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かなり放置してたけど、読むとあっと言う間で面白かった。結末は全然よめなくて推理力の足りなさのおかげで楽しめました。
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表紙の絵の美しさで購入した本。
ジャケ買いを信用してないのと、絵の感じが少しマンガ感があった(好きな絵だけど)ので、あまり期待はしてなかった。
でも中身も綺麗な本でした。
危惧していた薄っぺらさもなく、むしろ根底にあるであろう真意に自分ははたどり着けてないんだろうな、と思うくらいには重厚なものでした。
というか作者がもう亡くなっているというのにも驚き。銅版画家だったんだね。
共感という面において、あまり自分に刺さるものが無かったので個人的評価が落ちてしまいます。
絵画の知識があれば、「父」の胸の裡やレイアの感動、衝動が、もう少しは理解できるんだろうな。
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だまされた、というよりもあまりに大きく世界が変わってしまうので、ただただ呆然としてしまう。そんな感覚に陥りました。
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ゴシックミステリという聞き慣れない単語につられて読了。光よりも「この闇」を先をに持ってきていることから一筋ではいかない作品だろうなと思っていましたが、前半と後半でこうも雰囲気が変わる作品も珍しい。
盲目の少女が主人公だったので、ミステリーとしてはなんでもできてしまいそうだなと少し熱が冷めつつも読んだ。大興奮、というわけではなかったけれど、闇が光で、光が闇というのをうまく描いた作品だと思う。それでも前半がだらだらしてしまっていて退屈に感じてしまった。必要なんだろうけれども…。ミステリーとして期待したら少し期待はずれに思えてしまう。
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愛情と憎悪が入り交じるとても綺麗なお話。
展開は予想できるが、章の配分によって章があることを忘れ、唐突に話が終わって新しい章に移る瞬間は一瞬混乱する。
タイトルの意味もしっくりきて、幸福なのか不幸なのか、どちらにも決められない何とも歯痒い思いが残った。
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「一八八八 切り裂きジャック」を読後、次の作品を求めていたところ、すこぶる評価がよかったので手にとってみた。
なんとなく展開が読めるなぁと探りつつ、中盤でようやく動きがあってからはラストまで、、、なんかよかった。
主人公の成長と、囚われた想いが現実なのか夢か妄想か、なんとも情緒溢れた作品。
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ものすごく堪能しました。
勢いで書いてしまうと、今年読んだ本のベストをさしあげたいくらい。
主人公はまだ子どもで、そのうえ目が見えないので、この世界のことがいろいろとわからない。
優しいお父さまと、意地悪なダフネ。
そして、許された範囲の中だけの移動。
ほんの幼い頃、まだ眼が見えていた頃に見た色や形を忘れてしまわないよう、お父さまはいろいろと教えてくれる。
その他に数や文字など、世界を理解する元となる知識。
さらに、美しい音楽と物語。
時折殺意さえ見せるほどのダフネの底意地の悪さや、情緒が安定しているとは思えないお父さまなど、多少の不安はあるものの、悲劇のお姫様はけなげであり、世界はとても美しい。
たとえ闇に包まれているのだとしても、与えられるものはすべて本物の美だ。
なのに微かな違和感がぬぐえない。
どこがといえないほどの違和感がずっとつきまとい、ダフネやお父さまがどんなに説明してくれても、微かな不穏が消え去ることはない。
そして、世界の反転。
叙述型のミステリとも読めるこの作品は、何をどう書いてもネタバレになりそう。
違和感の正体を知りたくてぐいぐい読んでいたら、物語の半ば過ぎに世界が反転する。
そういうことだったのかと思う間もなく、畳み掛けられる事実の衝撃。
そうすると今度は、どうやってこの物語を収束させるのだろうという興味で、読書が止められない。
最後まで読んで、この作品のタイトルは「この光と闇」ではなく、「この闇と光」である意味が腑に落ちた。
光と闇、美と醜。
それらを対比させながら本当の幸せ、本当に生きるというのはどういうことなのかを突き付けてくる。
特に第一章はゴシック小説のように美しい世界。
侍女の名前ダフネから、ダフネ・デュ・モーリアの「レベッカ」を思い出してしまった。
あれも、美しい世界と気配の怖さが際立つ小説でした。
“しかし、朧とはいえ、形や色を知ったままで過ごしたあまりに長い闇は、美への憧れを増幅し続け、あらゆるものを美化していた。すべては言葉だった。すべてはイメージだった。”
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久々に本を読みました。割と薄め。
途中まではよかったんですが、オチが弱い。というかあんまり理解する気もなかったこともあってイマイチ釈然としなかったというか、あ、そんなもんなの…みたいな感じです。
