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タイトルからインテリ草食系男子を予測するも、意外な展開!
2014年の刊行だが、いまの時代にも読まれてほしい。
4つの旅話の最初は、4人の出会いと基本情報が含まれる。
読了後、読みかえすと伏線がてんこ盛りだった。
真島;芸術家肌。言動にいちばん共感できた。美しいものに惹かれる。
繁田;最年長、唯一結婚歴あり。父・夫としての努力に好感。元妻とその家族にイライラ。でも居るよね、こういう人たち。
仲杉;淋しがりゆえの受身。高校時代の仄かな恋は素敵なのに、現在の執着系彼女へ心を砕きすぎ。結果、ほっとした。
斎木;男性って多かれ少なかれ彼のような?笑 見込まれたアルエちゃん、しあわせを創りつづけられますように。
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表題のとおり、敬語で旅をするという友達といえるのかどうかも微妙な関係性の4人のアラサー男性にまつわる4つの話を集めた小説。それぞれの話で主役が切り替わり、なんらかの形で「旅」が絡んでくる。
こういう自分と同年代の人物に焦点を当て、その人生を掘り下げるような形式の小説は結構好きなのだが、この小説については、悪くはないのだが、そこまではまるというところまでは至らなかった。4話の中では、仕事と束縛系彼女に押しつぶされそうになっていた中杉幸彦が「敬語メンバー」との鳥取への旅で再生する「即戦クンの低空飛行」が一番面白かったかな。
4人の中では、発達障害の人の特性がよく表現されていると評判の斎木匡が特にキャラが立っていて、各話でも重要な役回りを演じていた。ただ、身近にこういう人がいると、だいぶ扱いづらいだろうなと思ってしまった。
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生きることは苦行だという大前提があって、
その上に、白々しくならないちょうど良い加減のほのかな、可愛い灯りがあって。
つらさが、真正面に当たり前にあるのに描写がじっとりしていなくて誤魔化してもいなくて。
すき。
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表紙絵は文庫よりこっちが好み
1話いちわ結構ベビーで完全に解決してないけど、
そのくらいでもいいかと思える
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敬語で旅する四人の男
麻宮ゆり子
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特別親しい訳でも無い関係の男性4人が一緒に佐渡へ旅行をし、4話に渡ってそれぞれの生い立ちや現在背負っている悩みが語られる。
真島の両親は彼の子供の頃から仲が悪く、ある時両親は離婚し、実は母は好きな女性と一緒にいるのだと告げられる。その母に会うために佐渡へ訪れる。
繁田は研究者で、結婚はしていたが子供が産まれた後に京都を離れられられないと言う妻と離婚。そんな元妻は両親に依存。その元妻家族に命じられ、子供のヤスと一緒に愛宕山へ登山する。
仲杉には自由がなく、上司や客には謝ってばかり、帰れば束縛してくる彼女の相手もしなければならない。学生時代に事故で亡くなってしまった彼女が行きたがっていた鳥取砂丘へ。思い切って携帯の電源を切って。
現在の彼女が歳を誤魔化していたと知り「なぜ嘘をついてた」と言うと「離婚届には印鑑をもらっている」と言う別の秘密を聞かされる。
そして斎木。彼は特別枠として入社。気に入らないことがあっても、母に教わった言葉でその場を上手く切り抜けられるようにはなっていたが、ある男性の言葉に怒りを覚え力任せに扉を壊してしまう。
気になるアルエさんをご飯に誘い、恋愛なんて分からないと思いつつも、恋愛について意見を述べるところが印象的。アルエさんが手を広げたら抱きしめるって合図も可愛い。そんな彼女と熱海へ旅行するがぬるぬるするものが苦手な斎木は彼女の躯を拒絶する。
斎木が、言いたいことあるけど言い難いという場面で、言ってくれてスッキリする時もあるんだけど、ときに障害の力を借りてる感じが否めず。とは言え繁田の元妻家族に「変な家族」と面と向かって言ってくれた場面はよく言ってくれた!って思った。全体的に斎木の突飛な発言に振り回されたり助けられたりしてて、かなりの存在感がある。
人の感情を捉えるって障害の人だけでなく本当は誰にでも難しいことだと思う。言葉だけでは分からないことも多いし、仲杉みたいにいつもニコニコしてても内心すごく苦しんでる人もいるわけで。分かってるような気になってるだけってことも多いと思う。でもだからこそ斎木の言うことには裏表がなくて説得力があって真っ当な感じがするのかな。
2022/12/11 読了 (図書館)
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敬語で話す微妙な距離感が絶妙で面白かった。
斎木先輩がいい味出してます。
しかも、毎回4人での旅じゃないところもまた好き。
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タイトル通り、友達というほど近くもなく、敬語を使い合うよな関係の4人が旅をする話。それぞれが主役の話が4本。みんなそれぞれ色々抱えてるんだなぁ。
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幼い頃からの友人というんではなく距離感が一コマ空いたような関係の四人の話。
のんびりと進むなかそれぞれに抱える思いや事情は様々で何となく関わる事がちょっとした救いになる。とにかく絶妙にキャラが面白い。