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ズルは皆、出来るところでは少しずつやってしまう。後押しする要素と止める要素。
ネタを知られると追試がし難いと思うが、他の研究者で検証されているのだろうか。
インパクトの大きい実験結果が多いが、その結果の綺麗さも相まって、鵜呑みにするにはまだまだという印象。
他国でやっても結果が同様というのも何かおかしい。学生だから、ということか。
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社会で周りを見ると、本書で指摘されている「ずる」な人が沢山…
でも本当にずるいのは自分かもしれない。
組織マネジメントで、よく覚えておきたい。
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嘘とごまかしの行動経済学。
「ばれる確率が低くなっても、ごまかしは増えない」「共同で仕事をすると、不正が増える」「偽ブランドを身につけると、ずるしやすくなる」など、なるほどと思った。
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わたしたちは、「正直でありたい」と思いながら、その一方で「ずるをして得/楽をしたい」とも考える。そのせいで、「正直な人間」という自己イメージと実際の行動との間にズレが生じることがある。わたしたちはそんな時、柔軟性を発揮し、「つじつま合わせ係数」の大きさを自在に変える(行動を正当化する)ことで、ズレを解消しようとする。誰もが、要件が揃えばいとも簡単にずるをする。しかし、ずるは新たなずるを生み、また伝染して巨悪へつながることがある。ずるを減らすためには、宣誓/署名/道徳心を呼び起こす仕掛け/監視、など。
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誰でも、「ずる」不正行為をする。しかし、自分が悪い人間だとは思いたくない。そこで「自分は正直でまっとうな人間だ」と思うための物語を紡ぎ出す。
人間はどういうときに、ずるをすることが多いのかということを、さまざまな心理学の実験をすることで、解き明かしていく。このさまざまな実験を考え出すということがすごい。「なるほどなぁ。でも、どうやってこんな実験を考えついたのだろう」と思ってしまう。
これこそ創造性だろう。
忘れるといけないのでメモしておこう。
「ずるを助長する要素」
正当化の能力
利益相反(サービス提供者がふたつの方向に引き裂かれる状況):歯科医のCAD/CAM機器の例
創造性(知能は無関係)
一つの反道徳的行為
消耗(ダイエットの例)
利他的不正(自分に利益にならないと、より正当化しやすい)
他者の不正を目撃する(同じ仲間が重要)
不正の例を示す文化(いろいろな実験では調べられない文化というものが重要)
ずるを減らす要因:
誓約
署名(最初にまず署名)
道徳心を呼び起こすもの
監視(見知らぬ他人による。ただ、目の写真だけでも効果あり)
ずるには影響なし:
つかまる確率
不正から得られる金額(SMORC: シンプルな合理的犯罪モデル)
「ずるを減らしたい」ずるの横行に悩んでいる人には良い本だ。
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【読み易さ】
やや易しい
【気付き】
★★★・・
【ハマり】
★★★・・
【共感度】
★★★★・
人がずるをするのはときはどんな時か?
ずるを減らすにはどうすればよいか、
実験を元に、人のずるを誘発する条件を検証していく。
・ごまかしによって獲得するものが現金から遠ざかるとごまかしが増える
・偽物を身に付けると、ごまかしへのハードルが低くなり、他人を疑い易くなる
・創造性がごまかしを生む
・他人のごまかしを目撃するとごまかしへのハードルが下がる
・不正行為の基準が文化等によって異なる
仮説を証明する実験結果が平均値のみであり、
被験者の数も明らかになっていない為、データの信憑性に疑問が残る。
ユーモアが取り入れられていて読み易い。
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ヒトは、一方では自分は正直で立派な人物と思いたいが、もう一方ではごまかして金もうけをしたいと思うものです。
ですからちょとしたズルをします。
そしてズルしたことを正当化する言い訳を自分の中で作り上げます。
ダン・アリエリーは、実験を通してどのような時にヒトはズルな行動をとるのか調べています。
面白い実験です。
小さなズルをして自分をごまかしてないか常に振り返ることって大事なことですね。
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この本は怖いです。全部あたっている。ホントすいません。私はずるい人間です。「人を動かす」がオモテだとすると、この本はダークサイドから人の行動を説明している。人(私も)は正直でありたいと思いながら、その一方でずるをして得をしたいと考える。そんなとき、「つじつま合わせ係数」を柔軟に変化させることで、矛盾を解消しようとする。ばれない程度に、そこそこ正直者を維持しながら。その係数はどんなときに大きくなる(ずるをしやすくなる)のか、小さくなる(ずるをしにくくなる)のか、面白くかつショッキングな実験を通して分析解説されている。
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人々の行動の不合理性を行動経済学の視点から考察してベストセラーとなった『予想どおりに不合理』『不合理だからすべてがうまくいく』に続く著者の第3弾。本書ではさらに突っ込んで不正行為について述べている。不正と言っても紙面を賑わすような汚職や粉飾決算などの話ばかりではなく、身の回りのちょっとした「ずる」について、人はどんな時に不正を働くのかを検証したものだ。人々を不正行為に駆り立てるものは何なのだろう。
