意、その貴重な情報をいかに効果的に世に問うかに煩悶とする<ガーディアン>陣営の苦悩が良く理解できた。本書を読んで、映画を再度見直したくなった。
映画ではジョセフ・ゴードン=レヴィットが実に人間味のあるスノーデン像を演じきっていて、実物以上の好人物と思って観ていたが、本物のスノーデンも実に知的で思慮深く、なにより覚悟が素晴らしい。
言葉のひと言ひと言が、実に深い!
「マスメディアの自由闊達な精神の保持とインターネットの自由のために戦ってください。私は政府の最も暗い一画で働いてきました。彼らが恐れるのは光です。」
「われわれは原則を強化すべきなのです。権力を持つ者がプライヴァシーを享受できるのは、一般人も同じように享受できる場合に限られるという原則を。人間の方策としてというより、自然の摂理として働く原則を。」
そして逃げ隠れせず、自ら名乗った思いも素晴らしい。
“自分が何者なのかを合衆国政府に定義させるのではなく、世界が見つめる中で自ら定義する”
情報ソースが秘匿されることで回りに及ぼす被害にも配慮したという(自分が情報を抜き出したという証拠すら残してきたというのだから恐るべしだ)。
さらに、身元を明かした上で、必要以上に、その身を晒すことはしない。それは自分がリークした情報、“真実”の中身から世間の注目を逸らしたくないからだと。 お金にもなる、保身にも、身の安全にもなる各種のメディアからの取材要請を一切拒否し、”名声を求めるナルシスト”という、合衆国政府寄りの罵倒を封じ込める。
そんな毅然とした行動を、僅か29歳のエンジニアが取れるものだろうか。余程、己が接してきた「政府の最も暗い一面」の闇が深かったと思わされる。恐るべきことだ。
本書の中盤からは、持ち出された情報の一部が紹介されるが、そこは斜め読み。その情報の重要性が正直イマイチ理解できなかった。
そして後半は、スノーデンの話題から離れて、記者として著者の身に及ぶ影響、こうした反政府的な情報を取り扱うことの危険などが語られて、それはそれで面白い
“ジャーナリストの肩書がなくなると、報道の正当性が疑われる”、
“さらに、”活動家”にされると、法的な面にも影響が出てくる“、
“いったん”活動家”の烙印を押され“、”活動自体が犯罪と見做される“
そういったことを、著者グレンは、身をもって学んだという。ジャーナリストが政府の秘密を発表するのは一般的に合法とされるが、それが重要な秘密ともなると、法ですら守ってくれないということか・・・
そんな、世界の真実に迫ろうとする記者たちの闘いの話も実に興味深いが、やはり、香港を離れてからのスノーデンのその後も、もう少し知りたかった(が、それをスノーデンが望んでいないことも理解できる)。
<ガーディアン>がスノーデンの情報を発表した時に、そのサイト���冒頭にこう記した;
“ダニエル・エルスバーグやブラッドリー・マニングと並び、スノーデンは合衆国史上最も影響力を持つ内部告発者としてその名を歴史に残すだろう”
そのスノーデンに、著者グレンが“何度も繰り返し質問した結果”、最後にたどり着いた、“本物と思える回答”、 スノーデンの本心を備忘として記しておこう。
「人間のほんとうの価値は、その人が言ったことや信じるものによって測られるべきではありません。ほんとうの尺度になるのは行動です。自らの信念を守るために何をするか。もし自分の信念のために行動しないなら、その信念はおそらく本物ではありません」
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スノーデンさん正義感強いなあ。
個人的には、別にそんなに悪いことしてる訳でもないので、別に監視されててもいいなあ、それでテロも防げるなら、って思った。笑