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事例も、その反応も興味深い。その上で、日本スゲーみたいな浮かれた心情とは、スタンスを異とする著者だから、異文化理解、時代突破の示唆書として、深く読むことができる。
話題の幅広さ、分析の鋭さの両面から見て、5つ星です。
・日本発:アイスコーヒー、ストレートパーマ、スーツケースに車輪。国力よりもこんなところを誇りの根拠にするのも悪くない。
・大阪発:回転寿司、カラオケ、インスタントラーメン。大阪人の気質は、外国人のお気に入り。
・一番の違いは日本人はストレスを忘れようとする。でも、イタリア人はストレスの原因を解決しようとする。
・定年退職したお父さんがボランティアする姿に、「社会と付き合う前に、自分の家庭と付き合うべき。社会から必要とされる前に、家族から必要とされる人間にならないと」
・人間が儀式を求める時は、その存在を精神に強く刻みつけたい時。実現が危うければ危ういほど、根拠が薄弱であればあるほど、その存在を実際以上に強調したいと思えば思うほど、儀式は派手になる。
・日本人は、乳母車を一人で持ち上げている母親に「手伝いましょうか?」とは声をかけない。相手が「社会」に住む人だから。相手が知り合いなら、「世間」に住む人だから、無条件で声をかける。
・日本では、「先週はごちそうさまでした」と改めてお礼をいう。西洋でこれをやると「今週も期待しているのか?」と誤解される。
・デーティング・ピリオド。お試し期間。
・西洋人にとって、食牛は家畜に「分類」される。日本人と異なり、「関係」しない。
・日本の著作権使用料の収支は、5800億円のマイナス。アメリカは12兆円の黒字。
・無気力肯定ビジネス。
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NHKワールドプレミアムで放映中の『cool japan〜発掘!かっこいいニッポン〜』で司会を務める鴻上さんが語ります。外国人が「これはクールだ」と思った日本の数々のもの。洗浄器付き便座、ママチャリ、アイスコーヒー。「大阪人の気質」というのもランクインしていて笑えます。外国人が「コノインロウガメニハイラヌカ」と片言の日本語で通りすがりの日本人に声をかけたら、「ははあ〜」と言いながらひれ伏す真似をした人、東京ではゼロ、大阪では20分で20人だったそうです。そんな大阪人が、私は大好き(笑)。
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アイスコーヒー 日本だけ 海外ではコーヒーは香りを楽しむイメージ
日本のストレートパーマ チリチリの人の人生を変えた
クールジャパンの3形態 ポップカルチャー ハイテク 伝統文化
春に花を見る→理解可能 秋の紅葉鑑賞は外国人に理解できない
終電 海外の大都市は地下鉄24時間か深夜バスあり
居酒屋 海外→食事はレストラン、酒はバー 注文しながら食事できる。
キリスト教 一神教であり自然信仰的なものを禁止→その感覚をヨーロッパ人も持っていたことの裏返し 山を神秘的なものとして崇める感覚 富士山
カソリック 人間をつくるのは神 人間型ロボットなし
大阪人のノリ ラテンのノリ
マンガ喫茶 中野ブロードウェイは有名 ☆日本語マンガのセリフを英訳するサイト
コーチングのいらない唯一の日本文化
7時からのパーティー→1時間半程度は遅れてくる→時間を持て余している・遊ぶ相手がいないと思われたくないから
顔色が悪い絵をかくとき 日本人の多くは青 フランス→黄緑 独英米→緑 スペイン→黄色 シンガポール、ブラジル→白 ガーナ→灰☆顔色が悪い色が他国の人種の色だったら
職場に家族の写真を飾らない日本人
スポーツで勝利、結婚式→ハッピーな時に泣く 理解できない
涙は弱さの象徴 謝罪で泣くならどんな対処をするのかを言うべき
麺をすする slurp マスク
香水を数本持つ外国人男性
日本人 ストレスを忘れようとする。
日本人「一生勉強を続ける」→未熟な人 〇リサーチに来たというべき
わび・さび 広辞苑の解釈意味不明 外国人にわび・さびの写真→一蘭のラーメン屋、和室、卵掛けご飯…イメージはバラバラ 日本人も説明できない☆英語で説明できるように!
