紙の本
面白い。面白いが、しかし不満。
2008/07/05 22:07
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:栗太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
巨匠と呼ばれる先生方と言うか、ある一定の年齢以上の男性作家さんの中には、登場人物における「女子ども」枠があるんだろうなあと、つくづく思ってしまった一作でした。司馬遼太郎先生はあくまで「漢」が書きたいのであって、女性は刺身のツマなのね。
「風神の門」は忍者ものです。関が原合戦から早幾年、豊臣秀吉の遺児、秀頼は日々壮者になり、徳川家康は日々老衰する中、天下は再び騒乱の時を迎えんとしている、そんな時代。
主人公は伊賀忍者の霧隠才蔵で、いかなる集団に属することも嫌い、ただ己の技を信じて孤高に生きている彼が、謎の美女との出会いをきっかけに、豊臣・徳川の争いに巻き込まれていきます。
才蔵と、彼とは正反対の(主に忠義を尽くし、組織と仲間を愛する)忍である猿飛佐助、二人の考え方や生き方の対比、それゆえに時に敵対し、時に助け合い、絆を深めていくさまが読み応えありました。
忍たちの活躍に加え、陰謀あり、恋あり、友情ありで、大変面白い小説なのですが、ここで最初の感想に戻るのです。
「風神の門」には、それぞれタイプの違う美女が四人も登場するのに、その誰もが、「良い体をしている」とか「可愛い性格をしている」、さもなくば、「女のわりには頑張っている」という描写に終わっているのが残念。
しかも、全ての女性が才蔵に惚れてしまい、一匹狼を気取っているくせに実は女に手が早い才蔵も、彼女らを憎からず思い、次々と良い仲になるのです。うーむ。
もうちょっとこう、なんというか、才蔵をキリキリ舞いさせる女性が出てこないものか。いっそ、猿飛佐助が凄腕クノイチだったなら……と歯がゆく思っていたところ、某百科事典の記述が目に飛び込んできました。なんと、「霧隠才蔵は実は女性であった」説があるらしい!!
ああ、どなたかこの説を採用し、クールでニヒルな女性版霧隠才蔵を書いてくれまいか。
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ケーブルTVの再放送で当時のNHKの同名ドラマを観て購入。登場人物のイメージ作りには困らないものの、ドラマと小説のギャップには困った。
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霧隠才蔵といえば、の本。真田十勇士の話は世に多くあれど、才蔵に否応なく惹かれてしまう話はこれに並んでないと思う!…という私見です。
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司馬遼太郎の本で一番好きな話はこれかと。霧隠才蔵の話としても一番好きです。『真田十勇士』の話としても。
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私は司馬遼太郎をここからスタート。
中学2年だった自分にこちらを貸してくれた人は一番読み易いよ〜、と言ってくれたのですが・・・14歳の娘が読むにはちょっと刺激が強いんじゃ?と感じた様にも思います^^;
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伊賀忍者随一と言われる腕の持ち主・霧隠才蔵は、人違いで何者かに襲われた。不審に思った才蔵がその筋を辿ってゆくと、そこには関が原の戦で破れた豊臣家・新たに幕府を起した徳川家の攻防が。大阪につくか、江戸につくか。才蔵は己の技のみを頼りとして、風雲を渡る。
スシ・ニンジャ・サムライの国に住んでいながら、忍者ものの小説を読んだのは初めてです。
私の父の実家が真田幸村縁の地にあるので、彼がどんな人間であったのかを知りたくて読み始めたので、地名一つで大喜びできた一冊でした。
ストーリーは、極端に言えばダーティ・ヒーローもの。役者のような色男でありながら、日本一の忍と言われる才蔵が、やたら格好良くてやたら女にもてる。しかも大体一目惚れ。格好良すぎて、「おなごはにがてじゃ」という朴念仁・猿飛佐助のほうのほうが親しみが持てます(笑)。
