投稿元:
レビューを見る
御岳山の神社に関わる連作短編集。母方の実家での本当かそうでないのかわからない不思議の数々を抜群のストーリーで語りあげてくれました。
投稿元:
レビューを見る
著者が少年の頃に聞いた、伯母の怪談のような夜語り七つ。
人界と神界との境目にある山での出来事。
「聖」が最も心に残りました。
己が為すべきことは、己が成るべく目指している存在への道ではあるが、その道でたどり着くことができるかどうかはわからない。
わからないが、進むためには一歩ずつ歩くしかなく、常に自分への不信との葛藤を抱えて歩むしかない。無理解だけでなく徒労だという、周囲からの無言の圧力がある。
孤独しかない。
結末も救いがないと思ってしまうが、それが望んでいたことかもしれないし、望みはしないが成るために為すべきことだったかもしれない。
どうすればよかったのか、どうしようもなかったのか。自然が自然のままあるように、そうであると受け入れるしかないのか。
無力感なのかねぇ。共感も拒絶もなかったんだよなぁキゼンさんに対して。
なんというか、考えても考えても出口はないよなぁ。
投稿元:
レビューを見る
神主の家系での聞き語りになるのかなぁ、7編で特に気に入った作品なし。やや重で主人公が成人しての話を予想していたけど幼年時代のまま。それでも浅田作品だから外れとまではいかない。神秘性と言うか時代臭みたいなもので引き付けられる部分あり。それでも、「兵隊宿」は失敗作ではないかと・・最近の浅田さん、面白味がないような・・
投稿元:
レビューを見る
山深い神社の神官を務める一族とそこを訪れる人たち、神様や不思議な力の物語。 言葉は少し難しいところあるけど、全体的にはさらっと読めます。 感想書くの難しいけど、好きです。
二百三高地、名前しか知らなかったから詳しい本を読んでみたい。
投稿元:
レビューを見る
図書館で借りた。武蔵御嶽山で神職をしてる一族の回顧録で天狗や狐、狛犬との不思議な出会いや神主になる力量や霊体験なども織り交ぜて読みやすいストーリー。日露戦争や関東大震災や伊勢湾台風の時代の話もあり、優しいオカルトって感じかな。
投稿元:
レビューを見る
浅田次郎氏の著作は、初期の鉄道員とかが大好きです。
もう、ただの個人的な好みなんですが、
浅田氏は以前の作風のが好きです。
ホラー(・・というか、これは不思議系かな?)と人情は両立しないかもしれないですね。
浅田氏もホラーも不思議系も大好きなのに、残念です。
投稿元:
レビューを見る
浅田次郎の作品では珍しい評価2 日本語の「カミ」の語源は知らない。しかし「カミ」をあてた「神」を解字すると、示偏が贄を備えた卓であり、「申」は稲妻の象形であるとわかる。そう思えば神祭にはつきものの紙垂の形は、稲妻に似ている
投稿元:
レビューを見る
彼の実体験なのだろうか?~「神上りましし伯父」小学校の頃,武蔵御嶽山の神官である伯父が死の間際に私に会いに来た。前年の夏,白黒二頭のお狗様(大口眞神)が伯父に纏わり付いていたのだ。見たものを喋れば怖いことがおこると言う伯父と私には,誰にも見えるものが美絵,言葉にならない会話もできる。伯父は麓の青梅で荼毘に付されお骨にされた。祭主が吠え屋敷を踏みならして駆け回る中,玄関の式台に佇む伯父に只管謝り続け,奥沖城に葬られたが,大勢の祖先や八百万の神々を感じた。「兵隊宿」伯父の話,伯父が生まれるずっと前,祖父が婿入りする前に祖母イツに聞いた話。日露戦争の頃,演習で兵隊宿になった宿坊に,近衛師団の砲兵隊の少尉が夜半訪問した。古市上等兵の姿が見えないと。逃げたのか,遭難したのか。翌年戦後に祖父母は結婚して祝言に現れた古市上等兵を髯のじいさんは穢れていると言い,取り合わない。二○三高地で古市上等兵一人を残し,全員戦死していたのだった。「天狗の嫁」1959年伊勢湾台風の夜,母の姉カムロ伯母は,天狗のいたずらで大団扇で煽られているのだという。