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孤独を極めていると言っても過言ではない森博嗣が孤独について論じたエッセイ。
そもそも「孤独」は悪いことなのか?という問題がありますが、そこはメディア批判に絡めて語られています。
「繋がる」ということに縛られすぎなのではないかということは、最近個人でも薄々疑問に思っていることだったので、ウンウン頷きながら読みました。(こうやって感想をSNSに書き込むのもまた…)
しっかり思考して、自分の美意識をもって孤独に生きることの楽しさを教えてくれます。
どこか先生のような、一見そっけないけれど実は暖かい若者へのまなざしが見え隠れしていました。
決して周りを拒絶しているのではなく、自己を見つめることで、愛する他者との関係もつくれるんだなと、身も蓋もないことばかり書かれているのに最後は暖かい気持ちになれました。
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孤独をテーマにした一冊。孤独と言うイメージは「暗い」と捉えられる人が多いかもしれないが、その思考の過程は色々な情報からの思い込みも。著者自らが、世間と隔離した様な生活を送りながら、実際に孤独と言う物がどうなのかと様々な視点から分析しています。
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最近ではミステリ作家とは言えなくなってきた感のある森博嗣氏が、「孤独」をキーワードに、現代社会に蔓延する虚構、思考停止状態のおかしな価値観を快刀乱麻を断つごとく明快に切り捨て、「孤独は人間にとって実に大切で、価値のある状態だ」とその必要性を説きます。ものを発想する、創作するためには、孤独が絶対に必要であり、翻って、孤独の対処として、短歌でも俳句でも現代詩でも何でもよいから創作に身を置くことを勧める。「苛めが起こる心理には、苛める側の「絆」がある。誰かを犠牲者にすることで、苛めっ子のグループは結束を確かめる」という言葉が心に刺さる。孤独を恐れる心から苛めは起きるのか?孤独必要論。「孤独」をキーワードにして、現代社会に蔓延る虚構、思考停止状態のおかしな価値観を快刀乱麻を断つごとく明快に切り捨てます。ものを発想する、創作するという作業には、「孤独」が絶対に必要であり、翻って、孤独の対処として、短歌でも俳句でも現代詩でも何でもよいから身を置くことを勧めています。胸の内にわだかまる思いをそういう形で吐露することにより、安らぎが得られるということでしょうか。
「苛めが起こる心理には、苛める側の「絆」がある。誰かを犠牲者にすることで、苛めっ子のグループは結束を確かめる」という言葉が心に残った。孤独を恐れることから苛めは起きるのだろうか・・・。
いつもは所々引っかかりながら読むことが多いのですが、今回の森氏の主張は腑に落ちましたww
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孤独との向き合い方、孤独と感じるメカニズムの解説に感心した。
身近な物を具体例に出し、著者の考え、物事の捉え方を紹介している。極端ではあるが感じていることをズバズバ言われているようで、裸にされた気分に陥る。
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たまに飲み込みにくいけど、久しぶりに心が動揺した。
一次会であっさりと帰ることができるのは、この虚構の楽しさよりも、自分の時間、自分の家、自分の家族など、現実の楽しさを持っている人である。
相手に何を知らせるのか、情報をどこまで共有するのか、ということを考えて選択することが、本当の優しさであり、綺麗な心だと僕は感じている。
無駄なものに価値を見出すことが、その本質であり、そこにこそ人間だけが到達できる精神がある。孤独が教えてくれるものとは、この価値なのだ。それは、まぎれもなく、貧しさとは正反対のものであり、豊かさの中でしか見つけられない。
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吉本隆明の『ひきこもれ』と基本的に主張は似ている。少し理性の力を信じ過ぎな気もするが、「普通」とか「リア充」といった単なる諸観念に本能的に振り回されがちな現代人にはバランスを取る意味で良い本だと思う。
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孤独は寂しい、寂しいのは悪いこと。という価値観にさせられるような環境にいるけど、孤独にも良いことあるよ、と教えてくれる本。
ただ、やっぱり著者だからこそ出来ることもあるだろうし、おまえらもがんばれよ的な感じにも受け取れる。
個人的には、著者の主張する孤独の価値は分かるような気がするし、そういう方向を目指していきたいと思う。
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自分の孤独について、あるいは、それの素晴らしさ、利点、などが書かれているが、やはり、筆者は、昔、そのようなことが原因となることがあったのではと思ってしまう。それでも、仕事をしたことがあるのであるから、筆者がねたみ、恨みを持ったことはないと思うが、
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半隠居ともいえる著者が孤独を考察するエッセイというよりは論文に近いかもです。
こんなこと考えているなんてヒマだなあと思いつつもそれを読んでいる自分もヒマ人です。
ただ、このようなニヒリズムは個人的に好きですね。
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基本的に1人でいることが苦痛ではないので、元々作者よりの考え方に寄っていると思う。
まぁ詩を書くことはないけど、自分の楽しいと思う事をやっていこうと思う。
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孤独、の概念から説く一冊。人間だから感情も含めて相対的なものだというところから始まるのだけど、きちんと理に叶っていてやっぱり森さんは理系だな。
商業的ないろいろに乗った孤独=悪を別の見方で説明。自分自身と子どもに当てはめても肯くことばかり。
単なる自己啓発マニュアルではない良書。
真理を突きすぎていると思うし、ぼんやり浮かぶ事柄がきちんと明文化されている。
思考停止せず、きちんと自分のやりたいことを突き詰めて考えることが必要だと痛感。
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孤独について。
孤独の意味。
孤独が私たちに与えてくれるもの。
孤独の価値。
著者の言う「孤独」はいいな、と思いました。
年末に読めてよかったです。
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20150102~0107 タイトルに惹かれて買った。孤独はいけないもの、みっともないことではない。人間としてごく自然な感情の発露である。孤独を極めることで、自分にとって至高のものが生み出されるかもしれない・・なんとなく感じていたことが論理的に導かれていてすっきり。ただ、著者のような思考・生き方って、自分が強い人でないと苦しいんじゃないかな。男性的思考かも。
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孤独を何故恐れるのか、そんな単純で当たり前のことを疑う本。思想はかなり偏っているが、新たな考えを得るためには読んで良かった。孤独という状況は自由を得ることが出来る、自分の内の楽しさ=究極の楽しみを得ることが出来る。今、独身が増えてるのは、自由を求めているからではないか。など。
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孤独から昇華される無形のものこそ,人としての真の生の価値である.僕は一人っ子であることもあって,孤独を楽しめる人なのだが(だから研究者などやっている),世間一般的に孤独とはマイナス要素だという先入観の植え付けが如何にしてなされてきたか,は納得.