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紙の本
人の存在理由
2003/11/14 10:39
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投稿者:秋田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
天は高く円く青く——その下で僕はひどく小さかった。
人は皆、自分の存在価値をつねに求めている。例えばこの物語の主人公たちのように。カルノは、過去の記憶を失くし、人々に「悪魔付き」と蔑まれ、唯一自分を認めてくれた大切な人を失ってから。勇吹は、自分の力が原因で家族を失くしてから。そしてこの巻の主役、レヴィは自分の無知、無力さを知り、母親に助けを求めたさいに拒絶されてから——。
子供とは、どんなに親に虐げられようと、どんなに相手が悪いと解っていようが、親を責めることが出来ないのだろうか。自分の罪だと親の責任をも背負ってしまう、それはなんて悲しいことなのか。自分をこの世に産み出してくれた人までもが自分を必要としないのなら、いったい誰が自分を必要としてくれるのだろう。
もう、自分の馬鹿話に笑ってくれる人はいない。
安心して、帰れる家がない。
俺の存在価値はどこにある?
それでもこの物語の中では誰もが必死に生きようともがいている。こんな広く美しい空の下、人などちっぽけなゴミにすぎないかもしれないが。
そんな前向きな姿勢に、私は心打たれた。人が誰しも生きていれば疑問に思うアイデンティティ。それに魔法、組織間の政治までもを織り交ぜたなるしまゆり独特の世界観に感服する。
紙の本
レヴィの11年間
2002/04/12 23:57
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投稿者:天鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
一度読んだだけではその深さがわからなかった。本当にわかったのは、8巻以降を読んでからかもしれない。レヴィがなぜナギと契約したのかを。
魔法使いの集う神聖騎士団の最高祭司であったレヴィ・ディブラン。高い地位にいながら、これまでの巻では、どこかつかみどころのない人物であった。それもそのはず、謎の女性・ナギに出会ってからの11年間、彼はある目的のために魔法を内に貯め、沈黙を続けてきたのだ。時を得て、レヴィは騎士団に背く。その再生の時、睦みあうレヴィとナギの姿は清々しくもなまめかしい。
桁外れの能力を持つ主人公の少年ら、カルノと勇吹を導く人物・レヴィの物語は、深い深い物語だ。
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