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冷たき希望と烈火の絶望。人類が積み上げてきた力が見せつけられ、それを覆う暴虐性を見せる白皮の戦いが熱く描かれる第4巻でした。王の狂気もフルスロットル。
10蓮隊将の実力。今まで白皮との戦いは劣勢のなかリュウマという光を中心に戦うことがメインでしたが、ここにきて人類の総戦力が描かれました。1人1人がリュウマと遜色ない活躍で人類の敵である白皮をばったばった倒していきます。しかし、リュウマと違う点はすべては夢の都たるミズガルズを守るための動きであること。非道と取れる取捨選択を敢行し、だれかを蹴落としてでも生き残る。救うのではなく、守るためだけの存在がブシドーであることが今回もはっきりと描かれました。それが夢の都を守る手段であることが描かれたのは世界観をより深くしてくれていてよかった。それぞれのキャラクターの個性としては四天王とか八部衆みたいに部隊長の個性が光っていたのも良いですね。新型人造妖刀や強制かまいたち、神速の抜刀術、やっぱりこういうのみるとワクワクしてしまいます。あとはかっこいい技名を叫んでくれれば完璧ですな。10蓮隊将良いキャラでてるので生き残って欲しいが…フラグがたってるだけに怖いです。
役目を果たした王。希望にすがりつく民、こんな世の中になっても私利私欲に走る外道、人類を拒絶するような環境、そのすべてから人類を守るために奔走していたミズガルズ王。その王が求めていた次世代につなぐことができる子宮をもった女性。それが成功した今、王はなにを見るのか。管理者のレッテルから解き離れた彼が進む道も今後気になるところです。リュウマの嫁か母親になると宣言した彼女に繋がる展開になるんじゃないかと想像してるんですが果たして。
3巻冒頭でこの物語は最強の妖刀使いとうたわれるリュウマの物語と銘打っているぶん、ここからどうリュウマに繋がるのか。枝なしと言われた少女とジンと呼ばれた少年、迷うヤツハ、未だ決着が見えないこの戦争がどう締めくくられるか、次巻が待ち遠しいです。