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ロボット三原則。
「人に危害を加えない」という原則をどう解釈し、どう運用していくのか。ロボットが進化していくと、それは人間にどう影響していくのか。
こんなにロボットが行動も判断も高度になるなんてありえない話だと思うけど、突き詰めていくと人間とロボットの関係がどうなるのか、想像がふくらんでくる。
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『ロボット工学三原則』の出典として知られている不朽の名作。ロボット工学(robotics)という言葉もこの小説から生まれたそうです。律儀なロボットと人間が織り成すドラマが面白い。なかでも『災厄のとき』という一篇は今流行の「技術的特異点(シンギュラリティ)」が起こった後の世界が描かれていて興味深い。
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まさに、これから我々が直面してくるであろう現実。
ハヤカワ文庫のSFではもはやない、「今」を示唆する小説といえるだろう。
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SF。連作短編集。
作品のなかで時代の流れがあり、少しずつロボットが高性能化されていく過程が楽しめる。
個人的には、一話目の「ロビイ」くらいの性能で充分だと感じる。
「うそつき」は、ロボット工学の三原則を守るために自分なりに思考するロボットの話。嘘をつく理由が優しい。好き。
思考能力を持つくらいまで高性能になると、もはや人間には制御できなくなってしまうのか…科学の発展が必ずしも良い事ではないのかも、とか思ってしまう。
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今までSFはほとんど読んだことがなかった。
これ、かなり、お気に入り。
物語の展開がスピーディで、会話文も比較的多く、何よりめっちゃ面白いので、駆け抜けるように読了。
論理的に問題を解決していくあたりがミステリのようで好き。
男二人が主役の話は、アメリカンな言い回しにピンとこない時もあったが、ピンチからの脱出などエンタメ的で楽しかった。
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有名なロボット三原則の元になった作品を読んでみたかったので、普段あまりSFを読まないが読んでみた。結果とてもおもしろかった。仮定した理論に基づいて謎が解き明かされていくという点では、ミステリー的な側面も備えているかもしれない。
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アシモもアトムもR2D2とC3POも全てここから来てるとわかるほどの古典であり、それでいて今もって新しい。
アシモフさん、2017年だけどまだまだロボットは小説のようにはいかないよ。
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アシモフの提唱したロボット三原則を題材にした短編小説集。三原則は現代社会では積極的に採用するべきものだとして取り上げられることも多いが、本作では三原則から引き起こされるトラブルを中心に話が構成されている。どの話も短く読みやすかった。原タイトルで映画化もしたが、映画とは全然内容がちがう。
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「アルジャーノンに花束を」のレビューを読んでいたら、訳者の小尾芙佐を評価する人がいてその人が「われはロボット」の訳もよかったと書いていたので手にしてみた。アシモフはもちろんだけど、小尾芙佐の訳だからこその読み心地よさなのかな。「ロビイ」は特にお気に入りだ。カバーのRey.horiのロボットで誰か映画にしてくれないかなぁ、映像で観てみたい。
ロボット工学の三原則が、よくできているって感心した。現実に使えそうだしロボット以外にも通用しそうだ、人にも。
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ロボットにまつわる様々な話を、老いた女性ロボット心理学者の回想という形で描いている。
人の心を読んだり、自分の存在に疑問を持ったり、人間の少女と心を通わせたり、いろんなロボットがいて、楽しかった!
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ロボット三原則を作り出した、あまりにも有名なロボットSFの古典。
ロボットは人間に危害を加えてはいけない。
ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。
ロボットは前記第一条、第二条に反さない限り自己を守らなければならない。
この三つのロボット三原則に反さない範囲で、ロボットが人間の命令を聞かなくなった。
そのパラドックスとは。
高度に発達した科学は魔術と見分けがつかない。
ならば、高度に発達したロボットは人間と見分けがつかないのだろうか。
その見分け方すらわからなくなる。
と、古典読んでみたけど、あんま面白くなかったという感想。
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遂行してもしなくても、命令に反する事態に陥ったとき、ジレンマによりロボットは壊れる。
人間も同じように何かを選択してもしなくても、どちらにしても不利益が生じるとき、思考が停止して、何も行動に移せなくなることがある。
ただ、過去のデータに著しく反する事態が起きたとき、「そういうこともある」と自然を受け入れてきた柔軟性が人間にはあった。しかし今の人間はデータを偏重するあまり、それがなくなってきたように思う。ロボットが人間が近づいているのか、それとも人間がロボットに近づいているのか。
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SFの中で有名な『ロボット三原則』。
それを最初に示した本です。 『ロボット三原則』
第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条
ロボットは人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし、与えられた命令が、第一条に反する場合は、この限りではない。
第三条
ロボットは前掲第一条および第二条に反する恐れのない限り、自己を守らなければならない。
パッと見だと、これで完璧じゃん?と思うけども、人間より優秀な頭脳を持つロボットたちはあらゆる可能性を瞬時に演算して、ジレンマに陥り奇行に走る。
そして、それに毎回巻き込まれる哀れなパウエルとドノヴァン…
SF好きを自称するなら読んどかないとね!ということで読了。
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完璧のように思われるロボット3原則の隙をついたようなお話でした。
なんとなく、ロボットに支配されつつある現在はロボットに対して恐ろしいと思ってたけど、読んでたらどんどん親しみが持てて怖いだけではないと思いました。
最後の、人間そっくりのロボットがもし政治家となって気づかれることもなく、人間を支配していたらと思ったときに、これを読む前は絶対怖いと思ってたと思うけど、三原則があるのならば寧ろ人間よりいいのではないかと思うように
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ロボット3原則って科学者の規定した元リ原則だと思いこんでいました。
現代ではロボットはロジックを組み込むことで人間の命令をトレースするもので、本書は人口知能であるAIのことてしょうね。
それにしても執筆時点においては当時の読者がついていけるか心配になる程の先進性です。
ただ、最初の作品「ロビィ」についてはロボット3原則とは関係のない展開で異色ですが、最も感情移入出来る作品と感じました。ロビィがグローリアに読み聞かせをせがむ所がなんとも愛らしい。ロボットを尊重できる前提で人は頼られることに喜びを感じるだろうし、そんな機能を持ったロボットが出現出来れば、とも思う。
他の作品はロボット3原則をヒントとしたミステリー的な要素が強いが、3原則以外の原則や禁則事項、ロジックか当然なからたくさん組み込まれてロボットは作られるべきであり、3原則に絞った展開には少し無理を感じながらもフィクションとしてはありかとも思う。人と見分けがつかなくなるロボットや、経済を支えるAIなど、近い将来に到来すると予感される題材を仕立てた作者の先進性に脱帽する。