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神々櫛村――
この独特の音の響きを持つ村名を口にしただけで、この特徴的な字の表記を目にしただけで、今でも僕は戦慄を禁じ得ない。それは恐らく、紗霧が、漣三郎が、千代が、それぞれが体験した忌まわしい出来事を本人たちから直に聞いているためであり、自分もあの場にいて実際に異様な経験をしているからに他ならない。
憑き物筋の谺呀治家と非憑き物筋の神櫛家という対立する二つの旧家、神隠しにあったとしか思えない不可思議な状況で消える子供たち、因習の儀礼で逝くと山上様になると説く老婆、生霊を見て憑かれたと病む少女、厭魅が出たと噂する村人たち、死んだ姉が帰ってきたと怯える妹、忌み山を侵し恐怖の体験をした少年、得体の知れぬ何かに尾けられる巫女――。
そして僕が遭遇した、あの何とも言えぬ不可解な状況下で、次々と恐るべき怪死を遂げてゆく人々に纏わる気味の悪い謎の数々……。
(本文p.10-11)
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二章辺りまでが実に読むのがしんどかった…。
けど(殺人が開始…)三章に入ってからはどんどん読んでいました。
面白かった。次巻の文庫を楽しみにしてます。それまで新書とかは我慢しますよー。
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ホラー×ミステリー×民俗学。
知人からのオススメでなかったら、絶対手にしてなかった本です(笑)
だって、苦手なホラーだし(T-T)
おもしろかったけど、読むのにかなりてこずった…。
すっごいよくわからない不気味なかんじがかもし出されていて、ホラーってかんじです。怖いっ怖いよー(><;)でも、ちゃんとミステリー。
伏線もしっかりして、2転3転とどんでん返しが待ってて、衝撃的かつ意外です。なんかずるいなと思ったのはナイショ。で、ちょっとおなかいっぱい気味?
あと、探偵役は私個人的な好みとしてはビシィっと解決してほしいかんじです。
あー、怖かった…=3
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こちらに書きました。
http://rene-tennis.blog.so-net.ne.jp/2009-05-16
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粗筋(アマゾン引用)
神々櫛村。谺呀治家と神櫛家、二つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。戦争からそう遠くない昭和の年、ある怪奇幻想作家がこの地を訪れてまもなく、最初の怪死事件が起こる。本格ミステリーとホラーの魅力が圧倒的世界観で迫る「刀城言耶」シリーズ第1長編。
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横溝正史シリーズを思わせるストーリー
ただ 予想どうりの犯人だったのが・・・
でも また 他の作品もよまねば!
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山神信仰、憑き物信仰の古い因習が残る山深い昭和期の村、そこを舞台として次々と起こる村人の謎の怪死事件を、小説家刀城言耶が追う。
『オカルト・ホラーと本格ミステリの融合』とは作者氏を語る上で定冠詞になりつつありますが、それでも語らずにはいられない。
背筋がゾクゾクするような暗い恐怖の描写、複数の人物の視点を『手記』という形を使い、場面ごとに変化をつける演出や文章構成の妙、それでいて作中において言耶によって理路整然と展開されるミステリのいわゆる『謎解き』要素。
ミステリに「気持ちよく騙される」快感を求める自分にも、極めて衝撃的だった結末・・・ミスディレクションの構成も見事です。確信の部分では声を出して「ええっ!」と叫んでしまいましたw
金田一耕介テイストな時代設定・舞台設定でありながら、非常に現代的で洗練されたミステリの傑作。
面白かったです。
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民俗学なところとか横溝なところとか、雰囲気はとても好きです。犯人はちょっとがっかり…。最後の描写の説明は冗長かと思います。(言い方が悪いんですが、鼻につくというか…
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夏に読んでよかったかもしれない。窓の外の暗がりとか気になってしまったw 推理していくだけじゃなく、背後が気になってしまうような要所要所の描写がたまらないです。
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感想はブログでどうぞ
http://takotakora.at.webry.info/201009/article_12.html
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昭和初期の山村独特の雰囲気を醸し出す内容と文章が、おどろおどろしい感じを一層強くして、一気に物語の世界に引き込まれました。
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全編にわたって、村の異様な雰囲気がよく描かれていたと思います
紗霧や蓮三郎の視点から語られる怪奇はまさにホラーで、背筋が寒くなっりました……
最後の、刀城さんの謎解きにはびっくりしました
何回犯人間違えるんだろう、と
しかしそんなところも普通の人っぽくて素敵でした←
固有名詞や白黒両家の人物、また彼らの関係など、初めは噛み合わなくていらいらしたけど、中盤からは一気に読めた
(私が面倒くさがって巻頭に戻らなかったのが悪い)
しかし、「サギリ」が何人もいてややこしかった(笑)
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シリーズがよくミステリーランキングに載っているので興味をひかれ購入。
昭和30年代を舞台に、孤立した村で起きる怪奇と殺人、という意味では横溝正史風なのだけれど、横溝以上に(別に悪い意味ではなく)嘘っぽさがあり、ドラマの「トリック」を思い出した。登場人物の名前や地名にことさら難しい漢字が使ってあったりするのも、その雰囲気を助長していると思う。
そもそも本格推理小説がリアルであることは難しい時代だと思うので、こういう嘘っぽさこそが逆に似合うのかもしれない。作者も確信犯なのかな。
怪奇の匂いのするミステリーという意味では、この前読んだ"The Little Stranger"と似ているのかもしれないが、受ける印象はだいぶ違う。
きっとWatersは文学作品をたくさん読んでいる。この作者は推理小説をものすごく読み込んでいそう。
Watersのほうが好みだけど、これはこれで、アリな感じ。
シリーズの他の作品もまたそのうち読もうかな。
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これは怖い
既視感のある情景なのにまったく異なるものである
ジャパネスクホラーの真骨頂かもしれない。
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刀城言耶シリーズの第1弾!。横溝正史の世界を彷彿させる作品。結末部分に少し不満が残ったため、星3つ。