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投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ありがちな親子の入れ替わりでしたが、作品は今の政治に対して訴えるものはあったと思います。現在の政治もこの物語のように前向きなものであってほしいと思いました。
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総理大臣の話ってちょっと難しいのかな~?なんて思ってたら、はは、池井戸潤ってこういうのも書くのね。設定が面白かったです。
薬の認可問題についてとても興味深かったです。日本はなかなか認可されない薬が多いのはこんな理由だったとは。。他の国はどうなんだろ?
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動機に比べて行うことが大がかり過ぎて、ほんまかいなという感じではあるが、そういった瑣末なことは作者が言いたいことではなく、そういう突っ込みは余分であろう。最近の余りに稚拙な政治家像に余りに瓜二つのストーリーではあるが、前々政権末期の話であり、前政権末期であれば、もっと凄い話になっていたのかもしれない。
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池井戸潤さんの得意分野である銀行ものに比べればストーリーがやや荒削りのような感じがするものの、登場人物のやり取りのテンポが良く、それなりに笑える作品です。この本できっと新たな池井戸ファンを開拓することと思います。なんとなく東野圭吾さんの○笑小説シリーズっぽかったです。
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テロを絡めたサスペンスタッチかと思いきや、笑いあり涙ありのエンターテインメント作品でした。政治的な話にも興味を持たせたところにもう一味の”家族愛”も盛り込まれ、とても面白い作品でした。
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銀行を舞台にしたシリアスな内容の小説を数多く書かれている池井戸作品の中では、
ある意味で異色とも言える設定のエンターテイメント小説です。
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武藤泰山は現在の政権を担う与党第一党の幹事長。
政権与党として首相が短期間で交代してしまったため、
総裁選に立候補して念願の首相の座を得ることとなった。
多忙な毎日で持病の歯痛が悪化してしまい治療のために歯医者へ行ったが、
その後出席した国会の質疑応答中になぜか意識が飛んでしまう。
一方の勉強嫌いで遊び好きの泰山の息子・翔は、
大学の知人が開催しているにパーティーに出席していた。
気になる女性に声をかけて何とかしようと考えていた翔は、
知的で美女のエリカと政治に関する意見を戦わせているうちに意識を失ってしまう。
意識を取り戻した泰山と翔は、
泰山が翔に、翔が泰三に入れ替わっていることに気づき愕然とする。
敏腕秘書や官房長官に助けられながら何とか国会答弁を終えた泰山の姿をした翔だったが、
政界スキャンダルや様々な政治問題に遭遇し政局は徐々に混乱していく。
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姿はそのままで中身が入れ替わってしまうという設定は、
昔懐かしい「転校生」を思い浮かべてしまいました。
物語の前半は奇想天外な設定のため読み進めるのに若干違和感を覚えましたが、
しかしそこは池井戸潤さんの作品だけあって、
読み進めていくうちに政界に潜む陰謀や駆け引きなどにググッと引き寄せられてしまいます。
国民の利益ではなく政界の常識を元に動く政治家。
政治家の失言やスキャンダルに飛びついて、
政治の今般ではなく周辺事情をけたたましく報じるメディア各社。
そういったことに「お前ら、そんな仕事して恥ずかしいと思わないのか。」と啖呵を切る主人公。
設定は奇想天外ながらも、
矛盾や理不尽なことをバッサバッサと切り捨てるあたりは、
池井戸作品の中で一本筋が通っている部分棚と思いました。
池井戸さんの作品では銀行側や融資を受ける側など、
金融を巡る物語としてかなり社会性の強い内容が多いのですが、
今回のようにエンターテイメント的な作品であっても、
世の中の正義をまっすぐに貫くという設定も面白いなと感じました。
混迷する現代日本の政治に対して一括してくれるような作品です。
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東京、新大阪間で読了。爽やかなSFでした。組織の利益、既得権。仕事の意義、理想。自分も少し頑張ってみようかなと思いました。池井戸潤小説でした。
