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皮肉り屋さん。すき、すごくすき。うんうん、と同じ目線であらゆることを皮肉りたくなる人にはわかると思うな。
すごく好みな短編集。
1勝手に優れたこの子の未来を応援しよう、と決めたわたしたち。
2産む女を国家全体で支援する世界に住む女たちの話。
3入院が決まり逝く準備をしようとする中で考えることごと。
4まちの結束を乱す人間は、結束を守ることに命がけな人間たちの話。
5ゆとり世代代表男と勘違い50代課長。
6元同級生、あだ名はムス子とのこと。
7愚鈍なフージコさん。
私がとくに好きなのは1.2.5。
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どこかで誰かがあなたの味方。
でもストレートには受けとれない、届かない、なぐさめや励まし……
ビターで不思議な7つの世界
◉森のような、大きな生き物――この子の未来を応援しよう、と決めた子がわたしたちにはいた。オリンピック代表の彼女に期待し、夢を託したが……。
◉ニオイスミレ――産む女を国家全体で支援する世界に住むスミレ。〈志願母〉の彼女は今日も国営のサロンへ通う。
◉あなたがいなくなってはいけない――入院が決まった。ステージII。その昔、離婚騒ぎで愚痴を聞いてもらったチョピンを思い出していた。
◉地元裁判――まちの結束を乱す人間は、亜子ちゃんの地域でも地元裁判にかけられる。ある日、卯月くん一家が消えた。
◉相談――波多野が何か相談したそうだったので課長のおれから飲みに誘った。転職か? 諭す準備はできていた。
◉ムス子――加賀谷は太った中年女に会った。元同級生、あだ名はムス子。彼女に起こったことを、この時の彼はまだ知らない。
◉お風呂、晩ごはん、なでしこ――フージコさんはみんなに愚鈍と笑われる。でも気にしない。かけがえのない仲間はあの中にいる。
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初めの物語では、日本人ならだれでも知っているような登場人物たちを熱く応援したり、彼らの行動にちょっとがっかりしたりと、応援する側の者たちの心情や身勝手さが浮き彫りにされていて、自分の中のちょっぴり意地悪な視線が白日の下に晒されたような居心地の悪さと、妙な納得感がもたらされる。そのほかの物語のどれもが、事実を少し斜めから冷めた目で見ているような、気が咎めるようなことをするときに、ふと周りの視線を気にしてしまうような居心地の悪さが感じられて、自分の中の影の部分に一瞬光を当てられているような気分にさせられる。淡々とした文章であるにもかかわらず、心の中に深く食い込んでくるような一冊である。
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確かひとつきほど前に読んだまま書くのを忘れており、詳しい内容も同じく忘れてる。が、一編一編趣向を凝らした短編集だったことは覚えている。
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短篇集。
「森のような、大きな生き物」オリンピック代表の彼女を応援する“わたしたち”のお話。
「ニオイスミレ」“志願母”スミレのお話。
「あなたがいなくなってはいけない」ガンになった彼女の人生と、チョピンの話。
「地元裁判」望月姉妹を怪しむ亜子ちゃんと、異質なものを許さない地域のお話。
「相談」若い波多野の相談で、色々妄想してしまう50代独身課長さんののお話。
「ムス子」小説家で生計を建てられそうな加賀谷の恩人?ムス子。彼女は息子を亡くしていた。
「お風呂、晩ごはん、なでしこ」愚鈍を思われながらも、マイペースな、フージコさんの日常。
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7つの作品が収録された短編集。どの話も不思議過ぎて、つかみどころのない感じで難しい。どう考えてもわからない。結局、作品を通して何が言いたかったのか、よくわからないまま読了してしまったのが残念。
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七つの作品で構成された短編集。「森のような、大きな生き物」は日本人にありがちな興味の変化をシニカルに描いた作品。「ニオイスミレ」は今の日本社会、人口減少を描き、ちょいエロ風。「地元裁判」は村社会を、「相談」は皮肉めいたコントだった。昨年発売された「てらさふ」、「遊佐家の四週間」、「地図とスイッチ」とは違い、人間をユーモラスに描き、時にはあたたかみを覚える作品集だった。
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子ども、子どもって言うけれど。
人の成長に一喜一憂し、幻想を押し付けることがあります。(ちょっと反省)
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応援をテーマにした短編集。
ちょっとブラックな応援storyだが1話1話の毛色が違う感じ。
“相談” が素直に笑えた。
いるいるこういう人!ってにやりと笑えた。
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いや、どうもすみません…となにやら謝りたくなるような、日々感じている「あるある」を少々ブラックに描いた短編集。「森のような、大きな生き物」はオリンピックの時期なんかによく感じる気持ち悪さがまとめられていて、「そう、それなんですよ」と思った。
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朝倉さんらしい、短編。どの話もテイストが違うようで似ているような。
そして「そこで終わるのかい」と突っ込んでしまうそれぞれのラスト。
「相談」がやっぱりわかりやすくて面白いですよね。
「ニオイスミレ」の世界観(?)や「ムス子」の衝撃の展開も忘れられない。
どこから読んでもグッと来ますが、朝倉さんを初めて読むという人にはお勧めしないかなぁ。いい感じの毒ですけどね。ツウ好みの毒というか。ちょっとね。
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15/08/27
「相談」が面白かった。笑える。
装画が独特ですてき。
・だから、仕方ないんだ、どうしようもないことなんだ、と言いたいようだったが、「だから」の意味が分からない。その「だから」はずいぶんと自分勝手な「だから」である。(P95 「あなたがいなくなってはいけない」)
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短編集。面白い。好みです。
自分だけは正しいと思っている自分を、目の前に差し出されているような。
みんな傷ついたり傷つけられたり。人の事に口出しして自分に返ってきたり。我が身を振り返り嫌な気持ちがして、読んでいて楽しい話ではないけれど、最終話まで読むと、それでもなんとなく許されているような、人間って仕方ないなぁって言われてるような、優しい話のような気もしてくる。
そしてどの話も、わからない人には全然響かないんだろうなぁと思いました。
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どこかで誰かがあなたの味方。
でもストレートには受けとれない、届かない、なぐさめや励まし……
ビターで不思議な7つの世界
◉森のような、大きな生き物――この子の未来を応援しよう、と決めた子がわたしたちにはいた。
オリンピック代表の彼女に期待し、夢を託したが……。
◉ニオイスミレ――産む女を国家全体で支援する世界に住むスミレ。
〈志願母〉の彼女は今日も国営のサロンへ通う。
◉あなたがいなくなってはいけない――入院が決まった。
ステージII。
その昔、離婚騒ぎで愚痴を聞いてもらったチョピンを思い出していた。
◉地元裁判――まちの結束を乱す人間は、亜子ちゃんの地域でも地元裁判にかけられる。
ある日、卯月くん一家が消えた。
◉相談――波多野が何か相談したそうだったので課長のおれから飲みに誘った。
転職か?
諭す準備はできていた。
◉ムス子――加賀谷は太った中年女に会った。
元同級生、あだ名はムス子。
彼女に起こったことを、この時の彼はまだ知らない。
◉お風呂、晩ごはん、なでしこ――フージコさんはみんなに愚鈍と笑われる。
でも気にしない。
かけがえのない仲間はあの中にいる。
(アマゾンより引用)
何かあんま面白くなかった(´・ω・`)
この作者さんの本、最近ずっと当たりだったから期待してたけど、これはあんま好きじゃなかったな