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信頼している上司に頼まれたとてつもない仕事・・「隠蔽」
何とかそれを達成するために奔走する主人公。
しかし、残酷にも失敗の全責任を負うのは自分・・。
サラリーマンは実に歯がゆい。
「会社はあなたを必ず裏切る」・・あとがきに書かれた江上剛のこの一文。何だか胸に沁みます・・・
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○作家、江上剛氏の著作。
○主人公のエリート銀行マンを取り巻く「闇」とそれにより転落しつつも信念をもって戦い続ける姿を描いた作品。
○フィクションではあるが、限りなくノンフィクションに近い内容。特に、バブル期の金融界では、このようなことが現実にあったのだろうということが推測される。
○著者の経験に基づいているということもあり、読み応えのある作品。
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「会社は、あなたを必ず裏切る。その時、あなたは後悔しない人生の選択ができますか」
銀行頭取のため、夫のため、議員の為、忠誠を誓い生活を送る主人公達。けど、裏切られる。
自分は忠誠を誓って行動してないけど、改めて、会社なんかに、一生懸命足を踏み入れてもいけないな…。
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「僕は君に信頼を置いているからね。うまくやってくれ」頭取の言葉に、行員天野の体は熱くなった。かつてのトップが愛人絡みで行った7億円もの不正融資が、いまメガバンクを脅かしつつあった。一時は系列ノンバンクに飛ばしてしのいだ問題が、貸金業法改正の動きとともに再浮上してきたのだ。事態打開のため奔走する天野。闇社会の介入、そして起こる惨劇。家庭さえ崩壊させながら悪戦苦闘した果ての報いとは?仕え続けてきた者たちに対し、天野は自己回復の闘いに打って出た。
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合併銀行で頭取秘書を務め、銀行・頭取に忠実に仕えようとする主人公天野が、「隠蔽指令」を受けてずるずると罪の深みにはまっていくが、最終的には銀行・頭取に裏切られるというストーリー。
著者は、「会社は、あなたを必ず裏切る。その時、あなたは後悔しない人生の選択ができますか」というメッセージを込めて、本書をサラリーマンへの警告の書として書いたとのことだ。「登場人物全員悪人」という感じでとても読後感がよいとはいえなかったが、自分の社会人生活の他山の石とするのに、意義のある内容だと思った。面子のために仕事をすることや、派閥争いの不毛さをひしひしと感じた。
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過去の役員の不祥事に端を発した不良債権の処理に、銀行員、政治家など登場人物の様々な思惑が絡む物語。潔ぎよく魅了的な男は一人も登場しない。作者の実体験も元に描かれたもののようで、巻末に作者が本作を書いたわけが掲載されている。
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相談役の不祥事で隠蔽された債権を巡って今の頭取から指令が出された。それを素直に揉み消そうとどんどん深みにハマる。銀行では何もしない事が一番で、正義感を出す事で心身共にボロボロになってしまう。まあ、銀行とはそういうものだ。
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頭取秘書の銀行員が、頭取や役員の無能ぶりに自身で動き大活躍するスカッとする話しだと思ったが、まったく違うドロドロした話。
主人公も真っ当な秘書だと思っていたが、裏では悪いことをしており、自身の責任ではないと思い込んでいるのが読んでて情けない。
最後に元銀行員の著者がこの本を書いた理由が書いてあるが、うーんという感じ。
元銀行員の作家さんといえば池井戸潤の書く話の方がよっぽどスカッとした読後感がある。
このストーリーも池井戸潤が書いていたらどんな話になったかと思ってしまう。