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『恋歌』がONまかてだとすれば、本作はOFFまかて。
よりカジュアルで気楽に楽しめる。
でも、ONまかて好きなので。
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NHKドラマ化を見る前に読もうと、本書を手に取った。本来弱々しい役が多いともさかりえが、どこまで腕っ節の強い独身アラサー女を演れるのか、おとなしい役の多い田中麗奈がどこまでおきゃんな小売商の女将を演れるのか、おきゃんな役が多い佐藤江梨子がどこまで御家人の妻を演れるか、まあ見ものではある。
「恋歌」に次いで、朝井かまて読了二作目。解説士の言うとおり、恋歌とはかなり調子が違う本書ではあるが、弱き者に寄り添う著者の視点は、同じだ。愉しませて頂いた。
小説は1話毎に3人それぞれが「語り手」を交代するという手法を採るけど、ドラマは流石にそうは行かず、その分小説の方が3人の心持ちを詳しく描いていて、ドラマよりも楽しいという感じがした。しかも、3回に一回しかそれぞれの心理が明かされないので、ちょっとづつ謎解き小説部分もあり、エンタメである。流石直木賞作家だ。
アラサー女性だけの伊勢参りを描くことで、幕末の女性事情を明らかにするという事も狙っているようだ。それはまあ果たしている。そもそも「抜け参り」と言いながらも、お錫を持って沿道のカンパを頼って旅をしたのは、最初期の数日だけで、後は3人の才覚で何故か金を儲けてお伊勢まで行っている。それはそれで楽しいのだけど、果たしてお錫だけで伊勢参りは出来るのか?という疑問が残った。彼女たちの出立したのは、1854年らしい。それと関連して、この小説に唯一の歴史上人物が登場する。まあ、中段から予想は付いていたけどね。
正月休みで、やっと溜まっていた録画を見終わりました。NHKドラマは、それぞれの役者が今迄の殻を破ろうと力演した。でも、わざわざイメージと違う役を演らせる必要はあったのか?という疑問は残った。
2019年1月読了
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若い頃は「馬喰町の猪鹿蝶」と呼ばれた三人組も今や三十路前。
お以乃、お志花、お蝶は、ある日江戸から伊勢へと旅立った。
それも、抜け詣り!
立場は違えど、家に、境遇に鬱々としたものを抱える三人が、
東海道を旅し、様々な事件に巻き込まれる、道中記。
一膳めし屋のお以乃、御家人の妻お志花、小間物屋の女主人お蝶。
かれこれ半年ぶりの再会が伊勢への抜け詣りとなったのですが、
十八、九歳頃につるんでいた時とは異なり、それぞれの立場の
違い、抱えている問題があります。それでも性格は変わらない。
道中、それが原因で反目し合ったりもするのですが、
いざ事件に巻き込まれると、過去のようにそれぞれの性格と特性を
活かして一致団結する姿は、なかなかのもの。
老夫婦を助ける人情物、恋に身を焦がす恋愛物、賭博場での
立ち回り有りのアクション物と、バラエティーな内容です。
それでいて、江戸、とりわけ東海道の風俗、伊勢詣りの様子等、
きちんと描写されているところは、さすが。
他の登場人物も良かった。特に、柄杓作りの正ちゃん(^^♪
洒脱なご隠居一行も・・・彼等のように将来、三人組がまた、
仲良くお伊勢詣りに出掛けられたら良いなぁと思いました。
しゃんしゃんと♪
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史実を交えた女版東海道中膝栗毛。ユーモアあり、最後のちょっとしたサプライズあり、各宿場の描写も興味深い
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前半は3人とも秘密を抱えて、重い雰囲気で進んで行くが、闘いや人助け、恋愛などの展開が次々と出てくるので、後半はあっという間に読み進められた。江戸に戻った後は3人はどうなるのだろうか?