アメリカ 定年なし 年齢による差別を避ける
定年後働く日本人「社会と繋がりたい」→社会と繋がる前に家族を大切にすべき 家族・友達と過ごすことに楽しみを見出さないとつまらないと思う(外国人)
世間→人間関係や利害関係のある人
年齢を気にする 新聞でもカッコ書きで年齢
欧米のスーパー ハーイと話しかける→格差社会であり、ちゃんとお金を払うつもりか見極める
エレベーターで沈黙なし→そこに人がいるから話す
恋人とバーで知りあう カナダ人「嘘をつく(その帽子僕も持っています)」
デーティング・ピリオド 相手を知る期間 エッチは相手を知る行為のひとつ
ガムを捨てるための紙「どうして付箋が?」
飲み放題・食べ放題 アルコールに弱い日本人、小食だから成立
1人で食事「食べたり飲んだりは家でもできる。外に出るのは社交のためとみなされる」
欧米では果物を野菜代わりに取る ハムサンドとリンゴ
サンドイッチ ラップで包む☆ビューティフルマインドの好きなシーン
イタリア人にナポリタンを食べさせる→ケチャップが入っていると知ると毛嫌い
折り紙 日本人ならできるイメージ
ゆるキャラに否定的 子供じみていると不快
哲学書、資本論、税法のマンガ→専門分野の本のマンガ 学生時代にあったらどんなに楽か(外国人)
子供と一緒に寝る アジア、アフリカだけ 西洋「夫婦の営みができない・兄弟ができず結局子供のためにならない」
父親と風呂は× 父親の裸を見たことない
女子高生のミニスカートに衝撃 胸の谷間を見せない日本人 欧米では母性の象徴 胸は〇、足は×
dandy なよなよしている・きつい仕事ができないの意味
ロンドンオリンピック 西洋人は醒めた見方 知らない人を見て何がおもしろいの? オリンピックで騒ぐと子供っぽいと思われる(イタリア人)
中国では盛り上がる
畜産科で牛を出荷するときに泣く高校生→理解できない 自然信仰がない社会では当然 家畜に分類された牛で判断 牛との関係は考慮なし
分類か関係か ウシ、ニワトリ、卵焼きのうち、どの2つが近いか? 欧米ではニワトリ、卵焼きのペアは選ばれない 動物の分類
キリスト教、イスラム教のような強力な一神教 分類思考の結果
イギリス、アメリカで講演会 最後に「質問は?」 感想を延々と語る外国人 日本人は「ちゃんとした質問ができないとダメと判断」
ブラジル 人の話が終わる前に話し始める→関心があるというサイン
海外で面接の時 足を組まないといけない→リラックスしているというサイン・あなたの話がおもしろい・興味がある
Tokyo Otaku Mode 国会でどぎついと質問→削除 信念がない
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vol.310 クール・ジャパンとは何か?外国人が見たニッポンから知る日本の価値とは?http://www.shirayu.com/news/2015/
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内容はそう濃くない。単に、「クールジャパン」なものを並べているだけというならその通りなのだが、単に洗浄便座とかアイスコーヒーとかいうだけでなく、いつの間にか日本やアジア、ヨーロッパに人間の考え方、感性の違いにも及ぶ。
家畜の出荷にセンチメンタルになる日本人を大笑い。
赤ん坊は生まれたらすぐ別室。
ま、いろいろあるが、日本人は違いがあると自分に原因があるんじゃないか、変えなきゃ行けないんじゃないかと思いがちなのに、奴らは、自分が間違ってるとは露ほども考えない。
もちろん日本に来てる人たちだから強い人たちなんだろうけど、なんつか、これまでの世界史とか国際情勢とか、いろいろ考えるところもあった。
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番組解説の要約なれど、さすがにちょくちょく入る論考が素晴らしい。番組だけでは面白さにかまけて、ここまでの情報は得られないかと思う。
第三章の鴻上理論の一丁目である世間と社会についてもかぶる個所もあるが更新している知見もあり、重要。
第九章最終項『「分類」か「関係」か』も孫引きだがわかりやすい文化比較論。
最重要なのが実はエピローグから最後までのポリティカルな発言。クールジャパンを取り巻くまったくクールじゃないもやもやをある程度緩和してくれた。
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NHK.BS1放送『cool japan』の司会者【鴻上尚史】が、日本のク-ル(格好いい・優れている・素敵だ)について、当番組の放送体験と外国人が見たニッポンを語った興味をそそる日本文化論です。生活に溶け込んでいる日本人の風俗・習慣は、外国人から見ると奇異に感じられるもの、合理的と感心されるものなど様々な日本について、自分では気付かなかったものを知る喜びを教えてくれます。外国人の「わび・さび」に寄せる想い、日本食や世間体など傾聴に値する話題が満載の一冊です。
