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恥ずかしながら世界の名作と知らず、手に取るか最後まで迷い、ついに読み始めたが瞬く間にセーラの虜になり、一気に読み終えてしまった。
GW中世界の名作を中心に読んでいたが自分の中で1番のヒットがこの「小公女」になった。
いつまでもポジティブに、どんな逆境をも小さい身体で乗り越えながら、自分が王女の気持ちでいることを決して忘れない強い心の持ち主。
お金が有る無しでなく、セーラのポジティブさ、強く優しい心、人を分け隔てなく接する包容力、王女の気品を常に持ち続ける想像力の高さに圧倒。
読んで本当に良かった。
「王女様だったらどうするかしら?」
イギリスの暗くはいいろの空が、最後には…。
最後一文の終わり方もとても素敵だった。
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辛いことがあった時に温かい気持ちにさせてくれるのは、いつもこの本であった。永遠の名作とは、きっとこういう物語のことを言うのだろう。
セーラが忘れずにいた「プリンセスとして振る舞うこと」は、結果として彼女を本当のプリンセスにしてくれた。これからの人生、多分辛いこともたくさんあるかもしれない。でも、心優しい彼女はどんなことも乗り越えていけるだろう。
何度でも読みたい本である。
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19世紀イギリス。資産家の娘セーラは、インドで仕事を持つ父と離れ7歳で寄宿生となります。溺愛され贅沢な生活をしていた彼女ですが、驕らず優しく気高く、空想好きな少女。11歳の誕生日のその日、父親の死と破産の知らせが入り、彼女の生徒から使用人へと待遇が一変するのです。
文庫化されていて驚き。昔読んだ少年少女文学全集の翻訳と同じかは、全くわからないけど、覚えていたストーリーとほぼ同じ。記憶より寄宿舎の先生が意地悪だったけれど。
セーラは厳しい仕事理不尽な叱責に耐え、気高さを忘れない。そして、涙腺も強い。空想の世界に安らぎを求め健気に生きる。
うん。間違いなく永遠の名作。そして、再びセーラはプリンセスに戻れる事がわかっているので、安心して読めてしまうので、もう泣けない。
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少女セーラは父親と学校に着く。父親と離れ寄宿生女学校入学したセーラだったが、持ち前の明るさで頑張る。しかし父が破産し 亡くなったことで、召使いとして生きることになる。ミスミンチン校長が金がないと分かったとたん、手のひら返しはあんまりだと思う.普通なら、セーラの立場なら立ち直れない。ハッピーエンドが良かった。思いやりの気持ちと誇りを忘れてはいけない。
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実のところ『小公女』は子供の頃から目をそらしていた。大金持ちのお嬢様が寄宿学校に入り、特別扱いされているとまもなく父親が亡くなったと知らされ突如召使へと降格されいじめを受ける•••
最後はハッピーエンドでも、この部分が嫌で何十年も避けていた。バーネットさんごめんなさい。
ここへ来て一気に3冊購入したので1冊目として新潮社を選び読み始める。
原題は『A Little Princess』。この“プリンセス”という言葉の意味が子供の頃には分かっていなかった。ドレスを着てキラキラしている人は皆“お姫様”でひとくくりにしていた。読んでみると、ここが肝なのだと実感。
読み始めは本当に10歳前後?と思うほど大人びたセーラの言動に違和感をもちつつ、さらに「乞食」と連呼される事もぐっと乗り越え、さらに読み進めると中盤からページをめくる手がどんどん早くなる。“プリンセス”というキーワードが全てだと分かってくる。『ボロは着てても心は錦』という言葉があるがまさにこれで、常に自分はプリンセス(王族のお姫様)だと思い込み、自分をいじめる料理人にも礼節をつくす。狭い屋根裏も本当は素敵な部屋なのだと想像し、ネズミやスズメをお友達にする事で自分を貶める事なくいじわるなミンチン先生を苛立たせる。
欧米での考え方で、自分より貧しい物に施すのは高貴な者の勤め•••というのがあるけれど、自分の持つ物を最大限に人に施す。それはお金というわけではなく、楽しいお話しであったり本当は食べたくて仕方ない焼きたてのパンであったり、小さい人に勉強を教える事であったりする。
聖書に貧しいやもめの話がある。やもめの女性がわずかなお金を献金するところを見ていたイエスは「あの人は誰よりも多く献金した。それが彼女の全財産だからだ」という。こういう考え方が根付いてるのかなと感じる。
結局はそういう善行の全てがセーラの人生を良い方向に変えていくことになる。
そんな完全無欠のようなセーラも時に隠れて大泣きし、八つ当たりしたりする所があり、実はほっとする。
長々と書いてしまったけど、まとめると“面白かった”のですw ただ大好きな『小公子』とはだいぶ違い、なんか深かったように思う。
薄い本だけど、読み応えがあった。それと、私はセーラにはなれそうもないという事を思ってたw
前述の通り、他にも小公女は持っているので訳に対する感想を書いておくと、とても読みやすいが、あまりお嬢様言葉などは出てこない。が、とても高潔なセーラでした。
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読む前は「女の子は誰でもプリンセス」みたいなふわふわした主人公だと思っていたから、その心の強さと聡明さに驚いた。心が強いと言っても、ひもじさや辛さを空想で逸らしたり、自分がプリンセスだったらと思い込むことで悪口を言い返したり、やり返したりせずに毅然として生きようとしている様子は、セーラが強いのではなくて強くあろうとした生き様のようなものだと思った。
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「暗い冬の日、ひとりの少女が父親と霧の立ちこめるロンドンの寄宿制女学校にたどり着いた。少女セーラは最愛の父親と離れることを悲しむが、校長のミス・ミンチンは裕福な子女の入学を手放しで喜ぶ。ある日、父親が借金を残して亡くなったという知らせが入り、孤児となったセーラは、召使いとしてこき使われるようになるが……。苦境に負けない少女を描く永遠の名作、待望の新訳!」
・恵まれていてもおごらず、逆境に負けず、それを糧にして自らの力で成長していった主人公の姿は読者に感動を与える。
・貧乏になったとたんつらく当たる周りの醜さや現実もよく絵が買われている。
・岩波少年文庫も読みやすくておすすめ
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小公女セーラ。少女時代にアニメで観て本でも読んだ。インド生まれのセーラ7歳。ロンドンの寄宿舎に入るがインドに戻った父は全財産を失い失意の中亡くなってしまう。孤児となり、寄宿舎で小遣いとしてこき使われる2年間が始まる。苦しくひもじい生活の中でも想像力を駆使し気丈に気高く生きる姿は見知らぬ大人の心を打つ。勉強を続けること、絶望しないこと、今ある環境で楽しさを見つけること。幼き少女に改めて自分を生きることを教えていただいた。小公子はどんなだったっけね?