紙の本
倒叙ミステリーの短編
2022/03/20 01:42
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
倒叙ミステリーは、文章の運びがポイント。始めからわかっている犯人を追い詰めるドキドキ感が楽しみなのに……うーん……。なんだかなぁ……でした。おしまいの話なんかは、絶対、正攻法で読みたい内容でした
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『最後の1冊』
売られようとする図書館で起きた殺人事件。元オーナーの望んだ最後の本が・・・。
『オッカムの剃刀』
元監察医の犯罪。殺された大学教授。
『愛情のシナリオ』
女優の死。オーディションの結果の謎。
『月の雫』
造り酒屋で起きた殺人事件。
2008年12月28日購入
2009年1月15日初読
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お正月に、NHKで『オッカムの剃刀』が永作博美主演で放映された。これがあまりにつまんなかったので、否つまんないというか、話の骨組みは良いのに、細部が練られていないというか…、ともかく、これは原作が悪いのか製作者が悪いのか、と思って読んでみた。結論、ドラマの作り方が悪い。脚本も演出もダメ。永作博美が可愛いだけ。どうして話の筋を変えちゃったのか、その所為で犯罪が犯罪として成立しなくなってしまっている。それはともかく、小説は読みやすく、面白かった。トリックは単純だし、解明のキッカケも、天候とか忘れ物とか偶然の要素に頼りすぎていて、推理小説としては詰めが甘いと思うけれど。コロンボさんには及びませんね。(2009-02-19)
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コロンボ型の推理小説。
犯行と犯人が明示されるのであとは、どこからそれが崩れていくかを安心して眺めることができる。
どきどき感はないけど、丁寧にほころびが崩れる様が、地味にカイカン。
これ、火サスとかでシリーズにすればいいのに。
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NHKのドラマ版みて、おもしろいかもと思い購入。
コロンボみたいな逆転型ってことなんですが、けっこうすんなり読めたミステリーでした。
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所謂倒叙ミステリの短編集。コロンボや古畑任三郎のパターンですな。犯人側の視点で描かれる為、ミステリを成り立たせるポイントが判り易く、ミステリ的魅力が際立っています。推理の飛躍も倒叙だと気にならず、面白みになるんですね。
また福家警部補のキャラクターがいいです。殺人課の警部補に見えない小柄な女性、飄々としながらも切れ者。おとなしく見えてしっかりと他の探偵達に負けず劣らずの変人ぶりが素敵ですな。
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本への愛を貫く私設図書館長、退職後大学講師に転じた科警研の名主任、長年のライバルを葬った女優、良い酒を造り続けるために水火を踏む酒造会社社長―冒頭で犯人側の視点から犯行の首尾を語り、その後捜査担当の福家警部補がいかにして事件の真相を手繰り寄せていくかを描く倒叙形式の本格ミステリ。刑事コロンボ、古畑任三郎の手法で畳みかける、四編収録のシリーズ第一集。
《ブックデータベース より》
①最後の一冊
貴重な本を私財をなげうってまで蒐集し、後世に誇る蔵書を持つものの、来館者も少なく経営難に陥った施設図書館が舞台。
創設者の先代の死去により、図書館を相続した息子の現オーナー・宏久は、自身の借金を清算する算段も含め、施設売却するという。本への愛を貫くため、館長・祥子は宏久殺害を決意する。
②オッカムの剃刀
元科捜研主任として活躍、退職後の現在は大学講師をつとめる柳田。同大学で柳田を師事しながらも、彼の厭わしい過去の秘密をネタに自身の出世を目論む准教授・池内。
柳田は、地位と名誉そして、過去の秘密を守るため用意周到に計画し、池内殺害を謀る。
③愛情のシナリオ
デビューが同時期で常にライバルとしてマスコミをにぎわせてきた女優・マリ子と恵美。今後の人生を賭けたオーディションに執着する恵美は、マリ子のスキャンダルのネタをつかみ、役を獲得しようと躍起になっていた。長きにおける冷戦に終止符を打つかのごとく、マリ子は恵美を殺害する。
④月の雫
蔵を酒を愛し、品質にこだわった日本酒を製造することに熱意を燃やす谷元、片や徹底した機械化を図り大量生産への道を選択した佐藤。どちらも二代目ということで、低迷する「日本酒業界経営」を乗り切るために画策していた。
そんな中、販売店を買収することで、谷元酒造の経営を逼迫させ、「乗っ取り」を目論む佐藤の動向を察知した谷元は、ついに佐藤を殺害する。
先日読んだアンソロジー
『川に死体のある風景』のなかの一編に
著者作品があった。
そのときに、惹かれるモノがあり、
いくつか買いだめたのだが、
その中の1冊が本作となる。
幼い頃から、「刑事コロンボ」をこよなく愛し、
シリーズをドラマや映画で観、
小説家としてデビュー後には、ノベライズ本まで
手掛けたという大倉氏。
そう、
本作は、「コロンボ」同様、
冒頭で犯人視点から犯行の経緯が明かされ、
その後、担当刑事が真相を手繰り寄せ、
犯人を追求していく形式をとっている。
実は、わたし、「コロンボ」に詳しくない
もちろんその存在や、いくつかの映画作品を、
○○ロードショーや、×曜洋画劇場などの
2時間番組で、
当時は父が鑑賞していた横で、
しかもおざなりに観ていた印象がある程度。
なので、同じ形式を呈しているモノとしては、
「古畑任三郎」シリーズの方が
格段に馴染み深い。
(今思えば、脚本家・三谷氏も「コロンボ」をリスペクトしていたのかも?と思い当るけどね)
・・・前置きが長かったが、
本作、
犯人となる人物は、どの章でも、
「それなりの地位」を持ち、
「完全犯罪を目論む」
ある程度の知性を持つ。
探偵役には、
警視庁捜査一課・福家警部補。
肩書きで先入観を持ってしまいがちだが、
なんと、女刑事。
童顔で身長152㎝ほど。
一見して刑事に見られることはなく、
聞き込み先で訝しがられること間違いない。
しかし、酒にめっぽう強く、
いつも冷静に推理し、
相手の中に“するり”と入り込む不思議な雰囲気と
話術を持ち合わせ、
見当をつけた“犯人”を落とすべく証拠を探求していく。
クールな仕事ぶりながら、
「冷たい印象」ではない。
多くを語らない姿勢から、
まだまだ彼女の魅力はつかみきれないものの、
キャラクターへの肉付けは、
今後のシリーズへの期待として
(すでに第2弾が出てるので・・・)
とっておいてもいいかなと思う。
作品の性質上、
「犯人当て」を楽しむのではなく、
「追求していく仮定」や、
「隠された犯行動機」なんかを
辿ることに楽しみを覚えるのだが、
個人的にはとても好きだった。
「面白さ」も
追求されたものではなく、
【発展途上】な気がするし、
本シリーズ続編も含め、
これからも著者を追いかける予定
《2010年5月10日 読了》
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現場を検分し鑑識の報告を受けて聞き込みを始める頃には、事件の真相が見えている? おなじみ刑事コロンボ、古畑任三郎の手法で畳みかける、4編収録のシリーズ第1弾。福家警部補は今日も徹夜で捜査する!
