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おすすめ度:70点
戯曲。読み進めていくと、不可解な展開が多々あり。
読了後、訳者解説を読み、やや氷解。なぜ作者は喜劇としているのか、また、演劇史上での本作の意義なども解説されている。
(でも、喜劇としては読めない自分がいる。)
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戯曲を読んだのは久しぶり。
最近読んだのは、井上ひさし『国語元年』の台本くらいだったので頭で舞台をイメージしながら楽しく読み進められた気がする。
悲劇に分類されるこの作品だが、そこまで悲劇じみたものを感じないのは作品の中に様々な恋愛(しかも、達成されることのない)が描かれているからであろうか…
一回読んだだけでは、見えてこない世界が広がっている気がするのでもう少ししてから再読したい。
そして、実際に演劇を見てみたいなと思っている。
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話自体はとっても短いし、文字大きいし、
すぐ読んじゃいます。
ラストが秀逸すぎる。忘れられません。
後味はわりと悪いです。が、忘れられません。
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読了。
戯曲なので、読み慣れるまでは好き好きがあるかもしれない。
ちょっと笑いたいなと思い、チェーホフ自身が「喜劇」というこの本を読み始めましたが、第一幕では人物の名前と人間関係を追うのに精一杯、第二幕から徐々に内容に浸ることができ。
喜劇と思えるには、自分の理解はまだまだ足りないようです。
ラストをどう読み解くか?
訳者の解説を読んでもなお、喜劇と思えなかった。また時間をおいて読み直してみようと思う。
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ちくま文庫の松下裕訳を読んでからの沼野充義訳。現代の俳優のための生きのいい台本として訳されただけあり、非常にテンポが良くて読みやすい。立ち止まらなくてもことばが入ってくる感じ。解説も充実していて、チェーホフ戯曲の特徴がわかってきた。「喜劇問題」、芝居がかってはいないが、リアリズムとは別次元の演劇性があること、ディスコミュニケーション、中心がない構造、「間」、大事な出来事は舞台裏で起こる、「チェーホフの銃」。読めば読むほどに面白い。
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戯曲は読み慣れないが短かったのでなんとか読めた。次々に人物が登場するので話の筋に乗れるまではややつらい。アンダーラインを引きたくなるセリフあり。また重要な登場人物に作家がいて、作家の生活について語るくだりが、チェーホフの感じているままなのだろうと思われ面白い。たとえば、人に認められて幸せだろうと若い女に言われて、そんな気持ちは、食べず嫌いで避けているマーマレードなようなものだ、とか…ぐっとくる。おそらく芸術論も語られていて、芸術で名をなして生き残る人と、作品が認められても続けていけない人と、そもそも認められない人、が描きわけられている。
意外な幕切れ…。社会的に成功していることと自己評価、幸福感は別物ということか。
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わたしが参加している読書会の、10月の課題図書だったので読んだ。
理由は自分でもよくわからないがロシア文学が苦手、戯曲が苦手、ということでチェーホフは読んだことがなかったのだけれども、意外とおもしろかった。
ある夏、ソーリンの(おそらく少し田舎の)家に集まった文化人の会話……としかまとめられないなあ。いろいろなエピソードが重層的に進行するのだけれども、わたしはそのうち、作家志望の青年、トレープレフと、女優志望の若い女性、ニーナのwannabe2人の精神的な破滅と成長の物語が中心なのではないかな、と思った。トレープレフは成長しないwannabe、ニーナは最後の最後で一皮むけるwannabe。わたしにはこの2人の心理状態が手に取るようにわかって、これを会話だけで表せてしまう表現力はすごいなと思ったのだけど、読書会に参加した他の方々はそうでもなかったらしく、あんまり通じなかった。
まあ確かに、よく考えてみればいろいろな見方ができるお話で、狂言回しとして機能しているトレープレフの母親アルカージナは「毒親」に見える。トレープレフが成長しない理由のひとつは母親のせいで、彼女は毒親だけあってそれをまったく自覚していない。
それに、出てくる男はみんな情けないやつら。女はみんな決定的に身勝手。プライドだけ高くて人生があんまりうまくいってないヤツらがとぐろを巻いているだけといえばそうだし、チェーホフがそういうヤツらをバカにして書いているようにしか見えないというか、笑えるから喜劇というより、失笑を誘う人々の展示会みたいな感じもする。これは戯曲だけれども、小説というのは、あんまり「こんなことが書かれている」とか「主題はこれだ」とか決めて読んではいけないね。
120年くらい前に書かれているけど、出てくるテーマが毒親として読めたり、レベルの低い話で苦しむワナビーだったり、話題としては現代も変わらない。人間って進歩しないね。
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やっぱり...やっぱり読みづらい。
チェーホフの本、戯曲ばっかで読み慣れない。
が、内容は好きです。
たぶんハリウッドとか劇団四季からしたら卒倒するレベル(偏見)で話にまとまりがないというか、オチがないというか、グルグル回る気分。
そこがなんとも人間を描いているって感じで好き。登場人物みんなして悩みすぎ。人間性に難ありすぎ。これを喜劇とか言ってるチェーホフも尖りすぎ。
私もこの本をこんな風に楽しんじゃってる時点で、中高時代、流行りの少女漫画の話に全くついていけなかった事実を今更ながら噛み締めることになった。
この本のどこに喜劇性を見つけるかで、その人の人間感が問われようにも感じます。
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人との繋がりの中での気持ちをここまで客観的に見れるのは楽しい。
トレープレフは自殺したという事実。その直前のトレープレフは誰だったのだろう。会話をしている時点で現実に存在する人物ではあるが、それが誰かわからない。ほんとにミステリアス
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忍耐が希望にかわることを信じて
おもしろ〜!!!最後の訳者解説もおもろ〜
スタニスラフスキーとチェーホフけんかしてるのもおもしろい
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劇中の人物達がそれぞれほとんど一方方向的に恋をしている。またその対象が、それほど多くない劇中人物の中で完結しているのが面白い。
それだけ沢山の恋(チェーホフ曰く「五プードの恋」)の物語であるから、喜劇の予感がしたし、チェーホフ自身が喜劇と言っているんだけれど、やっぱり結末のシーンの印象が大きくて、「本当に悲劇じゃないの?」って疑ってしまう。