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図書館で探してた本と同じ棚にあったので借りてきました。最近ちょっとタイトルを目にすることも多かったので。
楽をするより楽しくいきたいって以前から思ってまして、楽をするなら人任せ、楽しくいきるなら自分で考えようってことなんですけど。そのことが間違ってないよなと思わせてくれる本でした。
さて考えなくちゃ。
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インターネット的 糸井重里 p269
・ホームページを始めた頃、ぼくが感じていたジレンマは、何かを伝えたり、語ったり、あるいは伝えられたり受け取ったりすべき相手は、最大でも2000万人といわれるインターネット経験者ではなく、むしろ残りの8000万人のほうではないかということでした。
・菊池寛という作家は大衆小説で当たってできた資本をもとに、文士たちの活躍の場として『文藝春秋』という媒体のかたちで提供しました。これは、ぼくがインターネットをメディアとして考えるときの大きなヒントになっています。
・売る、買う、というだけの関係の中に、「いい魚を求める」という要素が加わって、「それならば」という動きが起こってしまった。
決まった問屋さんが、決まった寿司屋さんに、決まった魚を卸しているのが、「ジョイント的」なつながり方だとしたら、ここには「リンク的」なつながり方があったと言えましょう。
役割と役割で、肩書と肩書で取引をしているときには、流れは変わりません。ぼくの知っている寿司屋さんが、役割や肩書以外の自分の「情報」(熱心さや、目利きぶり)を表現したから、リンクがつながったのだと思うのです。
・ここまでに、インターネットのことを「リンク」「シェア」「フラット」「グローバル」というふうに整理して語ってきましたが、こういう整理をしているひまがないときには、ぼくは、インターネット的とは、“Only is not lonely”ってことだよ、と言いたい気持ちです。これだけで、いいくらいだと本気で思っています。
・テレビでいうと時間が、雑誌でいえば紙面の面積が不動産のように値段のついたものですから、いくらでも自由に使うというわけにはいかなかったのですね。
これが、インターネットでは、時間や面積という不動産価値にとらわれる必要がないおかげで、三時間の対談を三時間分すべて出してしまうこともできるわけです。
ときには、ここは話の流れとは関係ないのだけれど、という部分まで編集削除なしで、発表できる。
「ここは流れとは関係ない」というような話題の選び方の中にこそ、発言している人の個性がよく出るものだったりするので、ここはインターネット的ということを考えるためにはかなり大事な要素です。
・危機感を持った理由は、つくる側の人間が、力関係の上で圧倒的に弱いという状況に気づいたからです。四十代後半になってくると、得意な仕事を確保して、いわゆる「偉い人」になってゆくだとか、貯金をしてやっていくだとか、そういう方向以外で食っていける人が、まわりにいないわけです。
…どこかの企業の顧問に収まって、広告の相談役になれたとします。そうすると、たとえば毎月20万円ずつの給料をもらって、四社も請け負えば、もちろんそれなりに不自由のない生活はできるわけなのでしょうが、そうなってしまうことは、ぼくの性格からするとかなりつらいイヤなことなのです。20万円という価値よりもずっといいアイデアを、いつだって提供し続けられる自信はあるんですが、「顧問という役職を、切られたくないなあ」と立場を守ることに必死になってしまう可能性だってあるでしょう。
・「この位置を、なくさないでね」とキープする立場にいると、企業の人たちの顔色を窺ってしまいますから、アイデア上で冒険できなくなってしまうのではないか。そうなったら、もう、発想する意味がなくなると思います。アイデアを出す側になるのなら、「このお金は、なくてもいいや」と思うところでやらないと、無理が出てきます。
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10年前の本らしいけど、糸井さんらしい分かりやすい文章でなるほどと、思う。今、いたるところでインターネット的な感覚が強まってますよね。これからもさらに強まるのかもしれないので、この本を読んで感じた感覚は忘れないようにしよう。
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先日、糸井 重里 氏 による「インターネット的」を読み終えました。
図書館の返却棚で目に止まったので手に取った本です。
著者は、あの糸井重里氏、元の著作は2001年の出版、もう10年以上前のものです。2001年といえばインターネットの急拡大からそのバブルが弾けようとしていた時期ですが、その頃、糸井氏は「インターネットの世界」をどう捉えていたのか、その後をどう見通していたのか、そこに興味を抱いて読んでみました。
期待どおり、糸井氏流の一味違った視座からの物事の捉え方が其処此処に開陳されていました。
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リンク・シェア・フラット。くだらなさ。時間の圧縮、信頼。消費者という人はいない。問題発見の寝返り。消費のクリエイティブ。インターネットで人は変わらない。小分け。
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インターネットとの付き合い方を糸井さんらしい切り口で書いてある。驚くことに14年も前に書かれた内容なのだが、今のインターネットの在り方がほとんど予想通りになっている。インターネットはあくまでツールであって、人間自体はそんなに変わらない。受け手側もクリエイティブになるべきという点がなるほどなと思った。
