紙の本
まあまあ
2015/03/26 12:00
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投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的には『経営戦略全史』よりも楽しめた。なぜか大半知ってた笑。
電子書籍
勉強になりました
2016/04/17 21:52
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投稿者:NT - この投稿者のレビュー一覧を見る
今までビジネスモデルについて勉強していなかったので、非常に参考になりました。もう少し図解してもらえると理解がしやすいと思いました。
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メディチ家など古い事例も含めて、様々な「ビジネスモデル」がサラッと紹介されている。あるビジネスモデルの最初は誰がいつ始めたのか、それはどれくらいの期間通用して何が原因で終わったのか。紹介されている内容は浅いが、多くの事例がひとまとめになっており、全体を眺めることが出来る。自分のビジネスモデルを考える上で非常に参考になった。
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現代において、持続的競争優位を維持し続けるの難しい。それではどうすべきか?そうしたことを考えさせてくれる本でもある。
日東電工の「グローバルニッチトップ戦略」に関する著者のコメント(下記)がもっとも心に響いた。
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ビジネスモデルという切り口でホットなモデルまでを鋭く解説。それぞれのモデルの説明には濃淡があるものの全体としてのビジネスモデルの歴史を様々な形で展開。車やジレットの替え刃モデルといった物理的なモデルから最近はITモデルなどを隈なく取り上げる。ビジネスモデルは常に変化し、鮮度が命という側面もある。毎年改定したバージョンを期待したい。さすがコンサルティング企業出身だけにビジネスモデルに対する切り込み方が絶妙だ。
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AppleのOS無料化戦略。
OSや主要ソフトを無料にする。
ソフト開発者は最新版OSのみ対応すればよい。
高マージンなハードをより魅力的にできる、
ジレットの替刃モデルから逆替刃モデルへ。
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なんだか毎日使っているビジネスモデルという言葉。それがたかだか30年ぐらいの歴史しかないなんて…でも言われてみると頻繁に口にしだしたのは本書の後半のインターネットバブルの頃からかも。もちろん14世紀のメディチ家や17世紀の三井越後屋から語られる人間の暮らしを一変させてきたビジネスモデルの歴史は経済史であり社会史であり生活史でもありました。でもそれがゆっくりと進行していたころはビジネスモデルなんていう仕組みは歴史の背景に隠れていたと思うのです。ところがインターネットが空間と時間の制約から人間を解き放った時、その進化のスピードは指数関数的に上がっていき、なんでもかんでもビジネスモデルで語られる時代が来ているのでしょう。昔もそうだったかもしれませんがビジネスモデルはいま、ソーシャルモデルでありライフスタイルモデルであり人間の欲望モデルと一体化していると感じます。本書の後半は人間の歴史の次の方向性をジェットコースター的勢いで指し示しています。ビジネスモデルが次のビジネスモデルを生む!
