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齢60にして男たちを魅了してやまない「ママ」。
すごいです。こうありたいもんです。
読んでいると次第に主人公のいずみちゃんの目線になって、「ママ」
が心配になってくるから不思議。
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有名な画家の父の突然の死から5年。60歳になっても不思議な魅力を持つ美しいママと大学生の娘は、亡き父の小さな個人美術館で暮らしていた。ある日、父の愛人であった女性が現れて…
ほいほい読み進められるし、読後感もさっぱり。
破天荒、でもにくめないママと、しっかり者の娘を中心に繰り広げられる、「ハートフル・コメディ」ってかんじ。
「大事な人を亡くした後、ある程度の年齢を重ねた女性はどう生きていくか、女の子はどう大人になり、大きな心の穴を埋めるのか、自分に返ってくる問題でもあり、読んだ後も考えました」
とある作家さんは述べたけれど…
私は年齢的なこともあるのか、あんまりいろんなことは考えさせられなかった。ほんとさっぱり・ほっこりした!
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読み始めて直ぐ、既に読んだことがあることを思い出したが、結局そのまま最後まで読んでしまった。
画家だった父親が亡くなった時、一緒にいたのは妻以外の女性だった。残された、美人で自由で何も考えていなさそうな妻と、そんな母に反発する娘。父の死や裏切りを乗り越えようともがく2人。そして、少しずつ母を理解していく娘。そんな2人を見守る、母の取り巻きのおじさんたちや娘のボーイフレンド。
清々しいエンディングだった。
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画家の父親が死にしかも愛人の元。でもママは元気でのほほんとしている。そんなママの人柄と容姿を愛し集まる沢山のおじさん達。
いつも朗らかなママも実は裏で色々と考え喜怒哀楽があるということに気付く主人公。
大学生の主人公が人間関係を知り、少しずつ大人に成長してゆく。
本来であれば暗くなるようなシチュエーションなのだがママの明るさ、まわりのおじさん達の面白さによって最後まで明るく読むことができる。
実の親であっても「親」の前に人間だし、「女」なのだ。
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【本の内容】
画家だったパパの突然の死から五年。
浮き世離れしたママと、美術館に改装した家で暮らす大学生のいずみ。
離れの間借り人、渋い老人の伏見に恋しているが、伏見はじめ美術館に出入りする男たちはみなママに夢中だ。
ある日、放映されたパパのドキュメンタリー番組に、パパの愛人が出演していた…。
なにが起ころうと否応なしに続いていく人生と渡り合うために、ママがとった意外な行動とは―。
[ 目次 ]
[ POP ]
これは味わい深い。
とてもライトなタッチで描かれている小説だけれどじんわりするものがあって、ここにある世界観にあっという間に引き込まれ魅了されました。
主人公いずみ、そしてママ、それと死んでしまったパパ、それからよくわからない近所のオジサンたち。
なぜか男たちはみんなママに恋していて、そんなママを持ついずみはとても複雑な想いを抱く。
だってそんなママの子どもなのに、いずみちゃんは冒頭から、好きな人にフラれちゃうのです。
みんなに愛されているママだけれどある日、生前のパパに愛人がいたことが発覚してしまう。
それで、あれよあれよという間にいろんなことがわかってしまう。
そこでママが出た行動がこれまたびっくりなのだけれど、なんだか妙に納得してしまうような愛おしい行為なのです。
自分の母親がこんなママだったら嫌だけど、でも憎めなくて愛らしい。
とってもピュアな小説なんです。
どんなことがあっても、生きている限り人生は脈々と続いていく。
そんな当然なんだけれど、なかなか受け入れがたいと思ってしまうこともある事実を、とても素直に受け止めている著者は、本当に心の澄んだ人なのだろうなと想像しながら読める、透き通った小説でした。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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面白かった〜。
浮世離れしたママや、そんなママにイライラしながらもいつも敗北しちゃう娘も、ママの取り巻きのおじさま方もみんな愛すべきキャラで読んでいて心地よかったな〜。
ちょっとおおらか過ぎ。
どこ吹く風のママ。
いやいや、冷静に見るとママの置かれてる立場って結構よ…なのにこんなにカラッとなるのはママのなせる技なのね。
ママは強いのか弱いのかがわからない。そんな所が周りの人を惹きつけるのかなぁ。とにかく魅力的。困ったちゃんなとこも致し方ないのか。
続編を希望します。
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旅行用に買った文庫本。ずいぶん時間をかけて読んだが、開くたびにその場に入り込める。素敵とはこういう世界をいうんだなあ。
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井上荒野先生の著作だから読んだ小説。内容を全く知らない状態で読んだ小説。いずみには共感できなかったが、いずみの母の毬子の読んでいて面白かった。「つやのよる」よりも面白かった。表紙が個性的だった。