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<目次>
序章 「生き残り」のための技術を磨く
第1章 「したたかさ」を身につける
第2章 多様なものの見方をする
第3章 「失敗」と謙虚に向き合う
第4章 複雑な問題を分解して考える
第5章 「あてはめ」で可視化する
第6章 不動とされる価値を疑ってみる
第7章 物事を考えるときのルールを決める
第8章 「思考の鋳型」は組み合わせて使う
第9章 自分の考えを自分で否定する知力をつける
終章 いま置かれた立場で「生き残る」
<内容>
優秀であることは既に分かっている著者が、イギリスの歴史教科書を題材にしながら(イギリスの教育を土台に)、どのような考え方で今後生きていけばいいか、また日本はどんな立ち位置でいいかを教えてくれる本。安倍政権の分析や国際社会(特にロシア)の分析には那得するところがある。
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教科書 イギリスの歴史 帝国の衝撃
連合国戦勝史観の虚妄
アイルランドは数世紀の間大英帝国の一部をなしていた
その間、アイルランド人は断続的に抵抗を繰り返し、1921年北部アイルランドは(アルスター6州)はイギリスの一部として残留し、他のアイルランドはアイルランド自由国として独立した
アイルランドはもともとゲール語、カトリック
イギリス政府 オーストラリアを巨大な監獄とした
1787-1868 イングランドとアイルランドから16万人以上の囚人がオーストラリアへ移送された
歴史あるいは真実は複数ある
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佐藤優氏の新著を久しぶりに。
もろに勉強術と銘打っているが、ビジネス書とは違うアプローチに関心。
アナロジーと敷衍。
文章を丸暗記で記憶力増大と論理展開の型定着というのは、一度試してみてもいいかも。
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勉強術ということだが
ほとんどが安部首相への批判と
イスラム国への己の見解
スコットランド独立を住民投票で決める。同じことが沖縄でも起こるかもしれない。確かにそう思った。
イギリスの歴史の教科書は知識詰め込み型ではなく、自分で考えさせるものらしい。過去の帝国主義によって、植民地支配などで世界に禍根を残しているもののイギリスはしたたかに存続している。
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最近、佐藤さんの新刊書は、本当にたくさん見かける。
大澤真幸か、この人かという感じ。
さらに言えば、誰かと対談という形を取ることが多い二人でもある。
それはさておき、この人の本を初めて読んだ。
第一段階は、情報収集を積み重ねること。
なんと、暗記して頭に叩き込むとのこと!
もう、この時点で真似できない・・・
その後は、敷衍やアナロジー、正反対の存在を想定する、共通点と相違点を探す、第三の立場から考える、別の概念にあてはめる…などの技術で、解釈をしていくのだそうだ。
原稿は書きかけのバージョンも保存しておくこととか、普段自分が絶対考えもしない方法が提唱されていた。
実際に自分が実行できるかどうかは別として、自分自身の方法とは全く異質の方法を知ることができた。
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最強のインテリジェンス思考法をイギリスの中学歴史教科書から学ぶと言う発想からしてユニーク。
安倍氏の反知性主義も納得の論理で撃墜。
氏は兎に角、攻撃も守備も範囲が広くて深い。
リベラルか保守か、あるいは左翼右翼といったくくりではなく、正しく本人の経験と勉強の賜物であろう。
爪の垢程でも取り入れられれば、少しは世界の他者と共存できる道が見つかるかもしれない。
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反知性主義に対してどうすればいいのか?
自らが反知性主義に陥っていないか?
