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さらーっと読めるけど何かきつい、『名前のない女たち』を思い出した。あれ程劇的では無いけれど、でもやっぱり思い通りにはいかない感じで、読んでて切ない感じは似ているかと。市井の人々も、色々背負って生きている。シリーズ続きがあるらしいので、買ってみよう。
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なにかしらの「悔しさ」を感じていながら、それを見せずに(ほんとは見せているのかもしれないが、少なくともこのインタビューのなかには出てこない)生きている人たちにスポットを当てたコラム集。
本当にどん底にいるときに人を救うのは、えらい人の名言ではなくて通俗なのだ――本書を読んでいると、それがひしひしと伝わってくる。それ自体は悪いことではない、と思う。
だがしかし。
だがしかし、とどうしてもここで私が思い、その先にあるものに対して踏み止まってしまうのは、まだ「本当に大切なもの」を喪ってない側の人間だ、ということなんだろうか。
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奥多摩トレックリングで紹介してもらった一冊。西国立の駅が出てきたり、意外と多摩の話もありました。アウトローというか、一般的なレールを外れて生きている人たちにスポットを当てて書いていて、そういう人たちはそういう人たちで自分の場所を見つけたり、自分でその場その場で判断しながら、同じ時間を過ごしている。人生、いろいろですね。悩んでるのも、うまくいかないのも自分だけじゃないよなーって思わせてくれる一冊です。
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本書で取り上げているのは15人。
それぞれの素材・題材は興味を引くものだ。ただ、一冊の中に15人もの素材・題材を詰め込むのは無理な感じがする。
それぞれの話が、対象となる人物の上っ面だけを撫でているような感じ。もっと人数を絞って、その人物の内面まで深く掘り下げた記述が読みたかった。
本書が出版されて10年以上になるようだが、登場した人々の「現在」が知りたいとも思う。
事故で盲目になった友人、容貌にコンプレックスを持つ女、父子家庭、ホームレス、芥川賞作家・・・等々、取り上げている人物は興味深い。
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ノンフィクション。余計な思想は一切語らず、被取材者が体験した事実が淡々と語られている。それだけにインパクトが強い。あたしノンフィクションはほとんど読まなかったんだけど、この手の表現手法の有効性はきわめて大きいことを認識した。衝撃的な写真を無言で見せられたような感じ。
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タイトルがうまい。
周りと比べて劣等感を覚えてしまう人なら絶対目に付く。
ホームレス、両眼失明、容姿コンプレックス、
離婚、リストラ、登校拒否、うつ病。。
15個のノンフィクションの劣等感。
彼らがどのようにして自尊心を取り戻しているのか。
人と比べた幸せなんかより、
自分の心で決めた幸せを感じれるようになることが大切なんやと思った。
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10年以上前に読んだ本だけど、忘れられない一冊だ。上を見てもキリがないけど、下を見てもキリがない。。今の自分の暮らしを大切に生きよう。
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これはなかなか良いノンフィクションでした…! 著者曰く、劣等感に苛まれた時、人はどのようにしてそれを克服するのか…? みたいなことがテーマに掲げられていますけれども、ここに出てくる人たちはまあ、平凡な人生を歩む人たちばかしですね…。だけれども、平凡の中にもそれぞれ、感ずるところがあったりして決して一筋縄ではいかないんですなぁ…!
ヽ(・ω・)/ズコー
著者は傍観者というか、外野の人間に徹しているような感じですので、決して当人を否定したりなんだり…そういったことをしないので、読み手としてはとても気持ちよく読めました。生きていると色々なことが起こるんですねぇ…みたいな感慨と共に再読することを誓います…さよなラーメン。
ヽ(・ω・)/ズコー
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作者の主観のようなものは、あまり語られていなくて、事実が淡々と書かれています。生きて行くことは、並大抵のことではないと実感しました。
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作者が不幸そうな人を見つけてはインタビューをし、それをネタにした短編ノンフィクション。
読んでいて気の毒で、気が滅入る。作者も、一緒にホームレス生活をしてみたり、それなりに不幸な人の気持ちを分かるように努力しているのかもしれないが、趣味の悪い覗き見という不快感があった。共感できなかった。
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コラム・ノンフィクションのシリーズ第1弾。
都合により第2弾『喜びは悲しみのあとに』(2004年)の方を先に読んでしまったので、シリーズを一から読んでみることにした。
本書のテーマは、〝人は劣等感にさいなまれ深く傷ついたとき、どのように自尊心をとりもどすのか?〟である。
とくに印象深かったのは、事故で全盲になった市役所職員の話(「友よ」7頁~)と、うつ病で看護士の道を諦めた青年の話(「うつ病」183頁~)。
困難な状況に陥ったとき、真正面から壁に立ち向かえば傷ついて打ちのめされ、何もできなくなってしまうことがある。
だから時には逃げたっていいし、挫折という経験は、自分自身を形成する大切な要素になっていく。
目標を実現する時、それは必ずしも決まった一つの形をとるわけじゃなくて、いろんな形があって良いものなんだ~ということを教わった気がした。
今回も、14人の“普通の人々”による14通りの生き様が深く心に沁みた。
是非、続けて第3弾『雨にぬれても』(2005年)も読んでみたいと思う。
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2016.8読了。
人はみんな自分を励まして生きている。
一見結構不幸な人たちを取り上げているけど、ここに出て来る人はみんな前を向いている。
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2017/1/30
書かれたのが結構古い本だったけど、人の思い、やり過ごし方は変わらない。自分の思いに閉じこもらないように。「私よりひどい生活をしている人はいっぱいいる。私はまだずっとまし」
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Facebookで絶賛されてたのと、タイトルにぴんときてうんまさにそう思うと思って読んだけど、上質なウシジマくんという感じでした。落ち込んでる人にお勧めかな。
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どこかの国では、さまざまな境遇にある人について理解を深めるという目的で、ホームレスの人などからその人の人生の物語を聞く取り組みがあるらしい。人間の図書館 とかなんとか呼ばれていた気がする。
この本を読んでそれをふと思い出した。
「登校拒否」の章では思わず涙が出てしまった。カズくんのテンポと、周りのテンポが噛み合わないことでいろいろな齟齬が生まれるのだけれど、それは果たしてカズくんが責められることなのだろうか?
自分の気持ちをうまく言語化できない(言語化以前に、自分がどんな気持ちなのかもよくわからないというか)、普通 とされていることができない、その孤独と不安感はいかほどのものだったのだろうと思うと胸が痛かった。
いまカズくんはどうしているのだろう。
どうか呼吸のしやすい場所で生活を送れていますようにと思う。
自分の常識で人をはかるのはしないようにしようと、深く思った。