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読み始めた。疑問を感じるというか、考え方が明らかに自分と違うところはあるけどためにはなる。買ってよかったとは、思う。
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どんなジャンルであれ絵を描いている人、絵に関して悩みを持っている人、これから絵を学びたい人全てに是非読んでいただきたい本です。これを読むともやもやとした気持ちがなくなり素直に絵を好きで、好きなものを描き続けていいんだという安堵感が生まれました。私の求めていた答えが(全部ではないけれど)ここにありました。
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絵を描くことを目指す人たちに向けて書いた教科書的な本、という印象。岡本太郎の本を読んだ後でこの本を読んだために、ちょっと鼻についた点もいくつかあったが、対極にある芸術家として見ると非常に面白い。絵を描くということの本質について語る章はなかなかよかった。
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【最初の1文】
絵を描くということは、自分にないものを付け加えていくことではなくて、自分にあるものを見つけて磨いていくこと。
【引用】
(目次からして深すぎて善し悪しを判断しかねるので、第一章の目次でも。)
第1章:何を描かないか
自分の中にあるものを描く/自分の無意識をたぐりよせる/目に見える順番を考える/余白をどう描くか/りんご二個を描くことは、りんご二個の「あき」を描くこと/人物を描くことは、「関係」を描くこと/余白とは「闇」である/五感で感じたものだけを描く/背景は背景ではない/つねに原点に戻ってやり直す/まとめようと思うと凡庸になる/捨てて捨てて残ったものが自分の文脈/筆の置きどき
【入手先】
勤務先書店にて、タイトル買い2006春。
【感想】
この画家のことは名前しか知らなかった。画家や作家を知りたいときは、言葉よりも前に作品に触れることを優先しているのだけど、挿入されていた「ウォーターフォール」の絵を見たときに、印刷なのになぜか目頭が熱くなった。作品を見てから読了、絵を描く人間として本当に心強く、あとに残るものを紡ぐのに本当に長けている人なのだと思った。なぜ長けているのかと問えば、ひとえに自らの創作活動にどこまでも誠実であり、真摯であるからなのだと答えるしかなさそう。絵を仕事にしていく人には、そんな哲学的なコトばっか考えてられないよ、と反論が来そう。でもやっぱり趣味で描いてる私としては、いつも心の底に沈めておきたい、絵を描くこと=自分を見つめなおすことに関する指南書。
【参考リンク】
http://www.hiroshisenju.com/
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この人の絵画論は情熱的で、読んでいると「よし頑張ろう! 描くぞ描くぞ俺は描くぞ!」という気分になる。ってわたしゃ絵は描かない人ですがね。でもそういう前向きガッツな気分になる……のも、もしかして絵を描かない人間だからなのだろうか。そのへんは、まあ個々人で。
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読んでる途中から、絵が描きたくてたまらなくなりました! ワクワク知的好奇心をかきたててくれる本です!
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日本画家、千住博さんが京都造形芸術大学で実施した授業内容を本にしたものですが、この内容がすばらしい!☆心に残った言葉をいくつか。
・絵を描くことは、自分にあるものを見つけて磨くこと。
・絵は憧れを描くもの。
・芸術は、神や宇宙に対する問いかけ。
・作家の文脈は、捨てて捨てて最後に残ったもの。
・同じ感動を分かち合って共感して、私達は皆同じだと、知る。そのことを伝えてゆくものが芸術なのです。
☆芸術そして絵を描くことが、また描けるということがどんなに幸せなことを実感できる、すばらしい言葉が所々に表れて、3色ボールペンで線を引かずにはいられません。
☆ちなみに、私も絵を描くのが好きです。http://blog.shinya.mods.jp/
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千住さんの言葉は、作品を作る側にはとても力になります。
美術家って、難しい言葉を使いがちなのに、とてもわかりやすく書かれているのにも千住さんの人柄がにじんでいるように感じました。
まるで講義を受けているようで、とても身になることばかり。
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タイトルからは想像できませんが、自分と世界の関係を考えさせてくれる、示唆に富んだ書です。
人が、「ただ、生きている」というシンプルな出来事について、いろんな気付きがあります。
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(2004.06.21読了)(拝借)
副題「千住博の美術の授業」
表題に美術の授業と書いてあるように、読んでいる人に語りかけるように書いてある。どんどん読める。
内容は、5章に分かれ、テーマは「何を描かないか」「何を伝えるか」「何を描くか」「何で描くか」「何に描くか」となっている。
●何を描かないか
何を見て欲しいかを考えて、まずどこに目が行って欲しいかを考えて描く。全部を同じ力を入れて描くと画面のどこから見たらいいか見る人はわからない。人物像を見ると、顔は丁寧に描いてあるが、洋服は粗描きになっているものが結構ある。これって、顔に注目が行くように描いてあったのか!
