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電子書籍
かぎばあさん再び
2016/04/18 00:58
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投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『ふしぎなかぎばあさん』の第二作。収録作品は『かぎばあさんの魔法のかぎ』『ネコのもらったふしぎな家』。
かぎっ子広一の前に、再びかぎばあさんが登場。第一作でも第二作でも説明はないが、広一はどうやら母子家庭。母子の会話にも父親は登場しない。
担任教師の心ない言葉に傷ついた広一。懐かしいかぎばあさんに会いたいばかりに、かぎをなくした振りをする。果たして、かぎばあさんはやってくる。美味しい料理に陽気な歌。そして、去り際にかぎばあさんが託したかぎは…。
同時収録作品『ネコのもらったふしぎな家』も、強く印象に残る話だ。一人暮らしの裕福なおばあさんが亡くなる。おばあさんは家屋敷を飼い猫アンディに託し、遺言で、アンディが最もなついた人に家屋敷を譲るという。指名された主人公ひろみを含む4人の相続人候補の競争が始まる。
まったく、罪な遺言を残すものだ(笑)。家屋敷が欲しい候補者たちの見苦しい争い。最初から結末が予想できる展開ではあるが、欲に目がくらむ候補者たちと真剣にネコを案ずるひろみとの対比が鮮やかだ。
ほんわかした雰囲気の中にも、人間の愚かな打算への批判をさり気なく盛り込んでいる。また、大人の愚かさを真っ直ぐな目で見抜く子どもの心理を丁寧に描いている。そこが、40年にわたる人気の理由だろうか。
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