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比較文化や人類学を選択した人なら
卒論テーマのとっかかりになるであろうテーマが盛りだくさん。
でも、早いうちに読んで 考え方や文化の違いを念頭に
大学時代を海外旅行とか
現地の人とふれあってほしいかなぁ。
机上の空論にならないために。
自分は音姫が日本だけ というのを知って排泄時の音を恥ずかしく思うのは
プライバシーが日本はまず周囲があって そこから個人へとなるのに対し
西欧はまず個人があって そこから周囲へとつながるという
考え方の違い と結論づけたけれど
当時、本作者の世間をテーマにした本を読んでいたら 参考文献として結論までが早かっただろうなぁ。。と切なく思う。。
第三章 日本は世間でできている
定年後のお父さんを笑われてムッとする
が一番印象に残った。
そうだよなぁ、家庭をないがしろにして 会社や社会に貢献する日本人って 海外の人には謎だろうなぁ。。
今のコロナも まず会社の業務が滞りなく進むのを最優先にするから出社するんであって。。。
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分析し分類する西洋、包括的な関係をつくる東洋、の話が興味深かった。あと「世間」の話。
ステレオタイプなイメージを持つのはよくないが、日本・日本人の独自性を理解しておくことは海外の人とやりとりする上で大事なことであると改めて気付かされた。
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外国人にとって日本のクールと思うポイントはどこか?よくある電化製品からなぜか大阪人というものまであって幅広くて面白い。そこにクールと感じるのか〜と納得。
特に印象に残ったのは最近テレビで日本人のすごいところとか、外国人が見た日本人の良い印象、世界に誇る日本人や日本の製品!みたいな内容の企画をよく見る。
確かに同じ日本人が活躍しているのを見て、日本人であることを誇らしく思う。だが、それは同じ民族であるというだけに過ぎない。素晴らしいことをした人も素晴らしい商品を開発したのも、その人個人の偉業。ただ同じ日本人であるからという理由だけで私まで誇らしい気持ちになるのはおかしい。
驕り高ぶってはいけないのだ。
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途中まで「クール」な日本の産物を細かに説明していて、「日本サイコー」「やっぱり日本が1番!」的な本かと思っていた。しかし最後の最後で西洋的な考え方・東洋的な考え方という比較観点が提示されていたのと、日本政府によるクールジャパン施策への問題提起がなされていた点が興味深かった。
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テレビ番組を通して外国に住んでいるいろいろな人から意見を聞いてきた著者が、日本の何が「クール・ジャパン」とされているのかを語る。
逆に、私たちがいいと思ったり、日本政府が「クール・ジャパン」と推しているものが、彼らから見たら意味がわからないものだったりもする。
私たちが思いもよらなかったものから、日本人も納得のものまで、何がウケるのか、これはいつも謎ですね。だからこそ、文化のすり合わせというか、理解を深めていく、広げていくことを、長い目でしていくんだろうな。
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観たことがある番組だったし、普通に面白かった。
最後の方の文化とは政府に縛られるものではない、というのが文化に生きる人ならではだなと
比較文化とか人類学の卒論に良いらしいのね。
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読みやすいし、面白かった。
日本で常識と考えられていることが必ずしも世界共通の認識ではないということがよくわかる。
「世間」という言葉が使われていたが、私たちの常識は、単に私たちの周囲で通用する「世間」の常識でしかないのだ、と思った。
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日本のさまざまな文化が外国人にカッコイイものとして受け入れられている「COOL JAPAN」なる現象を忖度なしの外国人たちと討論しながら掘り下げるBS番組が2006年に始まり10年めに本作が刊行され、いまだに放送が続いてさらに10年が経とうとしているというネタ切れの無さに驚愕。