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せつない。
女を肯定していくこと。その過程。そこには子供も大人もいなくて、いくつになっても過程の私と女だけ。そういう永遠のテーマ。決して派手ではない。
あーわかる、わかるなあって進めていって少しはっとさせられて、少しだけ安心して、ページを閉じる。こういう王道を丁寧に描けるのはしっかりした力だけだと思うし、個人的にも好き。読んでよかった。
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この手の文体は読みづらいし嫌いな筈なんですが、これは意外とイケました。スラスラ読めたし、描写からイメージできる映像がキレイ。生理の部分は、ちょっと生々しくて「うえっ」てなったけど。
緑子の日記に綴られる言葉に、子供の頃を思い出してやたら切なくなります。小学校の高学年って、男子がアホに見え始める時期だよね。
緑子みたいな考えを持ったことある女の子、多いんじゃないかな。
最後の親子喧嘩が良かった。
日記の中で垣間見えてた緑子の本音が一気に爆発して、卵を自分にぶつけるところが、それが卵、って言うのが、もう優しいんだか気持ち悪いんだかな〜。
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文章に慣れてしまえば意外とスイスイ読めた。生理の描写とかは別に不快には思わず。この話の感じ、嫌いじゃない。時には笑い、胸が苦しくなったり、けっこう深いなぁとつくづく。自分が女であるということをここまでじっくり考えたことはなかったのかもしれない。たまに読み返したい。
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僕には生理も来ないし、乳房もない。
だから、ホントのところはわからないのかも知れない。
でも、なんか。あぁ、よかった。って気持ちになりました。
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いろいろの説明や補足がなくとも、いろいろを想像できて、女子に好まれそうな小説。
たしか芥川賞受賞作。
やっとの文庫化。
たとえば緑子(娘)はなぜ話さないか、ノートでしか会話しないのか、とか。
巻子(母)はなぜ豊胸したいのか、とか、もろもろ。でも、それはそういうことなのだ、説明はときに不細工だ、と思える人は好きだと思う。
ただちょっと暗い。
母と子の小説。
永遠のテーマ。
気になった点をいえば
話し方(文体)が、特徴ありすぎて、逆に単調に感じた。
同時収録の小説は
私が見流した日常、という感想。
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文体に特徴があり、夏の気だるさとどうしようもない日常の感じがよく出ている。
けれどクライマックスでは大雨が降ってくるみたいにじゃあじゃあ言葉があふれる。
もう文字じゃなくて、映像で頭に入ってくる感覚。
母と娘ってこんな感じだし、
女って結局はこんな感じ。
というのが感想。
謎は謎のままだけれど、却ってそれが説明臭くなくてよかった。
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や、なんという文体。
力強さは感じられるし、表現も小難しいわけではないのだけれど、句読点の極端に少ない長い文章で、しかも大阪弁が混じってる口語体は何ともリズムに乗りづらく、1ページも読むと休みが欲しくなり、そうなると急に忙しくなった仕事の事が頭をよぎり、いやいやとそれではいかんと再び読み始めても、また数行で目がページから離れてしまう。そんなこんなで、薄っぺらい本なのに読むのに結構かかってしまった。
著者独特の感性は感じられるし、登場する人物像(女性観)も面白いく、特異の文体と相まって、いかにも純文学と言う気がするが、一方で実験小説という感じも残ってしまう。
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う~ん・・よく分かんない。
確かに文章に緩急があってすごい速度でよめるものだけど、何を言っているのか何を伝えたいのか、私には分かりませんでした。
それより「あなたたちの恋愛は瀕死」の方が面白かったですよ。
自意識過剰で自信過剰な痛いオンナ。
ぶさいくな私には主人公のその痛いオンナの気持ちがちょっとわかるんですよね~・・。苦笑いだ。
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芥川賞の特集か何かで紹介されているのを観てからずっと気になっていた作家であり、作品である。こういう時は期待が先行しがちなので抑制してかかる。独特の文章のリズムで、サクサク気持ちよく読み切れた。これは女性的感性なのか、ただこの人の個性なのか、自分とは確実に異質のものの見方。
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川上さんらしい勢い、読んでて面白いと感じる部分もあるけど、くどさや狙いすぎを感じてしまう部分もあっていまひとつ抜きん出ない。
でも非日常ではなくそこらにありそうな話が、独特な文章で勢い付けられた盛り上がり感はすごい。
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ほんとにいみわからん!感性が独特すぎてよくわからなかったけど、いつか100%理解できたらいいな。何年後かにまた読みたい。
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ほんとうに素敵だった!好き。
久しぶりに本で涙ぼたぼた・・・
母と娘の話だ。すれ違うもなによりも愛、愛で繋がっているそれは鎖でとほうもなく重く背負うものである。
そしてその愛って同時に見えなくってみうしなうものだと。
でも、あるんよね、と思わせてくれた。
乳と卵のように、つながっていくもの。
やわらかく、みるくのように、あまくて生臭いもの。
語り手のわたし、の位置が叔母というその視点はちょっとないもののような特別な視点。
昔のいくらかの間一緒に住んでいた家族であったということもおおきい。
女三人。わたしからすればそれは不思議だ。そしてあたたかい。
緑子が夏ちゃんを慕っているのんも素敵。
巻子と夏ちゃんは姉妹で、それでまた正反対おそらく外見も性格も、だからこそプラス緑子、という三人の絶妙と、愛がとてもあたたかくて無二で、うらやましく思えた。
ほんとうにあたたかい全部、あたたかいお話だった。
緑子の日記なんか、すごく素直でかわいい、純粋だ。
巻子はとても不器用、それでいて愛にあふれている、安心の人だ。
良識的だし、それゆえの不器用さが生き方で、それがいとおしくもあるけど、素晴らしい母親だから、いとおしいなんて言葉無粋だ。
けっきょく
緑子はお母さんが好きで、愛してて、どうしようもなくて、そう思えばおもうほど、自分の存在が許せなくなるだろう。
お母さんを苦しめているのは自分だとうすうす思うだろう。
巻子は大切な緑子が言葉を話さなくなったらそれはどんな誰が感じるよりももっともっと悲しいで出来事だろう。
その後ろにある愛やもろもろに悟りをおけるような器用ではないのだ。
そういうところからの、豊胸への執着だとは一目瞭然。
そしてなにより、
静かに、あたりまえのような、視線で二人を見守っているわたし、それこそがほんとうに暖かくてほんとうにまっとうに語り手然としているのだった。
おかあさんが大好き・・・・
わたしもだからほんとうに辛くなるぐらい愛の話だとおもった。
のです。
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文体が斬新。真の言文一致を見た気がした。オノマトペのセンスが好き。漢字の使い分けのセンスが好き。厭、とか。
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2011/05/18
すごい。
女具合が凄まじくて、とても激しい小説だった。
川上未映子はやっぱりすごい。
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一回目は挫折したけど一年経って読んだら超面白かった 常にじめっとした感じです 緑子の日記の中で「『いや』は『嫌』と書くより『厭』と書いた方が本当にいやみたいだから『厭』と書く」みたいなこと書いてますが僕これ真似してまーす