反知性主義は自分が理解したいように世界を理解する態度をいう。合理的ではあるが実証性と客観性を欠落しているという。
はっきりいって僕が今まで生きてきて自分と関わった人間の内で反知性主義でない人間を探す方が難しい。それならお前は反知性主義ではないのかと問われるだろう。そうなのです。自らが反知性主義でないということは自らの理解・認識が誤っているなら素直に反省する姿勢を持ってしかありえないと思う。そして自らの誤りを省み、知性と学問による実証性と客観性・・・それは他者性とも言えますがそれを見出しながら自己を省察していく。それによってしかありえない。だからお前が反知性主義でないことを証明しろと言われればやはり世界認識としての学問でしかありえないだろう。カントの啓蒙である先ず悟性的人間、次いで理性的人間、最後に学者という言葉があるが同じことを言っている。
安倍は反知性主義であるという。反知性主義でない人間を探す方が大変だが、それに対するには自らのアタマで考えしたたかに生きていくしかないという。
そうだろう。
自らの理解が誤ってるなら素直に反省し、したたかに生きていくしかない。
そういう生き方ができれば僕はそれでいいと思う。
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勉強術としては「歴史の教科書を丸暗記しろ(で、要約・敷衍・アナロジーしろ)」と言ってるだけで、その他は殆ど思考術の話。オビは「思考法」で宣伝しているので、雑誌連載の題名をそのまま書籍名にしたようだが、当初想定していたモノとは内容的とは違うものになってしまったのだろう。各章にある思考のポイントは役立つものが多いとは思う。で、そのポイントを駆使しながら、「安倍は反知性主義者である」というのが著者が本書で最も主張したい事なのかと。日本史・世界史教科書のABって何が違うんだろうと思っていたが、高校の偏差値で使い分けているとは知らなかった。
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考え方のロジックを定型化することで、効率化や比較化、可視化を行う。当たり前のことかもしれないけど、これを日々実践して真実を見極めることはすごく難しい。読んでいてうなずける部分と、それを実践できていない自分を感じる部分がよく分かりました。
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真実を理解するためにはこう考えていけばよいという思考法の指南書。
挙げられた具体例においては良く理解できるが、自分自身で他の事象を分析するのはなかなか難しい。
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なんて紛らわしいタイトルのつけ方だ(笑 まず内容よりそこに著者のしたたかさを感じてしまうわけで。論理的思考をつけるために歴史を通して鍛え上げるワークブックのようなもの。この通りに取り組めば本当に頭の働き方が変わってくると思う。本を1章丸ごと暗記すると脳の使える容量が増えるというのは面白い。やってみたいなあ(根性があれば)
・自分なりの視座を持つことが大切
・『イギリスの歴史/帝国の衝撃』(明石書店)課題図書扱いとする。英国内において新帝国主義時代の今を生き抜く術を記した本。
・脳の記憶容量を大きく変える丸暗記の勧め
前述図書 第9章を日英ver 1か月かけて覚える。ブロックごとに暗記し、キーワードをメモしてその通りでなくても良いので自分の言葉でうまく組み立てられるか確認を都度すれば一生忘れない
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一般的な勉強術の本と違って、即効性はない。
身につけるためにはじっくり訓練が必要で、だからこそ長く役に立ちそう。
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佐藤優の本は難しい。内容が濃いともいえる。今回は、事件の真相を見分ける力をつける。そのためにはしたたかさが必要だととく。
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イギリスで用いられている歴史の教科書などを題材に、心情的な反知性主義に陥ることなく、「新・帝国主義」の時代を生き抜くためのインテリジェンスの能力を磨く方法を具体的に語っている本です。
どういうジャンルになるのか、分類のむずかしい内容です。いわゆる自己啓発本的な読書術でもないし、国際政治の解説書でもありません。しいていえば、著者の専門であるインテリジェンスのトレーニング法とその応用がテーマだということになるでしょうか。
左派の安倍内閣批判とは異なる視点からなされる著者の議論も、興味深く読みました。しばしば保守派が金科玉条とする「リアリティ」が、インテリジェンスの視点から見ると反知性主義的で心情主義的な幻想にすぎないこともあるという指摘はけっしてめずらしいものではありませんが、そうした幻想を克服してリアリティに目を見開くことを、インテリジェンスの能力を身に着ける努力とひとつながりのものとして語っているところに、本書の特色があるように感じます。
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2015年刊。著者は元外務省主任分析官。◆広義の勉強術、つまり「イギリスの歴史」(英国中等教育用教科書)を素材に、核となる思考方法の内容を明らかにしつつ、これを構築していく過程について、現実問題(イスラミックステート、安倍氏の集団的自衛権関連の議論など)における著者の思考過程を辿りつつ解説する。◇石原千秋氏と著者は思考の「過程」を開陳するので、学習法では読み応えある著作が見受けられるが、本書もその一。◆なお、反知性主義とは実証性と客観性を欠く思考態度で、知識がないばかりか知識・知性を憎む傾向にある。
◇安倍氏が「捏造と主張する報道を、毎・朝・産・日経・共同通信各社が行っていたにもかかわらず、捏造批判の対象を朝日に限って『国会』で答弁した」態度も、実証的には矛盾し、行動面で論理的一貫性を欠く不整合さ満載であって、彼の反知性主義的な性格の表れ。このような証拠や事実を無視しても平気な反知性主義に反駁するのは難しい、勿論、これが現実の脅威にならない限り、つまり思想の範囲内で止まっていならば、共存可能(内心の自由は無制限)。
が、表現行為や、首相言動あるいは権力行使等第三者へ影響や情報が齎される場合は、社会の力で排除するしかない(選挙/ヘイトスピーチに関する民事司法の活用とこれへの行政からの経済的支援(大阪市長橋下徹提言))。こういう著者の論は大いに首肯。◆個人的には、未学習の安易な発言自体は問題視すべきでないと考える。その際、学習不足であることの自覚と、発言後も学習を継続する姿勢と実行さえあれば十分だからだ。問題はそれすらない人だが、それを社会的に忌避するための方法論が先の指摘なのかもしれない。