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学校のヒエラルキーの中で、ちょっぴり歪んだ見方をしながら自己形成しつつ、自分の殻を破る。その工程が、何とも独特の村田ワールドで綴られた作品。
西加奈子のあとがきも良いです!
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コンビニ人間、消滅世界、殺人出産など、印象に残る本を次々書かれている注目の作家さん。
この本は、小中学生の女の子の気持ちが深く、的確に、ひねくれて、時にかわいく書かれていて、自分の学生の頃を思い出し、そうだったよなぁ~って、こんなに分析して生きてる結佳ってすごいなって、結佳のこと応援しながら読んでた。
この本は思春期の子供たちに読んでもらいたいけど、大人が読んでもじーんとくる。泣けた。いい本だった。
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主人公の最後のブレイクスルーは大人でも勇気付けられる内容だと思った。けど、全体的にアラフォーのおっさんが通勤電車の中で読むのはなんとなく恥ずかしい。
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過酷、虚栄、エゴイズムをくぐり抜けて、体を大切すること、触れることで極まること。話しは喜びを持って結ばれている。最後の描写が好きだが、全体的に迫真の描写だ。
小学生、中学生の話し。
いぶきをのぞく、登場人物たちの閉塞感と街の閉塞感がシンクロする。
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気持ち悪い嫌な感じ。日記のようなメリハリのなさに何度も離脱しそうになった。正直ひたすら胸糞悪くて後味悪すぎです。
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コンビニ人間が面白くて、この著者の他の作品も気になって読んでみた。
主人公が小学生の時は苦手な話でしまったな、と思ったけど中学になってからは面白かった。
そしてコンビニ人間と同じく最後は引き込まれて一気に読んでしまった。
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読んでるうちにどんどんどん辛くなって「こえー読みたくねえー」とか言いつつ読了。
伊吹くんみたいな男の子はいるけど、伊吹くんほど懐の深い中学生はいなくない?? まあいいか…
私も容姿や存在は主人公と似たり寄ったり(この世界にいたらむしろ信子ちゃんグループかも)だけど、中学時代こんなに辛くなかったぞこの世は地獄だな…いや鈍感だったのか。
価値観や実存を自分の中に据えること、中有学時代を遥か昔にした今だって、ちょっと危うい。
畳み掛ける終盤が、見事。
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やはり気持ち悪い。
でも、グループの序列や陰湿ないじめの学校時代が終わって本当に良かったと心から思った。
なかなかあの世界で生きるのは厳しいよな。特に女の子は。そりゃ不登校にもなるし、あんな学校行かなくてもいいって思うわな。
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クラスでは目立たない存在の小4の結佳
お友達は好きだけど、学校は疲れる
冷めた目で現状を見ている女の子。
結佳は信子ちゃん、若葉ちゃんと仲良し
若葉ちゃんは話が面白くお洒落で人気があるので
女の子同士で取り合いされてしまうような子。
結佳が住むニュータウンは駅も駅前の広場も学校も真っ白
見慣れた道が、ある日どこかと繋がっていたり
この前までなかった道が空き地の向こうに現れたりと
街はどんどん姿を変えるのに、この街に閉塞感を感じ
親しみを感じられないそれは学校も一緒。
週1回通っている習字教室で一緒の伊吹陽太と
仲良くなった結佳は自分より幼い考えの伊吹に
支配なのか、恋なのか分からないような行動を取ります
残酷なような気もしましたが、二人の関係が変わらぬまま
続いていくところは伊吹の幼さでもあり、いい子なんだと思う
結佳が中学生にあがると友達関係は一変します。
2年生になって、結佳、信子ちゃん、若葉ちゃん、伊吹は
一緒のクラスになりますが、若葉ちゃんと伊吹はクラスの
リーダー格の子達がいる1番上のグループに
1番下のグループにいるのが信子ちゃん、結佳は下から2番目の
グループでそれなりに安全な日々を過ごすことに。
しかし結佳の安全な日々が一変してしまいます
抱えるものの重さにつぶされそうだった結佳が
変わっていくところは、応援というより
すごい・・・と思ってしまいました。
誰が上で誰が下かなんてないのに
中学生になるとシビアで暗黙の了解的な
雰囲気があったことを私も思い出します。