画面に複数の人物、複数のものを描く場合は、それらのものの間の関係がわかるように描く。(大画家に対して失礼かもしれないけど、小磯良平さんの人物画の場合、自分の子供を描いたものは、複数の人物の関係がよく描かれていたけど、構成的に描かれた複数の人物の場合は、複数の人物の間の関係が見えないつまらないもののように感じられた。)
●何を伝えるか
描いた画面を見て、よく描きこんで満足の行く部分と、そうでない部分がわかったら、そうでない部分を少しでも満足度があがるように描きこみなさい。
どうしたらいいか悩む時間があったら、とにかくあれこれと試してみなさい。そのうちにだんだんどうすればいいのかがわかってきます。同じテーマで連作するのも、いい方法です。比較するものがあると、どちらのどこがいいかわかりレベルを高めることが出来る。
「才能というのは、得意・不得意、上手・下手には関係がありません。いかに夢中になって取り組めるかということなのです。」
「絵というのは画面全体から伝わってくる一つの雰囲気が大切です。」「制作の時は、常に全体を見ながら作業を進めていくことが必要です。」
●何を描くか
「モチーフとの出会いが、その作家を成長させます。」(香月泰男さんは、シベリアシリーズだったのでしょう。田中一村さんは、奄美の景色だったのでしょう。)
「一枚描いたらもう繰り返し描かない、などというのではなく、何枚でも何枚でも描くのです。」
●何で描くか
「画家のデッサンは美的感動、そして何を描こうとしたのか、というとらえたいものを逃さないことです。これがあって初めて、次の展開があるからです。」
「自然の中の何かをモチーフとして選んだ時に一番大切なのは徹底的に観察することです。とにかくよく見てデッサンを重ねるということがとても大切なのです。自然界にすべての物事の最もきれいなパターンが示されている。」
●何に描くか
「良い作品は等しく誰に対しても伝わります。伝わらないのはたまたま実はその作品のレベルが低いからです。」
絵を描くことを学ぼうという人には、多くのヒントがあるともう。
著者 千住 博
1958年 東京生まれ
1982年 東京芸術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業
1987年 同大学院後期博士課程修了
京都造形芸術大学副学長
1995年 ヴェネチア・ビエンナーレ絵画部門優秀賞受賞
2002年 第13回MOA岡田茂吉賞大賞受���
2002年 大徳寺聚光院別院襖絵を完成
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誠実で読んできてやる気が出てくる本だ。誠実な制作の態度について、あたりまえのようでハッとさせられることが書いてある。
もちろん「この考えはいただけないな・・」と思う箇所もあるけど、それも含めて良い本だと思う。
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絵を描くのに一番大事なのは夢中になるという事かな。イマジネーション、自然ってキーワードはどんな仕事にもあてはまる。あと「最もすぐれたデザインは最も普通なもの」 って引用フレーズが印象に残った。
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日本画家、千住博氏の本。一般向けのわかりやすい本かと思いましたが、美術学生に向けた本格的なものでした。
全編を通じてやさしい言葉で語られてはいますが、内容は、画家たるものの心の持ちようや生き方などを説いたもので、素人が読むと(芸術家たるもの、決意からして並々ならぬものでないとやっていけないものなんだな)と思います。
目次の最初に第1章として「何を描かないか」が挙げられているのが、とても印象的でした。
描かないものの存在感。空白の大切さを体得していないと、心を打つ作品は仕上げられないのでしょう。
「何を描くか」は、「何を伝えるか」の次の、第3章でした。
著者の目指すところは高く、その期待に応えるのは美術学生でも大変そうですが、芸術を目指す人には、なんてことない修行の道なのかもしれません。
彼は、「芸術家は、大きな趣味を持っていない」と語ります。なぜなら、すべての自分の心を揺さぶるものは、画家であれば絵につながるからだそうです。
千住博氏は電車マニアであり、以前広島の都電に乗っている番組を観たことがありますが、それも彼にとっては、あくまでさわりの趣味なんでしょう。
「自分を飽きさせない」「りんご二個を描くとは、りんご二個の"あき"を描くこと」「まとめようと思うと凡庸になる」「夢中で生きるプロセスが絵の魅力となる」「伝えたい心を持っているか」「絵画とは問いかけ」など、一般人にとっても興味深い項目は、いろいろとありました。
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余白は宇宙だ。まとめようと思うと凡庸になる。芸術とは答えの返ってこない永遠に向かう問いかけ。世阿弥の「目前心後」演じている自分を離れて見るもう一人の自分が表現者にとっては絶対に必要である。伝えたい心を持っているか?個性は今以上なくてもいい、切り口の独創性が必要。普通にしていても個性は十分に出ているもの。見る人それぞれが自分のイメージをそこに映し出せるものになること、見る人の心の鏡になって様々な思いや想像、記憶を引き出すツールになっていく。必要なのは、一個の人間として絶対の正直と自分を信じる力。
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滝をモチーフにした日本画で有名な千住兄弟、長兄・博の著。
油彩超入門で処女作制作中の身としてとても良いタイミングでこの本に出合えました。
何を描かないか、何を伝えるか。絵以外のことにも通じることがあって手元に置いとくべき一冊。自分自身をも徹底的に観察することが肝要。