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西日を追うように引越しを重ねた母子が落ち着いた北九州の町。ある日「てこじい」が現れた。
文と文の間に余白が感じられるお話。本当は「てこじい」の過去だったりお母さんの辛さだったり長くしようと思えば長くできるお話が短いから、ふわりと白い余白があってその分、余計に泣けてしまった。白い壁紙に西日のあったっているイメージの本。
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期待しすぎて、不発。
いや、いい話でしたよ。これはこれで。
母1人・子1人のつつましい生活の中に突如現れる祖父。
不思議な祖父の本当に顔を知るうちに、母と祖父との関係、祖父が自分に伝えたいことが段々わかってくる主人公。
オトナが背中で語ってことを子供は見て成長するんだぞ。っていうことを言いたい作品。なのかな?
てこじい(祖父)のさー(お母さん)を思いやるシーンは心打たれましたけど。でも、なんか全体的にちょっとボケてる感じがして…
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「夏の庭」や「ポプラの秋」と違って、ちょっと大人向けのような感じがする。
てこじいがアカガイを拾う姿を想像すると何ともいえない。
父親と娘の関係って複雑で深い。
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友人と本屋に行って、『ポプラの秋』を買ってプレゼントしたついでに、自分に。これは、『夏の庭』『ポプラの秋』とは違って、ところかまわず泣いてしまう。というほどのなき作品ではなかった。だけど、やっぱり静かな優しさと、再生が描かれているな。 老人の死と子供の成長。それっす。それが湯本さんなのです。
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へんてこがんこなてこじいと、母と僕の物語。けげんな気持ちで読み始め、次第に引き込まれて微笑ましい気持ちに。最後はページをめくるのがもったいないような、切なくてやさしい気持ちになれました。
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解説なだいなだ。
自分がおもしろいと思った本について、おもしろいと感じた通りに感想を書けるようになりたいと思いました。
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湯本先生の本は、読むたびに泣いてしまいます。子供と大人の間の、微妙な空気を書くのが本当に上手い。生と死、大人と子供の関係性・・・。大人には大人の痛みがあって、子供は子供の痛みを抱えている。薄闇の中にいる彼らに、ほんの微かな灯りが与えられ、それによってお互いを、自分を受け入れて生きてゆくていく姿。生きる事は哀しく美しい。
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「博士の愛した数式/小川洋子」と同じく母子家庭に老人の存在が加わる話なんですが、こちらはまた全く違う仕上がりになっています。
「夏の庭」を期待して読むとちょっと痛い目を見ますが、この方の子どもの視点というのは結構好きです。
祖父と孫の会話がリアルで凄い好き。
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なんだか、想像していた物語と違っていました。
感想はストーリーが私好みじゃなかったなぁと。
でも、湯本香樹実らしさは十分出ていました。
子どもと老人の関係と、生と死の関係のコントラストがくっきりあらわれている一冊です。
「僕」の祖父であるてこじいがなんともいえないキャラでした!
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夏の庭でも感じたけど、おじいちゃんの書き方がこの方は上手い。成長していく上での微妙な時期を、上手く表現してると思う。好きだな。
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最初はなんとなく読み始めた。
でも、読んでるうちに夢中になった。
親と子、祖父と孫
やがて心が引き合う時・・。
最後は涙が出ました
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じんわり。自分にもあった過去の父への嫌悪や今の気持ちがとてもわかるし、そんな感情をうまく表現している作品。
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湯本香樹実は『夏の庭』のせいで児童文学、もしくはYA作家とされている。けど、本当にそうなのか?これは児童文学か?子どもが主人公ならば児童文学か?むしろYAというジャンルの定義は何だ?どうでもいいことを書いたけども、この人の表現は好きかもしれない。
『時間にしていったいどのくらいだったのだろう。手袋の上の雪の結晶がとけるまで。奏者が気まぐれに弓を手元から弾き下ろした、そのぶんだけのチェロの音。飛び立つ鳥の羽ばたき。』たった一瞬を表すのに、これだけロマンチックな表現が出てくる辺りが、児童文学やYAに分類されてしまう謂れなのかなぁ?
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この作品はなんだかよく分からない。てこじいの秘密も母の秘密もはっきり明らかにされたような気がしない。まるで、前もって知っていることを前提の、誰かの人生を読んでいるかのような雰囲気。そもそもお母さんて妊娠してたん? あれだけの描写で読者に気づかせるにはちょっと無理があるような……。
解説のなだいなださんは、「芥川賞の選考委員たちはこの作品を選ばなかったことを後悔するときがくるだろう」と言っているけど、私個人としては、いい作品だけど芥川賞を取るほどではないかなぁという気はしました。
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せつなくて、でも少し心温まる話。
人間関係の微妙さ、人間同士の距離感。そういったものがすごくいい。
てこじい、という祖父の存在。母子家庭に育つ「僕」に、どんな変化が?
大人の人間関係の複雑さと、子供心の複雑さ。そういったものがぎゅっとつまった小説。