紙の本
なんだかなぁ
2020/04/22 17:13
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投稿者:ゆきき - この投稿者のレビュー一覧を見る
夏目漱石の三四郎からつらなる三部作の第2作品めの作品。
深い、でも、なんだかなぁとおもってしまう話です。
紙の本
主人公の代助は全うな人間になれるのだろうか?
2018/11/30 09:32
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投稿者:よっち - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公の代助は、資産家である永井家の二男坊で、30歳にもなって親から生活費をもらいながら定職もなく暮らしている怠惰な人間である。それでいて、悪びれず、日々ぶらぶら暮らす己の生活について屁理屈をつけて肯定し、逆に意思を持って何かを成し遂げようとする他人の生き方を否定する。読み手からすると、その人生観や人間性に共感を持てないタイプの人間である。
物語の中盤まで、そのような代助の考え方や生活が描かれ、ちょっと辟易してくる。
終盤から、かつて恋愛感情を持っていた人妻三千代との恋愛が再燃し、そして親からの勘当による将来の生活困窮に悩み、やっと職を探し始めるなど、少しだけ全うな人間に近づいていく。
表題の「それから」はその後の新たな生活や三千代との恋愛関係、社会に対する考え方の変化など代助の将来(もしかすると三千代と心中を図るなど悪い方向に進むことも考えられる?)を表していると思われるが、代助にどのような将来が待っているのかは、読者の想像に委ねるという結末になっている。
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明治の時代に生きたインテリ次男の自由そうで不自由な生き様を描いているが、漱石の表現は簡潔でありながら明瞭。その場の情景と心理がありありと浮かぶ。登場人物も個性的に描かれ、豊かなひとも決して安寧なものではなく、各々が悩みを有することは常の世と感じる。漱石の人生観だろうか?
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タイムスリップして、明治のエリート家族を観ている心持ちになった。金持ち生まれのインテリ次男、無欲に見えるが、自分の生き方をこだわり抜き、本当に欲しいもの(一緒にいたい人)を手に入れようとする。無欲なのではなく、一般社会の大多数の人が欲しているものに興味がわかないだけ。
引用したい文、読み返したい文が満載であった。漱石初心者にとって、読みやすくgood。
圧倒される表現法であると思いながら、今現在はまだ物語の世界に入っていけない。人生の経験が積み重なり、ステップが上がった時に再読したい。いつか、のめり込める本となると思う。
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どう感想を述べてよいのか、わからない。
こころ、坊っちゃんなど漱石作品をかいつまんできたが、これまでと違って物語の結末にはただ物語の結末があるだけで、その結末に接することで自分が大きく動かされるものは何も無かった。
ただ物語は高潔なまでに時に鋭く、時に儚く、美しく語られていた。
その表現の力の巨大さのみが、自分のなかに強く認められた。
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坊っちゃんと三四郎より面白かった。
門も楽しみ。
小学校の教科書にあった先生も読んでみようかな。
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思慮深いがために行動できない主人公。
周りの環境が次第に変わり、自分自身も成長していく、その成長に耐えられないまま終盤を迎え、なんとか生に抗おうとするその葛藤が絶妙に文章にされていて、どの一つの文も書き落とせない。完成された本だと思う。
恋愛模様を描くのが上手いですよね。
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論理的理性的にしか行動できなかった主人公だが、三千代の存在によってだんだんそれが乱れて行って自然に、自分の意思に、従うようになっていく過程はおもしろい。
でも、既婚者を愛するなんてことは、この時代、勘当されるレベルのことだったんだな、、、
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悲劇なんだろうけどなんとも煮え切らない…!
主人公に共感はできませんが、取り巻く環境や心象がこんなにも伝わってくる表現力にただただ圧倒。
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「もっとシャキとしたら?」とあまり好きになれない主人公です。
でも、ストーリーを彩る文章の美しさや、秘められた意図等々、何度も何度も読み返したくなる作品です。
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主人公は坊ちゃんで高等遊民。
しかし、友人の妻と再会したことで、気持ちは抑えられなくなる。今も昔も時代や背景は違えどこういう状況はあったのだね。
印象的な一節は、「若い人がよく失敗というが、まったく誠実と熱心が足りないからだ。おれも多年の経験で、この年までやってきたが、どうしてもこの二つがないと成功しないね」
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夏目漱石三部作の第2作
仕事にもつかず、結婚もしない代助が
友人である平岡の妻、三千代に恋をしてしまう物語。
ラストが文学的で好きだ。
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日本文学に手を出してみた。
文章の美しさに触れたくて、あらすじをあらかじめ押さえてから読む。
終盤にすすむにつれて、代助がだんだんと人間らしく強さと弱さを持つようになってくるのが面白い。
解説を読んで当時の時代背景や小説の構造や用いられている暗喩を理解すると一層面白くなる。
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漱石お得意の友情の絡む三角関係もの。主人公は秘めた思いに気がつかず友人に恋人を斡旋してしまうが、このシチュエーションは現代感覚では起こりにくそうです。恋愛感は例えばこの時代は親が結婚相手を決めるのが主流だっただろうし。
主人公が親のスネをかじり続けつつ、お手伝いさんをおいて一人暮らしをしている状況、食うために働くのは負けと嘯き、周りの人々を見下す考えなどを読み手が許せるかで共感度が変わりそうです。自分は残念ながら共感度は低かったです。
知的な文体は読みにくいけど味わい深いです。何度も読んで楽しむ一遍と感じました。
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世間を意識した小説だなあと思った。代助は知識もあって好きに生きてるようなのが周りの人が気に食わない。
1日本を読んだり、音楽を聴きにいったりして暮らしている。わたしもそうしたい。結婚なんてめんどくさい。しかし、ダイスケの場合は時代が許さない。好きな人は他人の妻。誰にも言えない。
それを公にしたときの世間の怖さを描くが、わたしには見せしめのように感じた。みなさん、お気をつけください!。
好き勝手に生きることが許されない。好き勝手みな生きたいけどいろいろがんじがらめ。だからそうしている人は断罪されるのだろなぁ。
タイミングがわるいようでいて、三千代に対する気持ちは、そうであるからこそ、彼は燃えたのだろなぁ。思い通りにいってたら3年くらいで飽きるのだろなぁ。テンション高いのって続かないもんだろなぁと思った。人の心のうごきってだいたい同じ?もん?怖い。
それにしてもなんて恵まれた境遇。奥さんを貰うって表現、物じゃないんだよって感じる。193p
嫂は、かなり味方してくれてたけどあんな仲いい身内も滅多にないんじゃないかなぁ。芝居に誘われた時の席からみた世間は作られててつまらなく見えた。佐川さんの令嬢もつまんなかった。
夏目漱石の他のも読んでみたくなった。三千代の引力にはらはらした。ダイスケは門のになぜ先生と呼ばれていたのだろうか。
僕の存在にはあなたが必要だ。かー。キザだなぁ。
結局、ダイスケのしたことは悪戯と表現されてる。今日何のためにきょういくを受けたのだと批判されてしまうけど、教育と恋は関係あるんかいなぁ?