投稿元:
レビューを見る
初読。図書館。このタイトル、気になって手に取るしかないでしょ。なんだか不思議な、会ったことのない男性たちでした。今は男性もこんな風に、生きにくい時代をなんとか通り抜けようとしてるんだなあ。
投稿元:
レビューを見る
曖昧な表現が理解できず、自分で決めたルールは絶対に守らないと爆発してしまう斎木くん。
「犯人はヤス」では京都を旅するということで、はっきりものを言わない京都人vs斎木くんに期待が高まらざるをえませんでした。
物語のトーンは、穏やかですが途中でものすごく笑えたりニヤニヤしたりできました。
主に斎木くん関係で。
4人の男たちは大親友というほどでもないんですが、お互い思いやりのあるすごくいい関係だなと思います。
それこそ敬語であり続ける距離感で、妙に立ち入ってくることもないけど都合のいい時だけの存在でもない。
こういうゆるーい関係うらやましいなと思います。
この作家さんのことは全く知らず、図書館で偶然手に取りましたがアタリでした。
投稿元:
レビューを見る
適度な距離感の友達4人のオムニバス短編。
特に何かがあるわけではなく
のんべんだらりと話が進みます。
物語、テンポが野暮ったくて
なかなか読み終わりませんでした。
投稿元:
レビューを見る
アスペルガー気質を、こんなに魅力的に、小説にするなんて。
特別枠なんて言葉は邪魔、個性として受け止められるかい。
投稿元:
レビューを見る
新聞の書評で気になって読んでみました。敬語の持つ距離感がいい。男同士ならではの、踏み込み過ぎない、でも思いやりのある関係性に憧れます。大人の発達障害についても自然に描かれていてそこも良かった。登場人物みんな、幸せになってほしいです。
投稿元:
レビューを見る
それぞれに様々な事情を抱えた30歳前後の四人の男。近すぎず、遠すぎず、けれどピンチのときにはそっと手を差し伸べあう、そんな絶妙な距離感を保ちながら進んでいく四人の男が織り成すストーリーに爽やかな読後感が残りました。
この本が麻宮さんの処女作みたいなので、今後の作品が楽しみです。
投稿元:
レビューを見る
三十才前位の男友達?の旅する短編集。個性的なそれぞれの性格で変に繋がりが面白い。 2016.11.22
投稿元:
レビューを見る
バラバラで、クセが強くて、だけど、どこにでも居そうな四人の男。それぞれの視点で、それぞれが中心になる四編の短編集。
本書は小説宝石新人賞受賞作を含み、著者はこの他に出されている作品は少ないものの、かなり高いセンスが感じられた。
四編の連作小説としての物語性、さらりと読みやすい文章、爽やかな読後感、クスリと笑えるけど嫌味が無い可笑しさ、何より登場人物がとても良い。
仲良しでもなければ似ているわけでもない個性的な四人は、それぞれが何かしら抱えていて、けれどもそれは、実は誰にでもあるような、身近に居そうな、親しみやすさがある。
彼らと一緒に会話や旅を楽しんでいる友人の一人のような目線で物語を楽しめた。
投稿元:
レビューを見る
真島くんと斎木先輩の関係から芋づる式に、繁田さん、仲杉くんと誘い合わせ、四人で佐渡まで旅をすることに。
いわゆる、『世間が決める規則』通りには上手く生きて行けない人たちや、そこに優しくからんで行ける人たちの物語。
少数派を認めよう、と声高に言い立てるのでなく、日常のありふれた出来事の中で、時には切なく、時にはユーモアを持って描かれているのが良い。
斎木の、空気を読まない、正直で純粋な発言が、時に胸がすく。
そして、仲間を気遣う人なんだろうなと、感じる場面もあり。
『敬語で旅する四人の男』
僕・真島圭太のこと。
四人の始まり。
父と離婚して出て行った母を、佐渡に訪ねる。
一人でこっそり訪ね、すぐに帰るつもりだったのに。
『犯人はヤス』
俺・繁田のこと。
バツイチ、京都の元妻の元に子供がいる。
というか、種だけ取られ、俺は必要なかったんだ。
身勝手な元妻の実家に、子供を愛宕山に登らせろと命じられる。
『即戦クンの低空飛行』
俺・仲杉幸彦のこと。
「人なつこく愛想のいい」仲杉くんを悩ませる、職場、病的な束縛彼女、結婚・子作りを迫る実家。
鳥取砂丘で懐かしい面影を偲ぶ。
『匡(たすく)のとおり道』
僕・斎木匡の恋。
人との関係を上手く築けない斎木も、「相手を思いやる」気持ちを少しづつ学ぶ。
熱海。
投稿元:
レビューを見る
それぞれ問題を抱える男たちが度毎に、取り合えず問題を解決して四人が何気にお補い合う関係性が、普通に心地よかった。
投稿元:
レビューを見る
はて、ちらほら見かける発達障害とかADHDとか言われる人の話である。はっきりと人と違う!って言われる人と、情緒不安定の人やら、ちょっと変わっている人とか、そういう人たちの違いって、まぁある意味非常に微妙な境界線が引かれるんであって、そんなに変わらんじゃんって思ったりもする。でもこの微妙な違いというものが人は許せないわけで、醤油をあと一滴たらすだけで全然違う!ってな感じのこうるさい料理人のように、まぁ面倒くさいんだよなぁ。それぞれ人は皆違うんだって言ってみたり、人類皆兄弟的なことを言ってみたり。そこらへんを深く考えだすと、同じ漢字を延々と描き続ける時に感じだす違和感のような微妙な感覚を抱き始めてヤバイ。
しかし男四人ってのが、女性受けするんじゃないか、などと思う。
投稿元:
レビューを見る
読み終わったら何故がビン詰めのピクルスの画が頭に残った。後は、愛宕山の頂上の風景と黄色の浴槽。ストーリーに登場したアイテムがなぜかストーリー以上に視覚的に残った。なぜかはわからないが。
題名通り4人の男の旅行の話だが、親友と言うわけでもなく、かと言って旅行を一緒にするには無理があると言うほど余所余所しいと言うほどでもない絶妙の距離感。結構重いテーマの話が続くだけに、そのさじ加減が物語の敷居を下げている。じゃないと読後感悪かっただろう。語り口は軽く見せてあるが、実は計算ずくの作品。
投稿元:
レビューを見る
タイトルに惹かれて読んでみた。
4人のつかず離れすほどいい人間関係が心地よい。
でも、話から浮かんで来るそれぞれの悩みや問題が深くて重い。彼らがそれぞれ「優しい」ため、根の深さが重くなくさらりとしていてからりとしている。
投稿元:
レビューを見る
「俺は低い場所ばかりをゆらゆらしている、ガス欠間近の飛行機のような生活を送っていたのかもしれない。高いところから見える世界の美しさなんて、すっかり忘れていた。狭い範囲の障害物ばかりが目に入り、墜落しないことだけを考えていた。」(158 ページ)
出会って間もない、
さまざまな個性と事情を抱える四人の男子。
敬語が抜けきらない関係の中、
旅を通し、互いを高いところへ連れ出す仲間となっていく。
彼らのように、
ナイーブだけど、強くて優しい友になりたいと思わせる物語り。
投稿元:
レビューを見る
あっと驚く結末やどんでん返しを期待しながらだったせいか、この「じんわり状況が判明したり、関係が変わっていくような感じ」がどうにもしっくり来なかった。タイトルにある「敬語」にももっと焦点が当たった話かと期待していた点もちょっと裏切られたというか残念な点だった。半分で断念。