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指揮者は時間を彫刻する。それがものすごく的確な比喩だと感じさせられます。
紹介されている楽曲に親しみのない私でも、指揮者というひとがどんな世界で何を思ってタクトを振っているのか想像することができるような気がしました。
河合隼雄先生とのエピソードの部分は、なぜか、こちらにもその想いと情景が伝わってきて、涙が出てくるのをとめられませんでした。
悲しいこと、悲劇をみてわざと涙をながそうとしなくても、世の中は大きくて深い悲しみと無力感に覆われています。生きる時間の一部分が、悲しみで覆われる時間があるように、喜びや幸福感が満たされる時間もあります。
クラシック音楽には、そんな感覚が当時の音楽家によって封じこめられていて、指揮者がその感覚を解釈して表現していることが感じられました。
聞き慣れない音楽。でも、その音色の世界をのぞいてみたくなる本です。
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指揮者はオーケストラの前に立って何を考え、何をしているのか?
作曲家の意図を読み解き、演奏に置き換えるのは指揮者だということがわかる。
また、著者の音楽に対する愛情、新たな自分としての挑戦する姿勢など、大変参考になった。
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佐渡裕さんの指揮者人生を振り返った内容であり、子供のころからの夢が叶ったという意味では自分のことを幸福であると言っている。
唯一、音を出さない演奏者であると言い、これはやった人でないと説明がつかないのだろう。ぴんとこないように感じる。
ベートーベンの第九は人類がつくったもっともすばらしい芸術だと言われる。ただ、世界的には日常的に演奏されるのではなく、指揮者でも年に1回程度の頻度らしい。佐渡さんは今まで150回くらいやっているとのことだ。
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世界的指揮者佐渡裕さんが音楽について語った本です。
遠い昔、指揮者を志した小学五年生の佐渡裕少年が落胆しないような指揮を。他の誰をごまかせても、自分のことはごまかせない。そういうことだとおもいます。
バーンスタイン、カラヤン、小澤征爾と、聞いたことのある名前が並びます。彼らと交流があった(師事した)だなんて不思議です。
結局最後はドミソに行き着く、というのが複数人から語られていたというのが興味深いです。シンプルでごまかしがきかないからこそ、ということでしょうか。
のだめカンタービレが大好きで、読みながら何度も漫画のシーンが浮かびました。並行して読むとよさそうです。
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2020年度大阪府国語入試Aに出題された本です。
指揮者・佐渡裕氏の指揮のこと、バーンスタイン氏との思い出、ヨーロッパのオーケストラのメンバーとどう向き合ったか、1万人の第九など様々な活動など、音楽に対する熱い気持ちがつづられています。
2014年の出版なので情報が古くなってしまっている部分はあるけれど、クラッシックに興味のある人なら(特にバーンスタインやカラヤンなどの世代が好きな人)は楽しく読めると思います。
文中に出てくる曲を聞きながら読んだら楽しさが倍増。とても読みやすいです。
762.1