紙の本
靖国から学ぶべきこと
2005/08/13 04:57
44人中、40人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
どうも読んだ事あるな。そう感じていたらそのはずで、本書の大部分は書下ろしではなく、これまでの靖国関係の著者の言が要領よくまとまっているものだった。しかし、方々に散らばっているパズルのピースを繋ぎ合わせるだけでも至難の業なのであって、もちろん買って読む価値は十分にある。
漫画家だが著者は、台湾論をはじめ、知識の正確さはかなりのものである。決して専門家に引けを取らない。
本書も、国家神道・神道・靖国・天皇(陛下)仏教・神仏混淆・・と朝まで生テレビを3時間じっくり見ていないとなかなかテレビでは聞けない靖国の真実を叙述している。まったく、高橋哲哉という売国奴の「靖国問題」(ちくま新書)などの100倍靖国の核心に肉薄している。なぜそうなるかと言うと、小林は彼なりにこの国家を苦心して守った英霊に感謝しているからであり、高橋は中韓と繋がって反日利権を持った人物だからである。
彼や岡崎久彦さんのいうとおり、無宗教の国家施設がいかに幼稚で噴飯モノの議論か分かる。無宗教でなければならないという押し付けこそ「無宗教教徒」であることを自ら告解しているに等しい。いかに新たな施設をつくろうとも、遺族の心は永遠に靖国に向かっているし、神道の教義からすれば分祀など何の意味もない無効な戯言にすぎない。いくら高橋哲哉が居丈高な哲学で煙に巻こうとも神道の教義を忘れた噴飯モノの議論に成果てて、満天下に笑いの種を提供するだけだ。
靖国神社はその由来が本来の神道から外れようが、もはや日本人の宗教観の象徴である。A級もB級も死ねばみな平等という宗教観は中国にはまったくない感情だが、それはイスラム教徒がコーランを信奉するのと全く同じ日本人の宗教観なのであって、他国がとやかくいうなど言語道断である。文化相対主義を標榜するなら、まず自分たちの文化を認めさせたらどうか。自分たちの文化は認めてもらえないが、相手の文化は認めますなどという馬鹿で惨めな話があってなるものか。
さらに、先の戦争は、東京裁判で確定した者が戦犯なのではない。負ける戦争に日本を巻き込んだものこそ戦犯である。生産力10倍のアメリカに勝てるわけがない。京都大学で研究中だった原爆が完成しようが投下できない以上、やはり勝てない。もし日本が勝っていれば、アメリカ大統領を戦犯として裁き、日本こそ正義の国になっていただろう。戦争とは所詮勝てば官軍である。負ける戦争は絶対にしてはならない。私は敗戦の死者が眠る靖国からその点を学習すべきだと思う。東条総理がA級戦犯となって眠っているのは戦争で負けたからに他ならない。なにせ原爆で10万以上の死者を出したトルーマンは戦犯ではないのだから。
いずれ、好むと好まざるとに関わらず、中国と日本は一戦交える事になろう。絶対に。いま中国は着々と沖縄を中国領土とする既成事実化に動き出している。たとえば、最近新聞に出たが、「琉球の日本への帰属は誰も認めていない」という共産党の御用学者の意見が各所で出回っている。沖縄の海底には莫大な資源が眠っており、それ欲しさの形振り構わぬ盲論である。そしてその沖縄侵攻の可能性が現実化したとき初めて日本をロックオンする中国の核100発の恐ろしさが分かるだろう。故に、核武装しか日本の生きる道はないのである。そして、鉄壁の日米同盟。露中韓という敵国に包囲され、米国の核の傘で生き延びている核のない日本に反米は100%有り得ない。小林の困ったところはその強烈な反米精神である。戦争の反省がないとは負ける戦争に日本を巻き込む事だとしたら、反米こそ我々の気をつけるべきところではないだろうか。そして、「核のないところにしか核は降らないという」安全保障論の王道を忘れてはならないだろう。
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これまで『ゴーマニズム宣言』の中で靖国神社や公式参拝、靖国訴訟等々について描かれた回に書き下ろし漫画や靖国神社を取り巻く事実や報道の検証記事が加えられたスペシャル本。
歴史的・宗教的無知や党派性から「靖国問題」とされている諸事情の実相を論理的に説いた内容。
ゴー宣ファンならお馴染みと言える内容を取り扱っているが、(本来は問題ではないはずの)問題の所在や端緒、あるいは靖国神社それ自体に興味を持った人に特にオススメな内容。
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200508 過激な意見ではなく、とても理解しやすい。ただ、日本人としての考え方や亡くなった方々の想いがベースになっているから、分からない人には分からないでしょう。
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お盆に帰省したときに靖国問題の話になり、父から貰ってきました。いつ読んでも、小林氏の情報収集力は本当に凄いなと思います。漫画なので活字が苦手な方もすんなり読めると思います。靖国の基本的な知識はこれ1冊でカバーできると思います。
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彼が言いたいことはひとつ。
「靖国を軽視するな!」