簡単な問題を解き自己申告した正解の数によって報酬が支払われるという実験を行い、様々に条件を変えて正解数のごまかし(報酬金額の不正な上積み)がどれくらいの割合で起こるかを調べると実に興味深い結果になる。ごまかしが露見する恐れが有る場合と無い場合、他人のごまかしを目撃した場合、その人が自分の仲間内だった場合とライバル集団に属する人だった場合、見知らぬ同士がペアになってお互いを監視した場合、親しくなった同士がペアになった場合、ごまかしをすると自分ではなくペアの相手が得をするという場合、偽物のブランド品を身につけた場合等、様々な実験を行うと、設定した条件によってごまかしの数も変わってくるのだ。
実験により、不正を作る要因は、自分の不正を正当化する能力(自分に対して言い訳上手)、利益相反(経済的な利益関係により公正な判断が損なわれる)、きっかけになる小さな1回の不正、自分が大切に思う他人の得になる、他人の不正を目撃する、疲れて自制力が消耗した脳、文化的背景などであり、不正を減らすものは道徳心を呼び起こすもの、宣誓や署名、監視などであった。そして予想外の事に不正によって手に入る金額や露見する確率などはあまり影響しないことがわかった。
「ずる」を引き起こすものは何なのかを理解すれば行動を自制することもできるし、不正に対する対策を取ることもできるだろう。それが社会科学の真の目的だと著者は述べている。「自分はずるなんてしない」と思っている人、小さな「ずる」を無意識に正当化してしまっていないだろうか。人々の行動には様々な要因が影響を及ぼすことがよく分かり大変興味深い一冊だ。
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人は[そこそこ正直で誠実な自分]でいられる範囲でズルをする。
人間がいかに都合よく考えてるかがよく分かる一冊。
テストが終わったら、自己採点した後にシュレッダーに答案用紙を入れてから自己申告した点に応じて報酬がもらえる実験。シュレッダーに入れる場合と入れない場合で「ずる」の度合いが変わる。
また、周りにずるをするサクラを用意すると他の人も「ずる」が増える。ただ、あまりに極端な場合は罪悪感からそこまでずるの度合いは変わらないなど。
その一方で、自分は立派な人間でありたいという欲求もあるから、自分にとって良い「つじつま合わせ」をする。
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「予想どおりに不合理」が面白かったのでこれも読んでみました。タイトル通り人はなぜ「ずる」をするのか。興味深い研究内容が沢山ですが、このテの本も随分読んだので知っている事も多く、内容の新鮮さはちょっと薄れてきたかな。でも内容的には面白かったです。
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実験の結果が意外なものもあり面白かった!
人間は経済学からすれば意外と不正はしていないが、すぐちょっとした不正をしたがる生き物である。
そこにちょっとした要因を加えれば更に不正を働くし、また働かなくなる。
不正をする要因に様々なものがある。
他人の不正の目撃や、利他性、正当化、消耗など。
不正を抑止するのは誓約、道徳性、監視など。
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署名の位置で不正が減る。
利益相反。スポンサーの絵を良いと評価する。本人は気付いていない。
疲れると誘惑に勝てない。不正しやすい。
偽物を身に付けると不正をしやすい。
不正は感染する。同じグループの人が不正をするとその人も不正しやすくなる。
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人は、どのような時にずるをするのか、ずるに焦点を当てた本。耳がいたい。
「そこの解答だけ見るつもりで見えてしまった隣の問題を、自分で解けたことにして、なんとなく出来ている気になる」よくあることだ。この導入部分からすでに引き込まれた。
本書では様々な実験について記述されているのだが、その中でも「偽物を身につけるとずるをしやすくなる」という実験が興味深い。
クロエのサングラスを 本物・偽物(偽物と伝えていても本物を使用)・なにも伝えない という3つのグループに分けて、サングラスをかけたままテストを行う。
すると、偽物だと伝えていた人がずるを多くしたという結果になった。偽物で他人は騙せても自分は騙す事が出来ないのだ。
また、偽物のサングラスを掛けた人は、他の人に対しての疑心も強くなるという実験もある。
他人を疑い深くなるということ。「自分がそうなんだから、他人もそうに違いない」という心理なのだろうか。
他人は自分を映す鏡という言葉がとても良く当てはまる。
反対に、サングラスが本物だと伝えられたグループは、なにも伝えていないグループよりも、ずるをしないという結果になった。
奮発して買ったバッグや靴を身につけていつときはシャンとした気持ちになるもの。
女性は、下着にお金を掛けなさいと言いますが、気持ちの問題というものは行動に現れるから、そういう風に言われるのかもしれないと思った。
日常生活に使えそうだと思ったのが、コイントス決定法。ただのコイントスで決めるわけでない。
まずは、どちらか迷ったときにコイントスを普通に行う。ここまでは、普通のコイントスと同じだ。
大切なことはその結果に対して自分がどう思うか。
少しでも「もう一回やり直したい」と思ったのなら、もう一方を選ぶ。コイントスの意味がない!と思ってしまうが、真理を突いている方法だ。コイントスをどちらか決定する手段としてではなく、自分でも分からない自分のの気持ちを知るための道具として使う。
選択に迷ったときは、試してみようと思う。
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人はなぜ不正をするか。「シンプルな合理的犯罪モデル(SMORC)」すなわち費用便益分析をもとにした意思決定ではないことを様々な行動経済学的実験から導く著者は「予想通りに不合理」のダン・アリエリー。SMORCが真理であれば世の中はもっと不正だらけである。では不正を促す要因は何か?曰く、
『正当化の能力、利益相反、創造性、一つの反道徳的行為、消耗、他人が自分の不正から利益を得る、他人の不正を目撃する、不正の例を示す文化。』
これを知れば不正を防ぐ対策が出来ると。至極納得腹落ちの一冊。仕組み作りを考える上で貴重な知見を得た。