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在りし日の「体育会系文学」の金字塔!?
再読。二十数年ぶり?! 「硬派」などというコトバがまだかろうじて世間に残存していたその当時、これはその極右的一冊として書店の片隅で鈍い光を放っていたものである。ところが「草食系」が全盛(?)の現在、あらためて読み直してみると、かつて「硬派」といわれた人びとは、もはや「ちょっと変わった趣味をお持ちの方々」といった風に見えてしまうあたり、時の移り変わりを痛烈に感じさせられたのだった。そして時代は、「肉食系女子会文学」へと向かうのだろうか……?
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中学生の時に初めて読み、あまりの面白さに声を出してゲラゲラ笑いながら読んだ。
内輪だけで盛り上がっている事柄で読者を釣りこむのは苦労する気がするが、作者は見事に成功している。
仲間内で行くキャンプという究極の内輪ネタを、
そのエッセイストとしての腕によって見事なエンターテイメントに仕上げている。
今でも読み返すとニヤニヤが止まらない。
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昔読んでいた本を発掘したので再読しました。
椎名誠氏および仲間「怪しい探検隊」
(もしくは「東日本何でもケトばす会」)の皆様の著書も
少し読んだことがありました。
で、この本。
素晴らしいです…仲間によって仕上げられており、
挿絵が炊事班長(沢野ひとし氏)、
解説が釜たきメグロ(目黒孝二氏)とあって、
同人誌のような温かみを感じる1冊です。
アナログな時代に、更にアナログライフを目論む
皆様の珍道中(別にふざけているのではなく真実は小説より奇なのです)
は抱腹絶倒でございます。
冗談でなく、昔電車で読んでいたらブフーと噴いてしまい
あわてて閉じたことがあるくらい。
他の時期のレポも多数出ているようなので
改めて読んでみたいなぁ。
あと他の探検隊の皆様の著書もまた読みたい。
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【本の内容】
“おれわあいくぞう ドバドバだぞお…”潮騒うずまく伊良湖の沖に、やって来ました「東日本なんでもケトばす会」ご一行。
ドタバタ、ハチャメチャ、珍騒動の連日連夜。
男だけのおもしろ世界。
[ 目次 ]
[ POP ]
椎名誠さん率いる「あやしい探検隊」には、その道のプロが揃っています。
だから遊びも半端ではありません。
カヌー、バイク、山登り、海、川……そして何より焚き火を囲みながら食す、専属料理人林(りん)さんの激ウマ野外料理と宴会!
立派に大人の男たちが、ワハワハ、ガバガバとビールを飲みつつ、本気でバカ遊びに興じる豪快かつ贅沢な時間が詰め込まれた『わしらは怪しい探険隊』をはじめとする「あやしい探検隊」シリーズは、自然の中で読むと最高。
きっと、いつものアウトドアがさらに楽しくなるはずです。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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最近、思うことあって、
椎名誠を全制覇しようと心密かに誓ってしまった。
この本は、1980年3月発行。
椎名あやしい探検隊最初の記念すべき傑作探検本。
何がいいって、裏話ネタが椎名誠、旅する文学館に書いてあるけど、沢山の離島探検を行っているが、
全体的に行き当たりばったり旅で、そこがドキドキ感が出て面白い。行く場所を決めるのも、飲み屋の会議で決めたとあるが、実は椎名の独断だったとか、行き先も当初予定した所には、キャンプする場所が無くて、見える島に移動してキャンプしたとか、もう、めちゃくちゃ。
面白い。
これは、あやしい探検隊の全体に共通するところである。
まだまだあるぜえシーナワールド!