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池井戸氏の本は大好き。
直木賞受賞前から読み漁っていた。
民王は違和感のある設定だけど、それを物語だと解釈すれば、めちゃくちゃおもしろい。
漢字が読めない下りがあるけど、電車の中でニヤついてしまった。
総理大臣の心中の代わり様にも、心打たれるものがある。
おもしろかったです。
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本音を語るに仮面が必要なことはざらである。仮面を得て、苦しみ、語り、省み、そして仮面を捨て去ったときに新しい世界が開けている。ざらにあるような話だが、ライトな筆致と心ならずも受け入れている政治への不審感から、自身に対する一石となり得た。
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麻生元総理を想起させる経歴をもつ総理大臣と、そのドラ息子の中身が入れ替わってしまって巻き起こる騒動を描いた、奇想天外で良質な、政治エンターテイメント。
政治に対する皮肉がたっぷり盛り込まれていて笑えるが、それだけでなく、総理が政治への情熱を思い出したり、息子が政治を考えるようになったり、父と息子が理解し合えるようになったりと、感動できるところも沢山ある。
また、「あるべき」政治家の姿・マスコミの姿について、ストレートな問いを投げかけていて、作家さんの現状を憂える真摯な気持ちが窺えるし、多くの読者が共感すると思う。私達が望んでいるのは、「やるべきことをやる」ということなのだ。そして、政治家が考えるべきなのは、自分達の既得権益を守るための方策などではない。
特に政治家やマスコミ関係者に読んで欲しいと思った。
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総理大臣とその息子が入れ替わるドタバタコメディ(!?)な作品でした。
親のお金で遊び暮らしている(漢字が読めない)大学生息子が急に総理大臣になってしまいハラハラ……最初は次々に騒動が巻き起こるコメディなのですが、入れ替わった親子が感じるものは読後のスッキリな気持ちをくれました!
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評判の作家さん。日本の首相となるオトコとその息子が、ハイテクの技術で秘密裏に中身が入れ替わってしまうという物語。はじめは実生活そのままに、反目しあうが、互いに知らなかったその生活を知り、認めあう。最後には元に戻るのだが。。。
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今までと違い軽い設定(入れ替わり!・・・SFもどき?)と思いつつも途中からぐいぐいといつもの池井戸ワールドに引き込まれた。典型的バカ大学生や、入れ替わりの理屈設定が若干単純かもしれないが、それも仕様ということか。気にならず一気読みできる。
連載当時の話や、某総理など実在モデルベースの小説というのも面白い。3,4年前の話になると思うがこの小説を読んで、そういえばそんな事件が当時盛り上がったなあと。もう結構昔話のように思ってしまった。主人公の台詞のように、「まったくどうでもいい話ばっかとりあげやがって」とTVに向かって突っ込みを入れてたような・・・・・。
読後、大学生くらいに国会答弁などの課外授業を設定し、実際に政策について議員と丁々発止やりあうというのも本気で良いのかもとも思えた。まっすぐすぎてくさいところが、ある意味著者らしいとも言える。すっきりしました。
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首相である武藤泰山と大学生である息子の翔とは、姿形はそのままで意識だけが入れ替わってしまう。この設定は、五十嵐貴久氏の「パパとムスメの7日間」や東野圭吾氏の「秘密」などでもある話だが、どうなるのだろうかというドキドキ感に、就任後1年ほどで辞任する首相、漢字の読めない首相、問題発言をする大臣、酩酊状態で記者会見する閣僚など現実の政治家の姿が思い浮かぶようなエピソードを交えた、ユーモアあふれる作品になっている。
総理とその息子が入れ替わりそれぞれの立場を演じながら親子の信頼感が芽生えると共に、総理である武藤泰山は本来政治家とはどうあるべきか、人として政治家として何をなすべきか、息子の青臭い考え方から初心を思い出す。
読んでいて思わず笑い出してしまったり、その熱血さについ心がジーンと来る場面もありでエンターテインメントの要素が満載だ。
「党の総裁である前に、私は日本の首相です。己の利益の前に、国民の利益を論ずるべきだと考えます。」と心底から話すそんな総理大臣が現実にいると信じたいものです。
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著者のこれまでの小説と、だいぶ趣がちがっていた。筒井康隆の小説のようなドタバタがあって、これはこれでおもしろかった。