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「花宵道中」があまりに良かったから、
この作者で文庫化された本は全部読もうという気になって、
「白蝶花」は私にとっての2作目。
前作ほどではなかったが、これも見事な連作で、
女性目線での切なさや官能が伝わってくる。
性描写はとてもエロいけれど、イヤないやらしさは感じない。
この時代背景で”孕む”ということの悲哀が押し寄せてくる。
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女の情念と男の体面の対立がそこかしこに見られる、大正から昭和にかけての連作短編。ラストは「間に合って欲しい」と思わせてくれました。
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心も、何もかもすべてを奪い去るような恋。
宮木あや子さんの書く恋はそういうことなんだと思う。
それがたとえふしだらとか呼ばれたとしても。
というわけで、がっつり恋したいです。愛じゃなくて恋。切実に。
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大正から平成までの女たちの恋を描いた連作。
どこまでも女たちが強い。
恋の話で、男たちが登場するのはもちろんなのだけれど、女同士の連帯が物語の軸になっている。
閉鎖的な話だからこその濃密な関係性が楽しめた。
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大正、昭和、そして平成。
時代を通して当時の背景と女性の生き方が描かれていました。
ただ単に『話』として読むだけじゃなく読んだ後、今現代を生きる我々の自由さを改めて考えさせられる。
ただの恋愛小説では片付けられない。
しっかり読者の今を考えさせてくれるとてもシリアスで深い内容だと思いました!
その作者、宮本あや子さんの年齢を見て脱帽!
まだお若いのにここまで時代をしっかり把握されていて、描写も飛び抜けて素晴らしく書けるなんて。
花宵道中も素晴らしい作品だと痛感した後に白蝶花を読ませて頂いたのですが
二作読ませて頂いて、こんな素晴らしい本と出会う事が出来て幸せだと。
思いました。
巷に溢れている恋愛小説、携帯小説はもう読めなくなるくらい。
話の繋ぎ方や、書き方も大好きです。
書き手の自己満足で書かれた小説が多い中、宮本さんの作品は、読み手の立場に立って書いてくださっているのではないでしょうか!
ストーリーに出てくる登場人物にも愛情を持って書いてらっしゃるんだなぁと感じます。
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恋のお話だと 思っただけで 憂鬱で、
でも
お友だちが貸してくれたから頑張って読み始めました
長編な短編集?
あ‼菊乃さんだ‼...えぇ〜と...
と、パラパラ読み返したり
結局 引き込まれて 最後は一気読みでした
女を生きてる 女を貫いてる なんかスゴイです
私は、恋のお話を読むと、なぜか うちの人に喧嘩ふっかけたくなります
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「お嬢様」っていう言葉って近いようで遠いな、って思った。
そんな二人の距離。切ない。
キレイなお花が色とりどりに咲いているけどでも寂しい、
そんな雰囲気の話だった。
最後の話がすごく好き。
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宮木あや子さん2作目。後書きに三浦しをんさんも書いているのですが、この人の書く『官能』は単純に身体だけのものではなく、その精神による部分が大きい。他作品も出たら読むと思います。
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文庫化したので再読。大正から昭和に架けて生きた女性達の話。官能的なのに清らかな美しさが特徴的な作品です。お互いを求めずにはいられない関係、そして叶わぬ儚い願いと向かい合う決意。最後の静かな幕引きが大好きです。
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天人菊(てんにんぎく)・凌霄葛(のうぜんかずら)・乙女椿(おとめつばき)・雪割草(ゆきわりそう)の4つの章から成る恋愛小説。天人菊・・・姉妹の有馬芸妓の菊代と雛代の複雑な確執とそれが溶けるにいたる経緯を綴ってある。許されぬ関係と分かっていながら黒田との逢瀬は乾ききった菊代の心を熱く燃え上がらせる。互いの身を滅ぼす恋に、菊代は落ちて行く。凌霄葛・・・父の残した借金の方に三島章太郎の愛人となったうら若き乙女である如月泉美は妾宅でその息子吉明に惹かれて行く。
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大正〜平成。それぞれの時代を生き抜く3人の女たち。官能も、ただ単に肉体的な官能だけでなく心の官能が丁寧に書かれてました。宮木さん大好き。
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しをんさんの解説に釣られて購入。
濃厚で読み応えあって好き。「おんなのはなし」だなあ。
話としては「乙女椿」の濃さがいちばん好き。
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大正から戦後が舞台の短編集。読んでいるうちにそれぞれの登場人物たちが絶妙にリンクしていて、物語が繋がっているのが段々はっきりしていくのが面白かった。
女性の自由が限られている時代だからこその、ひたむきで壮絶な想い。「花宵道中」でも感じたけど、この作者はそういうのを描くのがとても巧い。
そしてエロい。
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どろどろだけど、美しいお話だと思いました。
短編かと思いきや、連作で、こういうのが好きなのでわくわくしました。
菊代さんと雛代さんは結局…と気になります。
女性は強い。
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図書館で借りた物を読みたくなったので文庫を購入。
やっぱり庄内弁は安心する。だって酒田なのに山形弁使っている小説・ドラマが結構あるんだもん。
きちんと調べたあや子お姉さまを尊敬します。
そして女の絆。宮木さんの持ち味はやっぱりここでしょう。たまにエロい空気(官能描写以外でですよ)漂うのもいいわぁ。蝶々のりんぷんのとこ好き!
ああ、実家帰ったら聖地巡礼しようかしら……。