そんな中でも教室の中に優劣がある事を分かっていない
稀な子、幸せな鈍さを持つ伊吹は学校中の人気者に
だから結佳の苛立ちや言葉にピンと来ない
伊吹からしたら結佳が抱えているもやもやしたものは
とても小さく、どうしてそんな事を言うのか分からないだろうな
クラス内のカーストや自分の存在価値、容姿に悩み
女の子から少女へと成長する過程はよく描かれていました
自分の中の嫌な部分、誰かと比べ周りから浮いていないか
気にしていた自分と・・読んでいてきついんですが引き込まれました。
しかし最後の展開はなくても良かったのではないかなと思います。
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時に息苦しくなるような、しかし目が離せない小説でした。小中高校の短い間のとある女性の話ですけど緊迫感を覚えながら読み進みました。コンビニ人間 で芥川賞を受賞した作家さんの作品、コンビニ人間が面白かったので他も読んでみたくて読みました。根底に流れるところは同じものが感じられる作品です。
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同じ市内なのに小4でニュータウンに引っ越したら世界が変わってしまった私には分かりすぎた。引っ越したら誰も放課後男女一緒に遊んでなかった。男子と女子はくんとさん付けで呼ばれていた。隣のクラスでは女子の中で何日かごとに誰かが変わるがわる無視されていた。学年には明確にボスがいた。クラスにもはっきりとしたカーストがあった。
私は小5のときちょっといじめられたけど、その時は本気で主犯格のボスが死ぬことを願っていた。小6になって自分のポジションを自覚し、それなりに振る舞い、一番いい場所にいた。上とも下ともそれなりに仲良くできていた。中学になると更に厳しいカーストになるわけだけども、こんなこと書いてるだけでもあほらしくなるくらいしょうもないことなのに、これが世界のすべてになってしまう小中学生の歪さをうまく書きすぎていてこわい。
この頃ボスに気に入られる条件は美醜よりもコミュ力+空気読む力、なわけよ。だから結佳が馬堀さんを冷静に分析する気持ちもわかる。でも自分の醜さにあれだけ執着するのもわかるし、お母さんが言うようにこの年代の鏡が壊れているのもわかる。学校っていうのは、本当に何を学ぶ場所なんだよ、と思うね。
独白してしまったけど何が言いたいかというと、こういう世界をリアルに描きすぎてると言うこと。でもこういうことって誰も教えてくれないでしょう。それがマズイよ。だからいじめやカーストはなくならない。たった数年間、されどその期間が人生を左右することもある。そこから大人は何ができるんだろう。自分の子供を守るくらいかな…。力ないな。。。独白終わり。
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ここ最近の1番面白かった本です。情景がありありと想い描くことができて、自分が物語の主人公かと思ったくらいです。小学生の頃自分を特別な存在だと思ったり、少しずつクラスの人間関係がややこしくなったり、中学生になってスクールカーストに悩まされたり。
この小説を読みはじめて、先が気になりすぎて会社にも持っていき、休み時間に読み進めました。読んだあとは幸せな気持ちで満たされました。またこんな本が読みたいです。この本に出会えてよかった。
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一気に読み終わりました。中二病全開なお話。
初めは信子ちゃんに自分を投影し、後半は若葉ちゃんになってた。
学校内でこんなことを考えるほど敏感に生きていらした村田さんはさぞ生きづらいだろうなあと。
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女子の友達関係をやり過ごす小四から小五、己の容姿を醜いと感じながらクラスを観察する中二、の結佳。スクールカーストに気付かない上位で幸福な伊吹陽太を玩具にする欲。繊細さと狂暴さの混在。伊吹が見抜く結佳の魅力。意味もわからないままの無機質な発情的暴走も剥き出しに迫る学校の閉塞感も冷静で嫌悪感に傾かない。
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こう言っては何だが、意外にもマトモな終わり方だったのでビックリ。
教室という集団にあって、暗黙の了解として存在する価値基準。正しいかどうかではなく、それが集団の中で共有され支配的であるが故に正しさとなる。
所謂スクールカーストの下位に属する主人公は、決して上位の者達から目を付けられたり集団から弾き出されたりしないよう、曖昧な笑いで誤魔化し俯いて目を逸らす。
劣った自分への嫌悪と否定、ちっぽけな自尊心を必死に守ろうとする足掻き、残酷なまでに主人公を抉っていく筆致は胸が苦しくなった。
思春期の痛々しさを切り取った良作だと思う。