どちら側の視点で書いているのかがよく解る。
2016/03/23 12:53
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投稿者:やまやま - この投稿者のレビュー一覧を見る
巻末の取材協力者を見ると、どちら側の視点で書いているのかがよく解る。
この手の感情的になりやすい題材は、そもそもマンガで書くようなものではない。
注釈的な一部のデータを貼り付けて説得力を演出しても、結局、読者はキャラとストーリーしか見てはいない。
「弱者」と呼ばれている人を責める事は「政治的に正しくない」ので、作品は可哀相エピソードの羅列になってしまう。
有名な、生活保護マンガがあるが、あの作品はその典型に思える。
この作品も、所詮マンガなんだから、という逃げ道が用意されている。
「何も知らない」「マンガ家」が、ネタに困って食いつくようなテーマではない。
「マンガ」としてはそれなりに楽しめるとは思える。
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テーマが重い。主人公の義経えみるは、生活保護を受ける人と真摯に向き合うにはどうするべきなのか考えなくてはいけないけど、案件がありすぎて一人に入れ込みすぎることはできない。新人のイチ公務員にできることは何なのか。公務員の仕事の大変さも読み取れる。
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憲法25条で定められた「健康で文化的な最低限度の生活」を守るための人々、生活保護のケースワーカーたちの奮闘の日々! 切羽詰まった状況の中にいるたくさんの人の問題を捌きつつ、それぞれの人生を扱う難しさがよく出ています。面白いです。
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連載開始当初から公務員クラスタ、特にウチらケースワーカーの間でかなりの話題になっていた柏木ハルコさんの「健康で文化的な最低限度の生活」の第1集が販売されましたので購入してきました。
東京都東区の東部福祉事務所に配属された新人ケースワーカー・義経えみるの奮闘を描く物語。
「これから死にます。」配属された初日の終業時間ギリギリにかかってきた一本の電話に揺れる第1話から、ケースワーカーが直面する「どうしたらええの?」をリアルに表現しています。
生活保護を題材にした漫画はこれまでにも「陽のあたる家」があるのですが、視点がケースワーカーというのは漫画ではこれが初めて(なはず)。
生活保護を巡る視点というのは、受給者を視点に受給者をバッシングするか、行政をバッシングするといったものが多く、どちらのスタンスでも現場のケースワーカーは心をすり減らされるため、いつも「キツいなぁ」と思っていたのですが、この漫画では比較的フラットにケースワーカー側、受給者(ケース)側から描かれていて好感を抱きました。
例えば、第4話で保護受給前に作った借金を保護費から返済していることを隠していたケースで、福祉事務所の窓口に行くことを「まな板の上のコイ」「ヘビににらまれたカエル」「針のむしろ」と言うのはケースワーカー側にも理解できる感覚です。
と、いいつつも……実はワタクシ、連載開始から3話まではコンビニで立ち読みしていたのですが、以降は「単行本にまとまってからでいいや」と放置してしまいました。
第1集ということもあるのでしょうが、一つ一つのケースの踏み込みが浅く、「ケースワーカーあるある」に留まっている感が否めないなぁ、というのが正直な感想。それだけ、踏み込んじゃうと一話で描けないという所なのかもしれないのですが、少しずつで良いので、薄く広くでなく「ここを描きたいんだ」というのが見えてくるといいんだけどなぁ……。
かなり現実からするとマイルドになっていますが、ケースワーカーという仕事を知るにはちょうど良い一冊だと思います。
第2集も楽しみです。
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生活保護をテーマにしながらあえて主人公のケースワーカーをKYキャラにするとはさすが!よく観察しているんだけど、うまくアウトプットできないタイプ。目が離せないわ!
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ケースワーカーから「ビックコミックで生活保護を取り扱った連載が始まった」と聞いたのを思いだして、コミック1巻を購入。アマゾンも楽天も売り切れ。近所の本屋に一冊だけ置いてあって、側GET1!