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男勝りで博打の才のある「お以乃」
冷静で武芸の達人「お志花」
派手好きで商売の達人「お蝶」
馬喰町の猪鹿蝶と呼ばれた少女たちも
はや三十路手前
さまざまな屈託を抱えてた3人がある日突然
すべてをほっぽり出してお伊勢詣りへ♪
旅の途中でトラブルに巻き込まれたり
自分たちから首をつっこんだり。
果ては大親分との大勝負。
3人のキャラがそれぞれひきたち、最高の読後感
長五郎も恰好いい♪
朝井まかてって、こんな小説も描くのね
引き出しの多い人だなぁ
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歳を重ねても何者にもなれないところをお以乃さん
懸命にやっているのに家族の中の立ち位置をうまくつかめない感じがするところをお蝶さん
好きなことを諦めて家のためにいきてきたところをお志花さん
少しずつ自分と重ねて感情移入しやすいと思いました。
気を許せる友人があればとても心強いと羨ましく思ったりもしました。
花札自体は家にあったからカードゲーム感覚で柄とか知っていたけれど、遊び方やどの札が強いかなどはあまり分からず、せっかくの面白さを受け取ることができずに残念です。
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権柄尽く。抜け詣る。楽なだけの事にどんな甲斐がある?楽しい事にやり甲斐はあるけどね。ちょこちょこ非常用漢字が出て来て読みにくい。江戸フィクション
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この作家さんは好きなので何冊か読んでますが、毎回楽しめています。今回もワクワクしながらあっという間に完読。
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非日常に飛び出したくなるよね!わかる!!!
って共感しながら読んだ。
今まで人生なんだったんだろうって思いながらも、培ってきたことに助けられてる。けしてムダじゃないんだよねどんなことも。
江戸に帰った三人のその後が知りたいな。
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楽しく読了。女3人の活躍ぶりに胸がすくし、身近な友人たちだったら、彼女は誰…と想像しつつ読むのも楽しかった。この著書の描く女性像はいつも好きだ。他作もたくさん読んでみたい。
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恋、仕事、子育て、生き方と、どの時代でも悩みは同じなんだなー、と思わせてくれるお話でした。
猪鹿蝶の3人がお互いに何かしら羨ましくも尊敬しあってるのがすごく伝わってきて、とても読みやすかったです。同じ女性として、共感して泣けるし、笑えるところもあって一気読みしてしまいました(^^)
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向こう見ずな性格の一膳飯屋の娘・お以乃。自分のことより他人のことを思いやる癖があるものの時にはそれが度を越してしまう御家人の妻・お志花。着飾ることが好きで商才に恵まれ、しかし男のこととなるとだらしのない小間物屋の女主人・お蝶。
幼なじみの3人は若い自分は町内では猪鹿蝶トリオとしてちょっとは名の知れたものだったが、三十路を前にしてそれぞれが事情を抱え思い悩んでいた。
そんな中久方ぶりに顔を合わせた3人が思いついたのはお伊勢詣り、着の身着のままでも柄杓さえ持っていれば伊勢まで行けるという、通称抜け詣りだった。
仕事、恋愛、家庭、きっとどんな時代であっても悩みの種はそうは変わらないもので、江戸時代を描いているけれど現代と変わらない内情に苦笑しながら読み進めた。
女3人江戸から伊勢への道中はもちろん一筋縄でいくわけもなく、巻き起こされる騒動のひとつひとつがとても面白くて、旅がしたくなった。
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ノンストップエンターテイメント。頁をめくる手が止まりません。
主役三人は「うる星やつら」の弁天、お雪、蘭ちゃんがモデルでは?
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読みはじめは退屈でしたが、早くも2章目から面白くなり、読み進むにつれてどんどん面白くなりました。
30歳手前の女性三人が旅に出て、喧嘩したり無一文になったり、旅先で商売を始め繁盛し、最後に無一文にされた相手にやり返す話は本当に気分爽快でとても楽しかったです。
朝井まかてさんの恋歌も面白かったけど、こちらも読んでよかったです。