泣きながら嫁になるから勘弁してくれと懇願する。伯母が天狗に攫われた話は,巫女が不足して近視の伯母の手を引いて神社に上がる最中に直接聞いたのだった。祖父の験力で天狗を斥けていたが,それも敵わなくなったらしい。闇市から身を起こし写真機材屋を成功させた父親の事業が傾いて,夫婦は離別し一家は離散。大風の中を生き残った父は天狗ではないのか。伯母は四十を過ぎてから嫁入りしたが間もなく他界した。「聖」伯母チトセが語る髯の爺さんの話。幼いチトセが庭で畏まっている修験を見つけた。山伏は鈴木の髯の御師の下で修行がしたいという。翌朝根負けした曾祖父は条件を付けて百ヵ日の満万行を許した。チトセの原因不明の熱を下げたキゼンは行を終え,天狗岩から飛び降りた。「見知らぬ少年」肝試しに付いて行ってくれたのはカシコという少年。幼くして死んだ千登世と康の間の伯父だった。「宵宮の客」ちとせ伯母の話。宵宮に現れた彫り物を入れた男には伏し目がちな女が寄り添う。男には見えず,曾祖父とチトセには見えた。膳は二つ用意され,曾祖父と祖父は,戦争で両親を失った男が床屋に世話になり,好きな女が出来て子も宿ったが,親方から兵役逃れのため墨を入れろ,娘の婿になれと言われて,女を殺したことを告白する。祭の最中,巡査に声を掛けた男が下っていく。「天井裏の春子」狐払いで有名な鈴木の御師・一宮を頼って来た母子は貧しい。百貨店の受付嬢をしていたが,同僚と豊川稲荷の枝垂れ桜下で待ち合わせして,狐に憑かれたのだった。狐は溜池が埋め立てられ,豊川の軒下にいたが,餓死寸前で,綺麗な女に取り憑いたのだ。祖父は人の言葉で狐を諭し,娘が女中部屋の押し入れの隣から上がる昔のお蚕部屋に閉じ込められた。チトセが覗くと,干からびた狐が娘の傍らで事切れていた~参考文献はないのだろうか???彼のルーツはこの武蔵御嶽山にあり,普通の人が見えないものが見れちゃうのだとしたら,彼の書くものに納得できるね。狐払いの話が良い!!
投稿元:
レビューを見る
母の実家である武蔵御嶽山にある神官屋敷で、伯母が聞かせてくれた不思議な話や自身が体験した不思議な出来事が書かれた短編集。時代的なものや霊山であるということもあって、神秘的な雰囲気が漂うお話たちで、よかったです。「もっと聞かせて」って、伯母さんにねだりたいような気持ちになりました。
投稿元:
レビューを見る
八百万の神の信仰ある日本という国。普段は信じることもなく過ごしていながら、森羅万象を感じる時、その神聖なる気配にこうべを垂れる私たち日本人。
今は観光地化しているであろう御岳山にも、その気配が残っているだろうか?一度訪れてみたい。
投稿元:
レビューを見る
奥多摩の御嶽山にある神官屋敷で物語られる、怪談めいた夜語り。
著者が少年の頃、伯母から聞かされたのは、怖いけれど惹きこまれる話ばかりだった。
切なさにほろりと涙が出る極上の短編集。
投稿元:
レビューを見る
2015年12月24日に開催された第1回ビブリオバトル市内中学生大会D会場で発表された本です。チャンプ本!
投稿元:
レビューを見る
子供の頃に訪れたことのある場所だったので、興味深く読みました。浅田氏の作品を多く読むようになったのは、この本からでした。
投稿元:
レビューを見る
奥多摩の御嶽山にある神官屋敷で物語られる、怪談めいた夜語り。
著者が少年の頃、伯母から聞かされたのは、怖いけれど惹きこまれる話ばかりだった。
切なさにほろりと涙が出る極上の短編集。
(アマゾンより引用)
最初読み始めたときは何かよく分かんなかったけど、だんだん面白くなってきた。
話の構成が分かってきた…というか…(´・ω・`)
投稿元:
レビューを見る
山、神社、妖怪、幽霊…ツボ満載!!
浅田次郎の幼少期の割と実話と知ってさらにツボ。
読むたび御山まで行きたくなってしまう。