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さすが糸井重里の文章。ひらがなが多く、優しく、読みやすく、その上、極めて本質的なことが書かれている。言葉のチョイスのセンスが抜群によい。
糸井重里主宰のWEBサイト「ほぼ日」の偉いところは、視点が「生活者」であるところだ。生活を豊かにするための充実したコンテンツや商品の販売。『暮らしの手帖』の花森安治に通ずる素晴らしい態度です。経済性を優先する前に、真に人々が喜ぶためがコンセプトになっていて、通信技術の最先端を行く割には、背丈が庶民的というか、地に足がついているというか、流されていない感じが、本当に素晴らしい。しかもこの本の発行が2001年という、インターネット黎明期に書かれているのがすごい。まさに予言の書。
リンク・シェア・フラット・グローバルという考え方。
20世紀的工業化社会から21世紀的情報化社会へのパラダイムシフト。
モノやカネからコトやヒトへ。
インターネット的に生きるということは決して、インターネットを駆使して得意になるということではなく、インターネット的に人々とかかわりあうことを言うのであって、インターネットの最低限必要なアイテムはコンピュータではない、という衝撃的な、おバカでしかし真面目な逆説を、糸井自身が語っている。
「クリエイティブに消費する」なんて、まさに糸井的表現だし。それが的を射ててすごい!
インターネットは、楽しくて便利な道具。それにすぎない。それを使う人間のリテラシーが問われています、
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インターネットについて、もう15年ほど前に書かれた本。どうビジネスになるかということよりインターネットというツールが生活者のコミュニケーションにどう影響を及ぼすのかを深堀できている本。だからこうして未だに新鮮味を持って読めるのだろう。
特に印象になったのは立候補しようという思想。私の好きな本『何者』で10点でも20点でもいいから他人の目の前に自分のものを置かなきゃ誰も見てくれないってのとかなりつながる。やっぱり傍観者が多いのがインターネット時代の課題として出てきていると思う。みんなでコンテンツやアイデアを生み出して発信していけるプラットフォームが鍵やと思うなー。
さて、私は何を立候補できただろうか。
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激しくおもしろかった。それしか言いようがない。色んなことについて共感できるし、その思想を20年近くにわたってインターネット上で実行に移してるのがすごい。とってもよい本に出会えました。これからのビジネスとは?っていうのにもつながる本じゃないかなと思いました。
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インターネットの最大の価値である、取りあえず世の中に出してみよう、そしてそこから改善・アップデートしていこうという考え方、やり方を、世の中のあらゆることに逆輸入するという考え方である。
時代が変化しているので、とりあえず80%の出来だけど出してみよう、が許されなかった今までとは違い、インターネットの世界だけでは無く、リアルな世の中に浸透していくのかもしれないと思った。
そういう意味では新しい視点なのだと思う。
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とある方にオススメされた一冊。
初版は2001年、だけど帯にも書かれてるようにまさに予言の書。
当時から独自の目線で、ほどよく客観的にインターネットを見ていた糸井さんの視座がなんだか勉強になる。
また全体的にひらがなが多いためかやわらかくスムーズに読める一冊。
15年前にこんな感じで先を見れていた一方、今の糸井さんはどういう見え方で世界が見えてるのか気になるなぁ。
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非常に文系的な本。インターネット黎明期の1ユーザーの感想文。10年以上前に出版された本なのに、古さを感じさせないところが糸井さんのセンスか。
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帯には「予言の書」とあるけれど、おそらくこの本の価値は、糸井さんのものすごく生々しくて身体的で愛情にあふれた人間観が「インターネット」というツールと共に語られていることにあるのだと思う。
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インターネットが広がる前から人の消費行動を追いかけていたトップランナーがインターネットに飛び込んだ時の本。インターネットで変わったこと、それでも変わらなかったもの。今後のサービスを考えたり、自分個人の立ち位置を考える上で必要なんだと思う。
クリエイティブな消費を生み出す人が、一人でも増えたらいいなと思う。
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この本は帯にもそう書いてあるとおり、2000年すぐにかかれたものでありながら、ことごとく2018年現在において通用する内容となっており全く古さも感じさせない、それだけ著者も書いてあるとおり当時からインターネット的な世界をよっぱらっていない状態で冷静に判断しており、その先見の明に驚かされっぱなしである。そして書かれている中で唯一(といってよいのではないかと思う)まだ来ていない「消費のクリエィティビディ」はこれからいよいよその方向に向かって行くのではないかという、期待と願望も込めてそう思う。またこの先の「ほぼ日」の進む羅針盤になっているのではないか。