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図書館のティーンコーナーにあった。
以前友人からレイチェル・カーソンの本(センス・オブ・ワンダー)を紹介されて読み、感銘を受けたので、レイチェル・カーソンという人物をもっと知りたいと思い借りた。
久々に本を一気読みした。彼女の信念を持った生き方にとても引き込まれた。センス・オブ・ワンダー以外の本も読んでみたいと強く思わせてくれた。
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この本は「沈黙の春」の作者として知られるアメリカの生物学者レイチェル・カーソン(1907-1964)の人生について書かれています。本書によると「沈黙の春」は、アメリカのある歴史家によると「アメリカを変えた本」であり、読んだ人の意識に衝撃を与え、このままではいけないという思いにさせ、直ちに行動することを促した本「コモンセンス」「アンクルトムの小屋」に比すべき一冊であるとの事。
レイチェル・カーソンは「沈黙の春」で公害問題を告発し、環境問題を訴えました。農薬(DDT)の空中散布により、シラミ、蚊、マラリアなどは激減したが、DDTにふくまれていた化学物質は自然界では分解されない殺虫剤であったため、自然の生態系を破壊した。(DDPを発見したスイスの科学者はノーベル賞を受賞している)
環境問題について、現代のように個人や企業が何等かの見識を持っているのが当たり前で、そういう時代ではなかった時にこの本は出版されて、作者は特に農業関係の関係者により、誹謗中傷の嵐にさらされたそうです。
この本を読んで日本の原発の問題とか、思い出してしまいました。
何の問題もない、と問題が大いにある事であっても、そのようにリピートされれば、何の問題もない事のように、ひとは思わされてしまうものである。
大きな利益や富、お金、労力が既に動いているので、悪いと分かってはいるが、やめられない、そんな所も今の原発問題と似ているかもしれない。レイチェルが今生きていたら何と思うだろうか、人は同じ過ちを繰り返している、そう言うのだろうかとこの本を読んで考えてしまった。
「沈黙の春」をまだ読んでいないので、今度読んでみようかと思う。
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これはおもしろかった。レイチェル・カーソン入門としてお勧め。女性の科学研究者の草分けであるという点も重要。
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ちくま評伝シリーズ、沈黙の春を書いたレイチェル カーソンの生涯を端的に紹介。とてもわかりやすく、導入本として、おすすめ。児童書侮れない‼️
科学者で作家のレイチェルは、沈黙の春を普通の市民に読んでほしいと思い冒頭には敢えてフィクションをいれ、親しみやすさを作っていたとは知らなかった。
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学校図書館にある「ちくま評伝ポルトレ」の中の1冊。
この本の前に読んだ、「MARCH」と時代がかぶっている。
60年代アメリカのことを知らなすぎる自分に少々呆れるが、こうして少しずつ学ぶしかない…。
人類を取り巻く自然環境への大いなる好奇心と、類い稀な文章表現力。
教育熱心な母のもと、自然への観察眼と、探求心を養う一方で、体が弱かったレイチェルは常に本が友だちだった。
子ども向けの購読雑誌に寄稿し、何度も掲載され、賞までもらうほどの文章力。当時の夢は「作家」というのも納得だ。
そんな才能豊かなレイチェルの家は、彼女を大学へやれるほど裕福ではなかったが、成績上位僅かな者にしか与えられない奨学金を得て、進学する。
そこで出会った、生物学の女性教師から大きな影響を受け、文学ではなく生物学を専攻することになる。
世界恐慌があった当時、進学はもちろんのこと、理系を専攻する女子はほとんどいなかった。その先の扉が固く閉ざされている時代だったのだ。
レイチェルは博士号を目指していたが、経済的事情もあり断念。恩師の紹介を受けて知り合った人のつてで、政府の海洋研究機関に勤めることになる。
そこでリーフレットを手掛けた際の文章力が買われ、彼女の大好きな海洋生物学と、夢だった作家の仕事が結びついていく。
彼女の文章は、一流紙であるニューヨーカーの編集者の目に留まり、そこから「沈黙の春」への道が始まる。
1960年代は、東西冷戦のもとの宇宙開発競争…アポロ計画や、ベトナム戦争、公民権運動など時代が大きく動いた。そしてそれは、大量生産大量消費時代の幕開けでもあり、環境破壊の芽があちらこちらで大きくなりつつある時代でもあった。
レイチェルは癌に侵されていても、丹念な調査と不屈の精神で「沈黙の春」を書き上げた。
人類による破壊が手遅れになる前に…という一念であったのだろう。
今のように通信技術も発達してなかった当時、文字通りどこへでも足を運んで納得するまで調べる姿勢が、彼女の文章に文学的な美しさだけでなく、真実と説得力を与えた。
60年近くが経った今、我々の世は、少しは変わったのだろうか。
確かに農薬など化学薬品に対する規制はきびしくなり公害は減ったと言える。しかし、プラスチックによる環境汚染、温暖化など新たな問題が山積している。
今レイチェルが生きていたら、どんな本を書くのだろうか。
2020.10.14
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自然の大事さ、最近は言われてるが、カーソンがさきがけだったのだろう。そして、当時、女性というだけで、見下さられてた景色も見えてきた。今の世界に、活かしていきたい
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「大人と子どもの間で立ち止まっている中高生に向けて、ポルトレを創刊します。ポルトレとはポートレート、肖像。あなたと同じように、悩んで、戸惑って、たくさん失敗して、だけど自分の人生を自分の力で切り開いていった、世界中の人たちの姿をポルトレは写しとっていきます。いまは、自分を肯定できないかもしれないけれど、わたしたちはあなたを未来そのものだと思う。だから、あなたの人生をほんの少し前へ進めたい。」
中・高校生向き の伝記、評伝シリーズ。
「農薬によって生態系が破壊され、やがて鳥も虫も鳴かない沈黙の春が来る」 周囲の無理解や中傷と闘い、公害問題に取り組んだ生物学者の生涯。
内容説明
「私が書くしかない」『沈黙の春』で公害問題に警鐘を鳴らし、自然との共生を訴えた女性の生涯。
目次
第1章 私が書く
第2章 作家か生物学者か
第3章 人生は海とつながっている
第4章 『われらをめぐる海』
第5章 『沈黙の春』へ
第6章 論争
巻末エッセイ「レイチェル・カーソンが教えてくれたこと」(福岡伸一)
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筑摩書房「ボルトレ」シリーズの中の一冊
大人になってから読む「伝記」 伝記というと子供のためのものというイメージだが大人になってから読むのも深みが加わって面白いと思う。
作家であり生物学者である「レイチェル・カーソン」
彼女の生い立ち 背景 家族とのこと 時代…
周りの人たち(支えとなってくれた人たち)…
「このことは伝えたい 伝えなくては…」という想い
を感じながら読み進めた。
彼女の最後のスピーチ「破滅への道 地球を守る道 どちらの道を選ぶべきか…」
環境問題が取り上げられ地球を守ろう‼の裏側で戦争や核実験が行われていることを想うと その言葉が心に刺さる