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過去にさかのぼってビジネスモデルを見たのは初めてだったので、メディチ家や三井の話も斬新でした。あと中国の企業も出てきたので驚きました。まさに今を読めたのも良かった。
「巨人たちの午後」好きです。内容も知っている企業や読んだことのある参考文献が多く、分かりやすく俯瞰できて楽しく読めました。
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メディチ家から始まり、三井(越後屋)、IBM、ジレット、サウスウェスト等過去のビジネスモデルから、最近の分散型ネットワークモデルまでを類型化し解説したもの。結局「売り方」「作り方」「決済」「儲け方」の4分類で把握できるということは有益。個別企業の解説は手短であるが一気に数十パターンを学べるので自社の領域に近いものを選ぶこともできる。今までに見たことのないビジネスモデルがゼロから生み出されることは稀でいくつかの組み合わせだとすると、本書はその材料が詰まった辞典代わり。
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「ビジネスモデル」というバズワード的なものに対し、一定の定義をし、さまざまなモデルを紹介している点が非常に有用でした。
一方で、発展途上ということもあり、多少論点がぼんやりしてしまう箇所も感じられました。
個人的には、ここ20年くらいのものより、かつてのビジネスモデルから学ぶ点が多かったです。
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さて、ビジネスモデル全史、思ったよりよいです。あ、失礼か(^^)
というのは、事前は長期的に頭が整理されて役に立つというイメージだったのですが、2013年までのかなり最近のビジネスモデルまでカバーしています。最近はやりで名前は聞いた頃はあるけど、よく知らないという会社のビジネスモデルまで、知識としての速攻性としても役立ちました。
職業柄、このレベルは知っておかないとね~。
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興味のない人には入ってきづらい内容かと思うが、過去から直近まで、実例盛り沢山でビジネスモデルに対する社会・企業の変遷が分かりやすく示されている。
実例が時系列に述べれているため、社会の変化=ビジネスモデルに対する考え方の変化と読み取れ、この先の社会を考えるにも非常に役立つ一冊ではなかろうか。
私自身は学生時代一切勉強しなかったため背景知識に乏しく、ググりながらで読むのが遅かったが、経営学や経済学を勉強した人であればより面白いのではないかと思う。
登場人物の著書がふんだんに紹介されているところが、個人的には◎
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(著者の定義)「ビジネスモデルとは、旧来の戦略的フレームワークを拡張するためのコンセプト・セットであり、その目的は多様化・複雑化・ネットワーク化への対応である」p49
ビジネスとは、「誰に対してどんな価値を、何をどこから調達・創造して提供し、どう対価を得るのか」p52
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☆2(付箋12枚/P422→割合2.84%)
経営戦略全史に続く本。内容はまったくリンクしていないのだけれど、似たようなビジネスの歴史なのに、見方によってこんなに異なるのだなあ。
このシリーズは好きです。
・ビジネスというものが、「誰に対してどんな価値を、何をどこから調達・創造して提供し、どう対価を得るのか」と表せるものであるならば、その組み合わせ(セット)が「ビジネスモデル」です。
・アクセンチュアの世界主要70社調査(2001)や、IBMの765社調査(2006)もそれを裏付けました。「産業構造か、利益構造か、企業構造を変えなくては、成功はない」のだ、と。
・アプリケーション・ソフトへの課金で儲ける世界同一プラットフォームを、この世で最初につくり上げたのは任天堂でしたが、そのためにハードやOSは原価割れで普及させる作戦をとりました。
一方、マイクロソフトはハードを持たず、OSで勝負しました。OSの魅力を上げるためにブラウザ(IE)や音楽プレイヤーは無料で付けましたが、そのアプリケーション・ソフトであるMSオフィスでは大いに儲けてきました。
アップルの主たる収益源は未だ、粗利率50%超のハード自身です。