最初から犯人が明らかになっていてそのトリックを暴いていく、いわゆる倒叙ミステリーの短編集。作者は子どものころからの「コロンボおたく」という。どの話も面白く映像化に向きそう。でもそれにはやや薄い主人公のキャラの色付けが必須かも。
(C)
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コロンボ風の短篇(4篇収録)。可愛らしくてあんまり警察官らしくない福家警部が、あっさりさっくり事件を解決します。永作博美主演でドラマ化しました。
とにかく軽くすいーっと読めます。
文体にクセがないというか味気がないほどだけれど、ひっかかりもなければ後味の悪さもなく、そこそこ面白く読めます。
でも、数日したら忘れると思います。
2010/7/12 読了
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刑事コロンボが大好きでしょうがなかった少年時代を送った作者が放つオマージュ作品。
コロンボとか古畑任三郎が好きな方ならお楽しみいただけるかと。ていうか、まんまあの手の作りを踏襲しております。
冒頭で犯人が殺人を犯し、それを探偵役である福家警部補がだんだんと追い詰めていく・・・という。犯人側の気持ちになって読めるタイプのあれですね。
ただ、コロンボ(あるいは古畑某)と違うのは福家警部補が可愛らしい女性で描かれているところ。これはこれでおもしろいんですが、やっぱり中年男性特有の(性的な意味ではない)いやらしさみたいなものがないのでちょっとあっさりさを感じてしまいます。やっぱりねちっこく犯人を追いつめていかないと!!w
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コロンボを髣髴させる倒叙形式の本格ミステリ。
個人的には福家警部補のキャラクターをもう少し描いて欲しかったかも?
ミステリとしての出来は上々。
シリーズの続きが気になりますw
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倒叙物にこだわった短編集。刑事コロンボファンの作者らしく、「ここは権力の墓穴だな」とか「逆転の構図だな」と、セリフの一つ一つが同じコロンボファンにはたまらない。もちろんそれだけでなく、ストーリーもしっかりしていた。最後の種明かしも意外性があり、倒叙物の醍醐味が詰まった作品ばかり。またあくまでも犯人目線にこだわった物語の進行が、警部補のキャラクターをより魅力的なものとしている。二作目を読むのが楽しみだ。
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『刑事コロンボ』『古畑任三郎』タイプの、最初に犯人が分かっていて、探偵役がそれを追いつめるミステリ集。些細な描写が伏線になっていて、読み応えがある。
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倒叙ミステリってこんなに面白かったのか、と目から鱗な短編集。古畑任三郎も好きだったんだから、そりゃハマるに決まってるのに、意外と敬遠しがちなジャンルだなあ。何でだ。
いつも警官バッチをどこかに忘れたり見つけられなかったりで、やたら足留めを食らう小柄な女性警部補が、犯人が残した些細な綻びを手がかりに一気に事件解決!
予想以上にその追及がロジカルで、かなり楽しめました^^
同情の余地のある犯人に対するアフターケアもバッチリです(笑)。
わたしメモ↓↓
最後の一冊(本への愛情ゆえの殺人、空調の謎、二つの合い鍵の謎、雨が犯人を決定付けた)
オッカムの剃刀(復顔のエキスパート、失踪した妻、煙草、足跡の上の鍵、犯人はどうやって被害者を誘導できたか、無用な殺人で足が付く)
愛情のシナリオ(女優、ワインとミネラルウォーター、コーヒーに睡眠薬、指の火傷、冷蔵庫のバナナ)
月の雫(蔵元、樽の中に漂う死体、広げられた扇子、職人ゆえの墓穴、犯人しか見えない光景、)
犯人の視点で犯行の顛末を語り、その後福家警部補が真相を見抜いていく倒叙ミステリ。
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倒叙ミステリは好きなので面白かった。
犯人を追いつめていくくだりがもう少し驚きがあれば、と思う。
少し迫力が足りないかな。
私が一番驚いたのは福家警部補が女性だということ(笑)