論理が二転三転することなく、自分に都合のいいような言い回しもなく、わかりやすかった。日本人の宗教観についての意見は私も同じでもっと自分たちが古来もってきたものに敬意を払い大切にすべきだと思う。日本人が「日本人」として認められるようにならなくてはいけないと思う。
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「A級戦犯分祀」といってしまっては、靖国神社と密接な関係を持つ宗教施設ができるわけで、政治家や中韓が云々言っていること自体おかしいという著者の意見。激しく同意。
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まとまるとちゃんと理屈が見えてくるし,加筆した部分が悪くない。分祀で議論をかわそうとする姑息さが嫌だな。
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「靖国」問題が騒がれているけど、実態を私は知らなかった。なのでコレを一読。政治家の浅はかさが浮き彫りになったわ。私はこの神社がここまで問題にならなくちゃいけないのがどうしてもわからないんだよね。コレ読んでも納得できなかったわ。
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私が初めて読んだ小林よしのりの本です。
靖国神社について日本人の宗教観や祀られてる方々の話を踏まえながら描いてあるので理解しやすいです。
テレビや新聞でしか靖国神社の情報に触れた事がないという方には是非読んでほしい一冊!
ただこの人は漫画がうますぎるのでそこらへん意識しないで読むのはちょっと危険かも…
間に載っている戦死した方達の遺書はいつ見ても感銘を受けるし私ももっと頑張られねば…と思わされるものなのでそれも含めて星五つ!
2005年8月発行 203p
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「靖国問題」について自分の知識のなさを痛感した。
戦死者の遺書には思わず涙した。
しかし著者の意見をそのまま受け入れるのには抵抗がある。
巧妙に論点をずらしたりしていたり、無理のある解釈をしている点が多々あるので鵜呑みにしてはならない。
しかし、勉強になったので星5つ。
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靖国神社がどんな所なのかも分からずに「首相の靖国参拝はおかしい!」などと騒いでいる人達にぜひ読んでいただきたい。
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改めて靖国神社へお参りに行って参りました。
とかく、内容が難しいものほど
バカっぽいなメディアの方が効果的だ。
難しい問題に取り組むときは
取っつきやすいメディアから入るのも
一つの方法だと思う。
この本は
新ゴーマニズム宣言の再編集版
ということだろうか。
見たことのあるマンガばかりだ。
漫画家が出版した漫画本で
マンガ以外の文章は読んでいない。
なので、
読むところは少なかった。
この本で学んだことは
「自分で学ぶこと」
と
「自分で考えること」
うのみがどんなにキケンで
愚かなことかということだろうか。
とはいえ、
実践するために、あえて
うのみにすることも
大切なことだと思う。
日本は間違っていた
戦争は間違っていた
先祖は間違っていた
わたしは間違っていない
では
間違っているかもしれない
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「靖国問題」について自分の知識のなさを痛感した。
戦死者の遺書には思わず涙した。
しかし著者の意見をそのまま受け入れるのには抵抗がある。
巧妙に論点をずらしたりしていたり、無理のある解釈をしている点が多々あるので鵜呑みにしてはならない。
しかし、勉強になったので星5つ
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Kodama's review
『新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論』に続き、2冊目となりました小林よしのり氏の著作。まだまだ自分の意見を言えるほどの知識がない自分にとっては、今回も考えさせられる1冊であり、勉強になった1冊でありました。
(08.1.26)
お勧め度
★★★★★
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帯裏
首相も、国会議員も、裁判官も、東大教授さえも知らない、本当の靖國神社!
首相の公式参拝は憲法違反なのか?
靖國神社に遺骨・位牌はあるのか?
A級戦犯という「犯罪者」を祀っているのか?
A級戦犯は分祀すべきなのか?
国立の無宗教の追悼施設をつくればいいのか?
中国・韓国は戦後ずっと靖國を批判しているのか?
他のアジア諸国も靖國を批判しているのか?
戦争を美化する軍国主義の象徴なのか?
戦死者は祀るが戦災者は祀らないのは差別なのか?
植民地時代の朝鮮・台湾人を祀っているのは彼らへの侮辱なのか?
日本古来の正式な神道に則った神社ではないのか?
現在の日本に靖國神社を守る器量はあるのか?
日本人は、このまま無宗教の虚ろな民になってしまうのか?
答えは、みんなNO!
理由は、本書を読めば、わかります。