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晏子とは晏弱・晏嬰親子の物語。もうね、とにかく面白いんですよーーっ!!周りの不安に押しつぶされないように、気持ちを陽へと持っていく精神力!!さすがですwそしてチビッコ(シツレイ)晏嬰のあのどこもかしこも頑固な性格がツボw あと、中国歴史上で大悪人の一人である催杼をどこか愛しくみせてくれます。さすが宮城谷マジックです。
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一回目読んだときはお父さんの「晏弱」さんの印象がとてもつよかったんですけど、2回3回と読むうちに、息子の「晏嬰」の良さがジワリジワリと・・・。多分私にはこの人たちのような生き方は出来ないけれど、とても憧れてしまいます。今現在私の中で一番好きな作品です。
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多分、宮城谷先生の著書で一番最初に読んだ作品。
時は中国春秋時代。
奸臣蔓延し政略巡る戦乱の世。
存亡の危機に陥った国を守り抜いた晏弱・晏嬰父子の物語。
ぐだぐだ言うよりも先ずは父・晏弱の男前っぷりをご堪能あれ。
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全4巻。中国春秋時代に生きた晏弱と、その息子である賢人宰相とされる晏嬰の物語。危機を脱して見事に名を上げた父、そしてそんな父を見ながら成長した息子の行う政治とは。晏嬰が父の喪に服する場面は、言葉を尽くせないほどすさまじい。
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中国の偉大な歴史の一端に触れることができて、うれしい気分になります。重厚でとっても面白い。
それでいて一気に読ませます。
高校時代、図書館で借りました。
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『史記』を書いた司馬遷(辛口歴史家)が「この人の御者になりたい」とま大絶賛した斉の名宰相・晏子のお話。歴史で賞賛されている晏子は、一人ではなく父・晏弱と息子・晏嬰(歴史上ではこちらを“晏子”と見ている)であるという解釈が素晴らしい。父・晏弱が男気溢れるまたいい男で、宮城谷節炸裂!歴史で語られてない分、自由に書けることもあったんでしょうか、とーちゃんが活躍する前半部分はかなりワクワク楽しく読めました。
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人は自分では到底敵わない行ないを為す者に対して尊敬の念を抱くもので、辛い修行を行なった僧に対して敬虔な気持ちを抱くのもそれである。その伝で行くと晏嬰という人物は聖人である。現代日本人は、どうも富貴を善しとし、成功者への志向が強く、自己喧伝に巧みであろうとする。これは先の大戦後にアメリカ的な物の考えが刷り込まれた故もあろうが、元来人間には欲があって、矢張りそれを抑える事が中々出来ないので、それを行なえる人物が尊敬される事は自明であるし、吾身の行く末を考えず諫言し得る点についても、例えば会社で上司に、その誤りを正すべく発言出来得るかと考えた時に、どうしても長い者に巻かれろ的な行動に出てしまっているのが普通の在り方だ。そういう意味で晏嬰の物語は、人生の規範と成る物であり、銘とすべき物語なのだ。父の晏弱も知仁の人であったが、どうしても巧将という感があって、物語としての面白さは父・晏弱にあれど、人としてのあり方に感動させられるのは晏嬰の方であった。
ここでは晏子(晏弱~晏嬰という親子)を描きながらも、春秋時代の中国の様々な人物群を判り易く整理して描かれてあって、春秋時代について読みながら晏子の物語りを読み、晏子の物語を読みながら春秋時代について読むという事になるのである。つまり人は時代と無関係で無いと云う事なのだが、時代とは環境とも言えて作中に「橘化して枳となる」という言葉の語源となった挿話が出て来るが、晏子を産んだ時代・環境に比べて、現代はどうなのか?、紀元前の時代に比べて、成る程、色々な事物が発明、発見されて一見進歩を辿っているように見えるが、人間そのものの行動について、例えば政治を司る人間を見るに、この物語の登場人物達より、今の政治家が進歩していると言えるのか?人間というのは、どんな年月が経てもそう容易く進歩するものではないのではないかと思われて、少し暗澹たる気持ちになった。
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晏弱、晏嬰の親子の生涯を描いた作品。「花の歳月」「華栄の丘」に次ぐ好き作品です。個人的に父の晏弱の方が人物としては好みです。 *全4巻
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晏弱と晏嬰親子のお話。
父上カッコ良すぎ。息子は意思強すぎ。
違う格好良さの親子が飽きさせない小説。
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この作品は、春秋時代の中国が舞台。宮城谷さんの持ち味の出た、父の晏弱(あんじゃく)、子の晏嬰(あんえい)親子二代に渡る壮大な物語。
斉の国を訪れた晋の国の使者郤克(げきこく)が体の特徴を笑われたことに怒り狂い、斉と晋の関係が悪化。斉の晏弱は険悪になった晋と国交回のために、晋へ向かうところから、話は始まる。
前半のみどころは、四方八方敵だらけの晋で、晏弱無事に使命を果たして帰国できるのか?