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椎名隊長をはじめ、個性的な仲間たちが離れ島でキャンプする。
ぐだぐだでベロベロな毎日が繰り広げられる。
あー遠くに行きたいな。
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久しぶりに「北へ」を読んだらとってもおもしろく、流れでこれも再読。何と言ってもこの第一作が最高だ。シーナ隊長の筆は、ある年の神島行をメインとしつつ、何回かの粟島行やら八丈島行やら、果ては高校時代の沢野炊事班長との出会いとか沖仲士のバイトの話とか、激しく時空を行き来しながら進む。これが、浮遊感というか飛翔感というか独特のイキオイを生んでいて、読んでいて実に楽しい。特に計算して書かれたものではないらしく、やはりこれは「文才」というヤツなんだろうなあ。
お気に入りのエピソードは数々あるが、木村センセイがタコをもらう話がすごく好きです。
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行動の豪快さもあるが、観察眼、語り方の鮮やかなこと、鮮やかなこと。センスもきわめて独特。話が行ったり来たりするのにもかかわらず、なぜかスムーズに読めてしまう。
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著者を隊長とする「東日本何でもケトばす会」略して「東ケト会」のメンバーたちが、三重県の神島でおこなった10日ほどのキャンプ生活の顛末を描いています。
目黒考二の「解説」によれば、1970年の時点で最年少のフジケンが12歳、最年長の長老でも32歳というから意外。もっとオッサンだと思っていました。いい大人がバカ騒ぎをしているという雰囲気は、著者の昭和軽薄体の文章に負うところが大きいのかもしれません。
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内容紹介
“おれわあいくぞう ドバドバだぞお…”潮騒うずまく伊良湖の沖に、やって来ました「東日本なんでもケトばす会」ご一行。ドタバタ、ハチャメチャ、珍騒動の連日連夜。男だけのおもしろ世界。(目黒考二)
久しぶりに読んで、未だにこの仲間たちの世界には憧れてしまいます。椎名親分の連綿と続く怪しい探検隊シリーズの第一作。金字塔だと思います。最初の旅の頃が1969年というから、もう48年前の話しを今読んでいるのですね。
どうしても冷静な評価は出来ないので星は無しにしますが、最近昔好きだった本が手に入らなくなり、ちょっとずつ集め始めています。これからの電子化時代の事も有るので、好きな本はコレクションする時が来たようです。
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読み始めて直ぐに思いました。こりゃ駄目だって。
どうも文体が合わない。ズルズルとした口語調長文で苦手。こりゃ挫折だな。
しかし、読み続けるうちに気にならなくなりました。というより、なんとなくこういった話には、合っている文章かとも思えてきました(決して好きではないけど)。
というわけで、最期まで読み終えました。なんとなく中年男の悲哀なぞ感じながら。
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内容もさることながら、文章が最高。電車の中で下向いて肩揺らしてた。苦しかった(笑いをこらえるのが)。こんな仲間がいてうらやましい。
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椎名誠のエッセイ。
一年に一度、おじさん連中だけで離島でキャンプ生活を送る「東日本なんでもケトばす会」。この「東ケト会」メンバーが三重県の神島へ行った時の顛末記。彼らの緩い離島体験談が、昭和軽薄体と呼ばれた砕けた語り口で書かれている。
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高校一年生の時に読んだものをリバイバル第一弾で読み直してみた。
1981年の作品、椎名誠さんの初期作品でエッセイなどがスパーエッセイや昭和軽薄体などと言われた頃のものだ。
アウトドアなどの言葉が世間一般的ではない頃のキャンプ生活を昭和ののりで独特な描写で表現している。多分どれをとっても今ではNGなことばかりだ。
神島(三重県)、粟島(新潟県)、八丈島(東京都)が舞台だが、70年代後半の高度成長の熱い空気感、楽観的な雰囲気を思い出す。しかしかれこれ50年前…。すごい濃密な人間関係と行動力がまばゆいと感じる。
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奥付は平成7(1995)年51刷。その当時、四駆にキャンプ道具を積んで関東、東北、北陸、近畿を気の合う仲間と旅をしていた時に読んだ本。約30年を経て再読すると、著者のアウトドアでのはしゃぎぶりが自分のことのようにヒシヒシと伝わって懐かしい。宿営地に穴を掘ってごみを捨てる、未成年に飲酒を許すなど、今だったら完全にアウトな行動も、1970年代には許されていたのだな~。そう言えば、自分も学校の校庭にテントを張って、翌朝少年野球の練習の声で起床したことを思い出してしまった。