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俳優の堺雅人と恩師の伊藤先生が、同郷の牧水について呑みながら語り明かす。2人の話が、牧水に始まり大きく拡がりまた牧水に戻ってくるのが楽しい。役者の堺さん、俳人でもある伊藤先生それぞれに一番表現しやすい言葉で 語っているのに、不思議と共通する健やかな牧水観。
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俳優・堺雅人に関心があって読みましたが、名前しか知らなかった牧水を身近に感じ、更には生きるためのメッセージを受け取るという面白い本でした。高校の恩師である伊藤先生と堺さんが3夜掛け、酒を呑みながら牧水問答を繰り広げます。個人的に、堺雅人のイメージが良い意味で変わりました。飄々とした奇才といいますか…笑。タフで知的でユニークな方なんだな、と!語彙の多さには驚かされました。伊藤先生との会話を心地よく拝聴しました。機会があれば、牧水の朗読劇の一人芝居、みて見たいですね。
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文字で表現する「短歌」と、身体表現を伴う「演劇」という二つのフィールドが出会った時の化学反応が楽しい一冊だった。
若山牧水という歌人の魅力が対談形式で次々に明かされるのが、この本の一番の良さだと思う。「対談形式」にはひとひねりあって、牧水研究第一人者とその教え子堺雅人との対談。
伊藤先生と、堺さんとの高校時代から続く関係性がいいからなのか、構えることなく読んでいて気づいたら牧水の人生の深いところまで覗くことができていた、という気にさせられる。
「あくがれ」は「有限の人間が求める力強さ」(伊藤)、「さびしさと生命力が、対立する言葉じゃない」(堺)という解釈が面白い(p143~145)。
あとは、「さびしさに色がある」(堺)という読みかたもいいなと思った。
だいぶ前に、電車の中などで慌ただしく読了した本で、一度ツイッターに感想をメモしたりしているのだけれど、しっかり残しておきたかったのでここに書いておく。
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堺さんの、
牧水は、バランスを崩すことを前提として、人生というものをとらえていたのかもしれませんね。生きていること自体、バランスを崩し、まろびながら前に進んでいくものなのだ、ということを知っている人。
という表現が印象的だった。
牧水が強く「あくがれ」、歌で表現しつづけたものは何なのか・・・歌集を手に取ってみたいと思う1冊だった。
けふもまたこころの鉦をうち鳴しうち鳴しあくがれて行く
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堺雅人と高校時代の若山牧水研究家の恩師の対談。
これまで知ることのなかった牧水について知ることができた。
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10年積読してて、やっと手が出て、2日で読了。
牧水の歌にいいなぁと思っていても、なかなかまとめて読むのはしんどい。濃いい料理がどんどん出てきて消化できない感じ。
この本は、一首ずつ簡単な解説付きで読み進められた。
牧水の人となりがこの本でよく理解できたので、歌集、読めるかな。
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与謝野鉄幹・晶子の「明星」時代→牧水時代→斎藤茂吉の「アララギ」時代。啄木、白秋と仲がよかった牧水、啄木の最期を啄木の家族と一緒にみとる。牧水は23歳の時、1つ年上の人妻園田小枝子と大恋愛し失恋し、その後に3つ下の太田喜志子という歌人と結婚、4人の子を。伊藤一彦&堺雅人「ぼく、牧水!」、2010.9発行。著者2人と牧水の共通は、宮崎県と早稲田大学とのこと。牧水の歌はよく知られてると思うので、今回は糟糠の妻の歌をw:①とこしへに光る心の一すじを育む人に添ひにけらずや ②いそいそと大地踏みならし来る君の足(あ)の音(と)より世に恋しきはなし