司馬遼太郎の本にしてはだいぶ読みやすくて、気楽に読める。登場人物もそんなに多くないし、そのおかげでストーリーも複雑ではない。忍術の描写もあって、「そうか、忍術ってこんなのだったんだ!」と思って面白かったです。伊賀忍者・甲賀忍者の違いを初めて知ったし、女忍者なんてほとんどいなくて、『くの一』はただの女の隠語であったこと等、中途半端な忍者知識を新たにしました。
あっさり読めて面白いので、司馬遼太郎をはじめて読む人にもお勧めです。
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2006/12/10 sun
前回に続き司馬遼太郎を読みました。
知人の勧めで読んだ司馬作品第2弾。1人の忍者のお話。関ヶ原後、未だ虎視眈々と家康の死を待つ大阪と、不動のものにしたい江戸との狭間で生きる才蔵。結局は大阪方に付くわけだけど、女とは縁遠そうな伊賀の忍者がどういうわけか女にモテる。単なる大阪vs江戸ではなく、色恋もありながらのお話が興味深い。下巻が非常に楽しみ♪
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才蔵の人間性の表し方だとか心理描写だとかが上手。でもそれだけじゃなくて他の登場人物との関係とかもおもしろくてさらっと読める一冊。
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主人公は霧隠才蔵。真田十勇士の…、と思って読み始めた。
男前で笑うと超が付くほど魅力的になってしかも佐助より忍術上で…。かか、格好良すぎッ!!
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真田十勇士の中でも、わたしが最も愛してやまない霧隠れの才蔵さまが主人公であります。わたしの才蔵さまのイメージは、これであります!といっても、決して十勇士の一人というポジションの物語ではなく、一人のはぐれ忍という設定で物語は進んでいきます。上巻は伊賀の一匹狼だった才蔵が真田幸村のもとにやってくるまで。主人公であるというのを抜きにしても、まったく才蔵が魅力あふれるキャラクターとして描かれていて思わずニヤニヤしてしまいますよ。十勇士のもう一人のヒーロー・猿飛の佐助との対比もこれまた妙。女はもとより、男も惹きつける才蔵の魅力を存分に堪能してください。伊賀忍者のこのビジネスライクなところは、現代人には理解しやすいかも。でも、多分日本人はつながりを重んじる甲賀忍者のほうが好きなんじゃないかな。いや、そうであって欲しい。
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【メモ】霧隱(服部)才蔵・猿飛佐助・伊賀者(個人)と甲賀者(集団、義)・真田幸村・青子、隠岐殿、小若、お国・家康暗殺の為、東へ
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関ヶ原の合戦によって豊臣家が大阪城に閉じ込められてしまった時期、伊賀の忍者の頭領、霧隠才蔵は人違いで何者かに襲われたことから、豊臣・徳川の争いに次第に巻き込まれていく。生来、いかなる集団にも属することを嫌った才蔵であったが、軍師真田幸村の将器に惹かれ、甲賀の忍者、猿飛佐助とともに、豊臣家のために奮迅の働きをし、ついには徳川家康の首をねらうにいたる。主人公は佐助ではなく才蔵。
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司馬さんの本に初挑戦!だったのですが、予想以上に面白かったです。さくさく読めました。歴史物いいですね。才蔵かっこよいです。
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これを原作にゲームがでれば売れるんじゃないかと思う。才蔵が忍び込んだり暗殺したり。そして恋愛したり。忍びはみえないだけにどうにでも描けるが、ありえそうなギリギリのラインを歩いてる。他の司馬作品は政治的に複雑かと思うが、そういう意味でもこの作品はわかりやすいかな。
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真田十勇士でお馴染みの、伊賀の霧隠才蔵と甲賀の猿飛佐助のお話。
真田幸村を初め十勇士の面々もちょい役で登場。
エンタメっぽい作品で単純に楽しめるがその分深みは足りない気がした。
才蔵がイイ男すぎる。
才蔵がイイ思いしすぎる。
才蔵がモテモテ
個人的には猿飛のがすき。