・三井高利:兄に疎まれ、江戸から郷里・松坂に戻されてからの24年間、ワシはずっと、考えておった。どうやったら江戸で呉服屋の革新ができるかを。…苦しい日々じゃった。しかし、遠く田舎にいたからこそ、既存の呉服屋のおかしさがわかった。なぜ、反物でしか売らない?切り売りすることで客も増え、小物にも使われよう。仕立て売りすることで至急の客も喜ぼう。なぜ、掛け売りしかしない?現金売りにすることで一見客も取り込めよう。なぜわざわざ江戸から京まで金を運び銀に変えて仕入れをする?両替商を兼ねれば、そこは要らんようになる。
ターマン(シリコンバレーの前身を創った):私もそうですな。東海岸のMITで学んで、また後年、ハーバード大学に招聘されて初めて、西海岸に足りないものがわかりましたよ。それが産官学の連携です。ただの象牙の塔だと思っていた大学が、あれほどに産業界・政界と結びついて、その発展に寄与していたとは。
・当時、江戸・大阪では金貨中心・銀貨中心と分れており、多くの問題が発生していました。江戸の呉服店としては、京の西陣で仕入れなければなりませんが、金貨・銀貨の両替コストもかかれば、その為替変動リスクにも晒されます。
同じ頃、かのバチカンと同じように江戸幕府も上納金の現金輸送に悩んでいました(バチカンにはメディチが食い込んだ)。大阪で集めた年貢米や産物を銀貨に換え、それを江戸まで数十日かけて現金輸送していたからです。
高利は自ら政府に「公金為替」の仕組みを提案し、受け容れられます。「幕府の大阪御用金蔵から公金を三井両替店が銀貨で受け取り、2~5ヶ月後に江戸城に金貨で納める」というものです。
三井両替店にとって、公金からの直接の収入はありませんが、巨額の資金を数か月間無利子で動かせること、そして、大阪で受け取った銀貨を越後屋の京都での仕入れに使い、江戸城への納金は江戸での売上金から行うことで、���コストでの仕入れが実現しました。大量の現金(銀)を東西に動かすコストもリスクもありません。
・競合よりも丈夫な上に何割も安く、しかも年々値下げして1925年には260ドルになりました。T型フォードはついに、世帯収入(2000ドル)の1/8で買える、大衆の足となったのです。
いや、少なくともアメリカでは、こういった安値で馬の10倍も走る足ができたからこそ、土地の安い郊外の一戸建てに住んで都市や工場に通うという、「豊かな大衆」が出現したのです。
・スローン(GM)は「なにを持っているかで、あなたの価値は語られる」と消費者にすり込むことに成功し、かつ、新しい価値(ファッション化したモデルチェンジ)を提供しつづける力を築き上げたのです。
そしてそれは80年後、形を少しだけ変えてりんごの上に降り立つのですが、それはまた後でのお話しです。
・王冠メーカーで営業担当として働いていたとき、ジレットは、自分が営業する商品が、一瞬だけ使われて捨てられていくさまを見て思いました。
「使い捨てだからこそ、顧客はまた買ってくれるのだ」と。
王冠を発明したのは、まさにその会社の社長でもあるウィリアム・ペインターでした。彼もジレットにアドバイスします。「君も、一度使ったら捨てられてしまうものを発明しろ。そうすれば客が安定するぞ」
・本格的な特許制度が生まれたのは17世紀のイギリスでした。イギリス議会は「専売条例」を制定し、発明や新規事業に対し最長14年の独占権を認めました。それまで国王が恣意的に与えていた不安定なものから安定的制度に変わったことで、イノベーションに向けた多くの投資がなされ、「産業革命」につながったと評価されています。
・Bussiness as a Service(BAAS)。彼はすべてのビジネスを、顧客への「サービス」(=相手に良い変化をもたらす活動)として捉えなおすべきだと説いたのです。
・大きなビジネスモデル革新は、決してひとつの領域の革新には留まりませんが、あえて「売り方」「つくり方」「決済・資金」「儲け方」の4つに分類したらどうなるでしょう。
20世紀になって、車が安くなり、ラジオやテレビができ、電話やコンピュータが世の中に拡がっていきました。1990年頃までに、基本的なビジネスモデルのほとんどは、すでに確立されていたのです。
「儲け方(収益モデル)」としての「替え刃モデル」「広告モデル」「従量課金制モデル」「プラット・フォームモデル」
「売り方」としての「種々の小売業態(チェーンストア、GMS、ディスカウントストア、CVSなど)」「ドミナント・モデル」「ダイレクト・モデル」「eマーケットプレイス・モデル」
「作り方」としての「大量生産モデル」「垂直統合モデル」「水平分業モデル」「系列モデル」「産業クラスターモデル」「リーン生産モデル」
「売り方」「作り方」の両方にまたがる「SPAモデル」
「決済・資金調達方法」としての「国際決済・為替ネットワーク」「トラベラーズ・チェック」「クレジットカード」「勧進帳」「マイクロ・クレジット」