その他、野心に燃える元亡命貴族の崔杼(さいちょ)とのやりとり、南郭偃(なんかくえん)、蔡朝(さいちょう)といった友人との関係もなかなか楽しい。
そして後半のみどろこは、体は小さいながらも(およそ身長135?以下)誰に対してでも間違ったことをぴしぴし指摘する晏嬰の活躍。
物腰が柔らかい晏弱と、言いたい放題で、体の小ささを理由に嫌がらせをされても、ちょっとやそっとのことではへこまない晏嬰という対照的な親子の描き方が興味深い。
「羊頭をかけて狗肉を売る」「橘化して枳となる」といった言葉のエピソードも織り交ぜられ、晏嬰の言葉をきっかけに物語がどんどん進んでいく。
それだけ言いたい放題言って、よく殺されなかったもんだと思うくらいの晏嬰だけれども、おそらくそれは、「社稷(しゃしょく)を主とす」(君主に仕えるのでなく、国家に仕える)という考えを貫き、裏表無く仕えた晏嬰の人柄であったのだろうと思った。
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最初に読んだのは、ハードカバーでした。
とにかく、晏弱という人間性の気持ちいいこと。武将なので、人を斬っていくのが仕事なのですが、それでも暖かい。それを取り巻く配下たちも暖かい。
話しの流れも面白く、すごくわくわく読みました。
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春秋中期の斉の臣、晏弱、晏嬰親子の活躍を描いた小説。キーキャラクターである崔杼やそのほか、当時の有名人も派手に登場。脇役が光り、主役がその脇役に負けていない良作。
丁寧な作りと描写力で丹念に描いています。
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高校の古典の先生が読んでいて、読もうと思った本。面白かった。ここから中国ものに手を出し始めた。→パールバック『大地』
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前520年頃。晏嬰(あんえい)とその父晏弱(あんじゃく)の物語。斉の名宰相と呼ばれた晏嬰。史記の著者である司馬遷も彼を尊敬していたそうです。
晏嬰は,父が死んでから古い礼儀にしたがい3年間の喪に服したそうです。当時は1年はあったとしても,3年間は珍しく,これが人々の尊敬を集めるきっかけになります。喪中に敵が晏嬰宅に攻め込みましたが,これを見て感激し「手を出してはならぬ」と命じたそうです。
晏嬰が喪から明けたとき,斉は宰相の崔杼の陰謀等により滅亡の危機でした。しかし崔氏も没落し,景公が王位についた時,晏嬰は入閣しました。晏嬰は景公にも臆することなく諫言し,国を大いに栄えさせました。
晏嬰は歯に衣を着せず,相手が君主であろうとNOを言い続け,しかも天寿を全うしたことがすごい。
また晏嬰は位が高くなろうとも質素倹約につとめたことは,管仲や范雎,子産が多少吝嗇に走ったことを考えると異質であり,すばらしい。
春秋戦国時代は,富めば嫉視され,貧しければ蔑視される。力があれば憎まれ,力がなければ虐げられる。このような中,正道を進んでゆくのは至難である。しかも天寿を全うするなど,天が晏嬰を生かしたとしかいいようがない。
「君主に愛されるより,民に愛されることだ。君主は一代であり,民は永代である」「人が迷うとすれば,欲においてである。欲を捨てれば,自ずと迷いも消える。ただ,欲を捨てようとすることも欲であり,難しい。過大な欲を捨て,寡欲であればよい」「勇気とはおのれの正しさを貫いてゆく力をいう」「やり続ける者は成功し,歩き続けるものは目的地に到着する。わたしは人とかわったところはないが,やりはじめたことはなげださず,歩き続けて休まなかったものです。あなたが私に勝てないというのであれば,ただそれだけのことです。」この言葉が好きだ。
全4巻
1回目2008/2/3
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全4巻。
すごく刺激になった。
これはビジネスマン必読の書。
ただこんな風に生きられるかどうか。。。
彼は本当に垂明の人だ。