確かに色はわからないし、どっちが出てるんだかわからないよなあ、とそこだけ妙に納得しました。なるほど。
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暗く静かな、独特の雰囲気を持つ小説でした。
盲目の王女レイアは別荘の二階で優しい父と二人きりの美しく閉ざされた生活を送っていました。しかしその世界は唯一の真実によって覆されてしまいます。
子供にとって親は神に等しく、与えられるものを選ぶことは出来ず、また一生逃れることも出来ません。
縛られて、苦しんで、それでも父と父から教わった闇を求めずにはいられない。
そんなレイアの心情に同化出来る人、読了後もやもやしてスッキリしない、答えのない物語が好きな人には響く作品だと思います。
ミステリにカテゴライズされていましたが、個人的には叙情的耽美主義小説と言ったほうがしっくりきました。
推理要素があまり無いのでミステリとしては少し物足りないかもしれません。
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表紙の絵柄で受ける印象と序盤の雰囲気から、異世界を舞台にした小説だろうという第一印象を抱いたのは、多分私だけではないと思います。
ただ、帯に書かれた「すべての世界が崩れ行く快感!!」「見事などんでん返しで〜」を見てしまうと、描かれた作品世界の有様にすら疑惑の念を向けざるを得ません。ましてや主人公が盲目で、語り口調がその一人称であれば、閉ざされた視角情報の外に読み手が想定しづらい「何か」があることは予想がついてしまうわけで…
とはいえ、だからといって本作の面白さが損なわれた訳ではなかったと思います。中盤以降、徐々に徐々に私たちの世界にすり寄っていく情報が散見されるようになり、本の半ば辺りでは少なくとも我々と同じ世界の「どこか」のお話であることが明白になります。
しかし、そうすると本作で読者の感情を揺るがしたい——驚かせたり、感動させたり——点はどこなんだろう?と疑問に思ってしまいます。
読み始めの印象と中盤以降の世界がガラリと変わる点は、なんだかんだでインパクトのある要素だと思います。が、それ以降の展開は取り立てて驚くような要素も無く、起伏も薄い印象だったので、本の半分より後ろは流すように読んでしまいました。
話の構成次第では違った印象を受けたかもしれないので、話の順序を入れ替えて、本作を読んだ記憶を無くした上で再読したい、なんて思ってしまいました。
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御伽噺のような雰囲気と内容に
何処か感じる違和感がゾクゾクします。
何かがおかしい気がしつつも
何がおかしいのか、徹底的な間違いに気付かず。
目の見えないレイアに惜しみない愛を注ぐ
おとうさま。
広いお屋敷と綺麗な音楽と物語の中で
育てられていくレイア。
間違いに気付いてからも先が気になって
一気に読めました。
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一八八八 切り裂きジャックが面白かったし表紙に惹かれたのもあって読んでみました。
読んでいくうちにどんどん引き込まれていきました。
時間も忘れてあっという間でした。
最初は異国のおとぎ話のようで色々な美に接しているようで素敵。
でも段々現実味が帯びてきて二重にも三重にも驚かされ主人公のように戸惑う自分がいました。
小さいころは美ばかり見ていても問題なかったけれど現実を知らなければいけない年齢になれば醜も知り認めなければならない苦しみが感じ取れました。
読み終えたころにはポップス以外の音楽や絵画にも触れたくて美術館に行くたくなっている自分がいました(=゚ω゚)ノ
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勘繰って読みすぎた!
世界が反転する系の売り文句は罪深いと思う、それに惹かれる側でもあるんだけど
気を配って読んだ以上流石に分かりやすかった…
文章と幼い視点から描かれる世界構成は美しい
前半後半の落差も面白い
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服部まゆみが1998年に発表した長編小説の文庫版。著者の作品は初めて読みましたが、素晴らしく面白かったです。ジャンルとしてはゴシックミステリとなっていますが、ファンタジーだったり、ホラーだったり、色々な要素が感じられました。あらすじで書かれているようなストーリーなのかと思ったら、あっと驚く展開に。本当にびっくりしました。しかし、この作品に関しては、何を言ってもネタバレに抵触しそうになります。著者の他の作品もぜひ読んでみたいと思ったけど、絶版になっている作品が多いようですね。
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退廃的で耽美で危うい雰囲気にどっぷり浸かっていたら、ずどーんと崖から突き落とされる事凄まじき。
お名前はかなり昔から知っていたのだけど、食わず嫌いしないでもっと早くに読んでおくんだった…!
これはかなり好みだわ……。
でもまぁ、新装版の表紙も素敵。
他も色々探して読んでみよう。