インターネットの急激な成長とともに1990年代から21世紀初頭にかけて、新たなビジネスモデルが加わり、それらが自由に組み合わされて展開されていきます。情報(ビット)において、距離・コスト・売り場面積の壁をなくしたインターネットは、その特有の力でさまざまな新しいビジネスモデルを可能にしました。
「オープン・イノベーション」「クラウド・システム&サービス」「クラウド・ソーシング&ファンディング」「フリーミアム」「ロングテール」。
・それでも当初、組織はなかなか変わりませんでした。外様のガースナーに反抗したからではありません。逆に役員たちはみな、即座にシャツの色をガースナーと同じにするくらい上司には従順で、現場ではどんどんトップセールスを仕掛ける腕力を持ち、でも手続きはしっかり守る「優秀な」人材たちでした。だから、ダメでした。そういった上意下達の官僚型リーダーシップでは「サービス業」にはなれなかったのです。
ガースナーはIBM社内を調べ、ソリューション・ビジネスに適応し成果を上げていたリーダーたちのやり方を調べ上げました。
・スタイル:率先垂範ではなく、「チームの力を引き出す」ことを重視。自分は前面に出ない。
・意思決定:手続き重視の階層型ではなく、「即断即決のフラット型」。
・モチベーション:業績目標達成だけでなく、「他者をよく変えること」自体に喜びを見いだす。
結局、ビジネスのサービス化(BAAS)実現には、「自律分散型のリーダーシップ態勢(多くのマネージャーが自律的に動けること)」が必要でした。
・wikipediaをつくり上げるのに世界中で費やされた時間が、2010年までで約1億時間。でもアメリカ人だけで年間その2000倍、テレビを見てますもんね。そのたった1%を振り向ければ、wikipedia級のサイトがなんと毎年新たに20個つくれる(笑)。
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素晴らしかった「経営戦略全史」に続き、ビジネスモデルの変遷を追った期待の一冊。ビジネスモデルという言葉は正確な定義があるわけでもないし、曖昧さがつきまとうが、ここでは経営学での先行研究も踏まえつつ、ビジネスモデルを「旧来の戦略フレームワークを拡張するためのコンセプト・セットであり、その目的は多様化・複雑化・ネットワーク化への対応である」と定義した上で、
・ターゲット(顧客)
・バリュー(提供価値)
・プロフィット(収益の仕組み)
・オペレーション/リソース(ケイパビリティ)
の主要4項目に分解できるものとして、解説されている。ここでのポイントは、旧来の戦略フレームワークが、経営戦略(ポジショニング論を代表する5つの力や、ケイパビリティ論を代表するVRIO等)・マーケティング(3C)・財務やファイナンスの観点など、個別戦略に基づくものに近かったのに対して、これらを統合して、そのそれぞれの関係性を構築して、チェーンとしての模倣困難性を高められるかどうかという点にある(その点では、各個別戦略の関係性を重視するバランスト・スコア・カードや、サービス・マネジメント分野におけるサービス・プロフィット・チェーンの考え方に通じるものがある)。
この定義に基づき、本書では、まず国際的な為替・決済システムを構築したメディチ家から、iPhoneを利用した小型クレジットカード決済サービスのスクエアまで、お金に関するビジネスモデルの革新を追った後、4つの時代別にそれぞれの時代で生み出された変革を叙述するスタイルを取っている。今でもその価値を失っていないカミソリの替え刃モデルやゼロックスによる従量課金モデルなど、オーソドックスなスタイルが第一の時代にあたる1969年までの間にほぼほぼ誕生していたこと、2000年以降のITを利活用した新しいビジネスモデルの網羅感など、読み物としても面白いばかりか、どのような環境変化や課題に対してその革新が生み出されたのかを丹念に追うことができる。
特に終章では、ITによるビジネスモデルの多くが採用しているプラットフォーム戦略において、webのプラットフォームは人を介さないために簡単にスケールしやすいというメリットを持つ一方で、簡単にスケールするということは(当然の帰結ではあるが)模倣困難性に欠けるという点を明確化した上で、これからのプラットフォーム戦略では高度なキュレーション力などの「ヒトの力」をどう活用できるかがっ要点であると結論付けている。そして、こうした力を持つ人が多いにも関わらず隠れてしまっている日本では、彼らの力をどうプラットフォームに呼び込んでいけるかが、日本自体の競争力の強化に繋がるのではという提言にまでまとめており、示唆に富んでいる。