Flower～フラワー～ 2 みんなのレビュー

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投稿者：kaede　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　負けない、と頑張る葵だが、根を詰めすぎて訓練をしばらく中止になってしまう。頑張れば何かが開けていくと思っていた葵は途方に暮れてしまう。頑張れないのにどうしたらいいのか。ベッドから落ちても訓練のし過ぎで痛めた腕が痛くてベッドにも戻れなくて。何年このまま不自由な生活を送るのかと思うと途方に暮れてしまう葵。

　だけど、どうして、や、どうすれば、が頭に渦巻く葵に、竜太は言う。きれいな景色を見た時に、葵に見せたいと思う人がいるから、ここに存在するんじゃないかと。どんな葵でも、その笑顔があれば、みんなを励ますことは出来るのだからと。

　高校もみんなと同じ高校は、車椅子では難しい部分が多いことがわかった。でも、諦めたくないから、自分だけじゃなくて、これから同じように車椅子で、同じ高校に入学したいと思う人たちのためにも、ちゃんと学校側に話を聞いて欲しいと願う葵の気持ちが学校側に通じ、入学を待っていると言ってくれる。
　でもそれは葵一人の気持ちでは出来なかった。葵の両親、そして周りの友達、みんなが協力して出来たこと。そして、それは一時的なものではない。これからもずっと、みんなが協力しあっていくべきこと。

　当たり前に自然に、車椅子の人も、そうでない人もみんながやりたいと希望する環境へ行けることを努力し、またそれに協力していく。たくさんの人がこの本に触れて、頑張る気持ち、温かい気持ち、いろいろなことを感じて欲しいと思った作品。