作者、取材していて、その圧倒的な現実に驚き、消化しきれず、事実を羅列してる感じ。ネタはまだまだいっぱいあるので、一つの事例を掘り下げて、ドラマを続けていって欲しい。
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内容の簡単な説明は他に任して私は自分の経験に照らして感想を書く。
とは言っても、経験を軽々しくは書けない。私は彼らの人生をどられくらい知っているのか、自信がない。ただ、労働組合運動で10件ほどのケースに接してみて思うのは、例えばパチンコで生活保護費のほとんどを使ってしまって困っているという話を聞いて、軽々しく不正受給だとか、受け取る資格がないとか、生活態度を改めるべきだとか、人に話したり、SNSで書くべきではないということだ。そのことが仕方ないことだとは、私も思っていない。しかし本人に優しく厳しく注意出来るのは、本人と深く関わっている支援者だったりケースワーカーに限ると思うのだ。
私がビックリしたケースにこういうことがあった。ある生活保護受給をしている青年で、仕事も決まったばかりの彼が、新しい給料が出るまでの生活費の1-2万円を借りれないかと言って来たのだ。私は意外だった。彼はたまたま職を失っているけど、側からみても他の受給者の世話を献身的に行い、性格もいいホントに好青年だったのだ。労組としてそういう金銭援助は禁じられているとしても、ポケットマネーで貸すぐらいは何とでもなりそうだった。しかしその時の労組専従はキッパリと断り冷たく突き放した(ように見えた)。彼はもともとパチンコ依存症とでも言うべき理由で受給者にまでなったというのだ。金はなくとも餓死しない知恵はあるだろう、というのが専従の考えだった。つまりは厳しく当たらなければならないケースだったのである。私は自分の考えの甘さを恥じた。
不正受給は件数で全体の2%、金額では全体の0.4%にすぎない。一方、利用することか可能な人が利用している割合(捕捉率)は2割程度だ。あとの8割は利用していないのだ。
我々納税者は、しなければならないのは、不正受給を糾弾することでも、生活保護費の増大を嘆くことでもない。命の危険に晒されているあと8割の国民の生存権を守ること、増え続けている生活保護費の元凶になっている穴だらけのセーフティーネットの責任を追求し再構築を求めることだろう。「その財源はどうするのだ」と必ず反論が来る。だからこそ私は「責任」を追求しろ、と言っている。
受給者の就労意欲について、我々がコメントするようなことなど一つもない、というようなことがこの漫画の様々なケースを見るとわかってくる。それこそ、ケースワーカーや支援者の専門的な支援に感謝して期待したい。
いや、一つ我々にも出来ることがあった。受給者は一人一人様々なケースがあることを、この秀逸な作品を通じて「知る」ということである。私も数件だけと、具体的なケースを知らなかったら、こういう確信は持てなかったのだから。
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取材を相当してるっぽいので間違ったことは描いていないと思うが、福祉事務所の人ってこんなに積極的に熱く話すのかなぁというのは思う。
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医療現場においても生活保護制度を利用している患者さんに遭遇することがある。
まず本書の帯にある「生活保護って何?」から学んでみよう。
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生活保護を扱う、福祉保健部生活課に新卒で配属された主人公の仕事モノ。生活保護の実態が書かれ、考えさせられる一冊。
著者としても「花園メリーゴーランド」等、力のある著者で、話としてもしっかりしているし、話に入って行ける構成になっている。
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受給者もいろいろ。ケースワーカーもいろいろ。主人公の目を通して、生保を語る上で無視できないヤ◯ザさんとか外国人(ほとんどが中韓)受給者の問題点などにも切り込んでいって欲しいです。
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生活保護が社会問題として取り上げられてから、こんな風にマンガにもなって風刺している。
リアルって一番物語になりやすいけど、
マンガでは是非フィクションをやってほしいと思ってしまう。
現実はもっと厳しいです。
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本屋でお試し一話を読んで続きが気になり購入。生活保護かあ…。いろいろ知らないこと多いな。とは言え新人でいきなり100世帯のケースを持たされるって大変そう…。支出は押さえたいけれども本当に必要な所には出し惜しみしてはならない。その辺りの加減が難しそうですね。
とは言え主人公みたいな頼りないケースワーカーさんが付いたら困るなあ…。相談に行ってちょっとわかりません、じゃあ一大決心して行く人も心が折れるのではないかと。自分が軽んじられてるような気がするし。重たいテーマなので難しいですがいろいろ考えさせられます。
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著者の漫画はこれまで何個か読んできましたけれども、今回のは…今までにない感じ…がしますねっ!
ヽ(・ω・)/ズコー
基本的に何か取材をしてそれを題材に漫画をお描きになっているように思われるんですけれども…まあ、それはさておき(!)、生活保護の事とか名前だけでその中身まではあまり知られていないと思うんですけれども、そういうことを勉強するという意味で有意義な漫画家と思いました!
ヽ(・ω・)/ズコー
生活保護受けるくらいだから大分…というか、かなり生活に困窮されているキャラばっかし出てくるんですけれども…まだ一巻なのでこれは序の口、なのでしょう…。
今後、どういった悲惨なケースが出てくるのか…楽しみでもあり、恐怖でもあります…。
おしまい…。
ヽ(・ω・)/ズコー
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この作家、いぬが絡んだエロい漫画描いていた人だよね。いつの間に社会派になったんだろ。
取り敢えず2巻も読もう。
おいらの仕事では今は無くなってしまったが、家庭訪問というものは確かに色々な人間の生活が垣間見えて勉強になる。
漫画では女の子一人で家庭訪問していたけれど、実際にはどうなんだろ。人手不足でそうならざるを得ないこともありそうだな。