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大好きな柚木麻子作品。この方の書く10代女子の描写には本当に感心する。読んでいて胸が苦しくなるほどだ。読んだ後ザワザワが止まらなく衝撃だった「終点のあの子」よりも読後感は爽やかかも。
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安定の品質。安心のブランド。
構成も展開も、まるでエンタメ小説のお手本みたいな小説。
そのまま中学や高校の国語教材にしても良いくらいだ。
教える教師の方が疲れるだろうけれど。
ありきたりな感想だけれど、学校というガールズコミュニティで起きる事件を、中世ヨーロッパの革命史になぞらえているところが実に上手い。
男性読者からすれば、少女たちの思考や行動は自分にあてはめられないだけにやっぱり不思議で、
星崎先生よろしく「女ってどうして派閥を作りたがるんだろうな」と首をかしげたくもなってしまう。
けれどそれを「歴史」になぞらえることで、実に共感的に読めてしまう。
しかもそこに「中世ヨーロッパ」とか「革命」という中二フレーズが付くのだから、まるで歴史ものの一大スペクタクルを読むかのように、男性でも面白く読めるに違いない(盛り過ぎか)。
あと、大人の社会がきちんと描かれていたのが意外だった。これは引き合いに出される「終点のあの子」とは違う点だろう。
大人は大人でちゃんと自分の役割をもっていて、それが少女たちの世界に広がりを持たせているのだと感じた。
世界史でも、ドラマを作ったのはフランスの人々だけではないのだ。周辺諸国が首を突っ込んだりなんだりかんだりしてあの革命はあるべき形に成功したのだ。
大人だって捨てたもんじゃない。
大人だって戦ってるんだ。
これはぜひ、年頃の娘さんを持つ歴史好きなお父さんにおすすめしたいものだ。
とは言えオッサンが書店のレジにこんな表紙の本をもっていったら、バイトの若い女子店員に「なにこのオヤジキモいんだけど」と思われるかもしれない。
けれど、その時はどうか、強く戦ってほしい。
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泣けた!
爽やかで感動的なラストでした。
女子中学生の過酷なスクールカーストを描いてはいるものの、少々ドラマチックすぎて安っぽいドラマ観てるみたいだなー、と冷めてた瞬間もありました。
うちの中学校の階級差はもっとすごかったぞ!と(笑)
ので、まさか泣くなんて、と驚いてます。
容姿やセンスで住み分けてたあの頃の教室を思い出しました。
上流階級のあの子らとこんなふうに話せたらどんな感じだったかなぁ、と思います。あの子らも複雑な気持ちだったのかなぁ、と。
しんどかった中学生の自分が救われた気持ちになりました。
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中学校の女子に
ありがちな
思春期!
みんな
悩んでるんだよねー
この
時期を乗り越えて
大人になるんだ。
最後は
じーんとくる。
2015.4.24
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期待しすぎた?
中学のときって、こんなにコロコロ気持ち変わるっけ?
仲良かったのに、手の平返したように蔑む側に回るっけ??
王妃なんて、顔がいいだけで性格はとてもいいとは思えないんだけど。
改心したとはいえ、人にブスとか変人とか平気で言える人間を、私は好きとか仲間だとか思えない。
村上さんの弱味を握って…っていう切り札も、そんなこと?
それじゃ範子だって相当嫌な奴。
これって「目には目を」的な話なの?
そして「結局、美人は得」って話かな?
という理由で共感できなかったので、よかったら娘にもすすめようかと思いましたが、やめました。
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柚木さんの学生を書いた作品はみな同様に女子高を舞台としかなりリアル。私自身女子校出身だから、柚木さんもきっとそうなんだなと思いながらも、ここまで克明に当時のことを記憶しまた当時からまわりのことをちゃんと見ていたことがすごいとおもった。
今作はクラスのトップに君臨する王妃がグループメイトの策略により失脚し、主人公のグループに招き入れることがから始まる。王妃に憧れるフランス史好きの子が主人公で、人気もののわがままな王妃をグループに招き入れることに浮かれるが、そのことによりグループ内に亀裂が走る。平穏な生活を取り戻すため、王妃の人気を回復しようと奮闘する話。最後の最後がほんとうによかった。
人気が回復してそれで終わりではなく、人気が回復するまでともに頑張ってきた仲間が忘れ去られないということがかなりよかった。
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フランス革命さながらの女子中学生たちの教室ドラマ。
劣等感の描写、憧れの対象のまばゆさ、とても共感できる。不穏な学級会からエピローグの開けたシーンまで、目まぐるしく変わるのが小気味良い。
同じ空間の人間をいかに見るか、と楽しめた。
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単行本の頃から気になっていて、文庫化したのを期に購入。
はじめは中学生の女の子のドロドロしたクラス抗争にいやな気分になったが、王妃帰還作戦が始まり、チヨジ達が王妃に対して堂々とするようになってから面白くなってきた。自分達がクラス内の地味グループであると自覚し仲間内で大人しくしていたのが、王妃を仲間に迎え入れることにより他のグループと対立したり、メンバーが他のグループに行ったり、クラス内の力関係が逆転したりと波乱万丈になる。
クラスでうまく渡っていく知恵を必要とするとは、女子グループの恐さよ。女子同士のどろどろした争いは怖いとしか思わないし、到底懐かしいとも思えない。クラス全員からハブられてそれでも最後には村上さんを許す滝沢こと王妃の心が分からない。醜い悪知恵を使って人を蹴落とすくらいなら、イヤならイヤと言えばいいのにね。
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あの頃は教室が、学校が全てだった。あの狭い空間が世界の全てで、グループの属せないという恐怖に常に怯えていたような気がする。
女子なら誰でも経験するあのグループ制度。
自分の思い出と重ねながら(と言っても、ここまで過剰なグループ制度でもなかったが。)楽しく読み進めることができた。
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ここまで強烈な階級制はなかったけど、リアルだなあ。
クラス内革命、ほんと面白い。
多分。大人になると忘れちゃうんだけどね。
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面白かった
柚木さんの本も何冊か読んでるけど
ドロドロしてて面白い
女子校中2のクラスのゴタゴタ
階級が入り乱れて面白い
けど
キツイし疲れる
これは無理だなぁ
すっきりしたりじんわりしたりもするけど
繊細で臆病なのに
平気で傷つける10代こわい
いい終わりかただったし
寄せ集めじゃなくて
お互いをすきで尊敬していっしょにいて楽しいからいっしょにいるって気づけたのがよかったと思うし
うらやましいと思った
他の本も(ナイルパーチとか)読みたいな
表紙がかわいい
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名門私立女子中学2年、あるクラスの出来事。
14歳の女の子の世界はこんな世界なんだな~。
自分の位置づけに必死になる様が痛々しい。
子供から大人への一番繊細な時が丁寧に描かれていて面白かった。
私にもあった14歳だが、もっと平和だった様な同じだった様な。
通り過ぎてしまえばなんてことのない日々の出来事。
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やはり柚木さんは女子を書くのが圧倒的に美味い作家さんだと思う
共感を感じずにはいられない
このクラスで共に過ごした級友たちが「いろいろあったけど悪くないクラスだったね」と笑いあえるといいな、と思う
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女子中学のクラス内抗争。
抗争っていうほど、激しくはないけど。
学校っていま思うと閉鎖された空間で、
グループの付き合いとか誰が好きとか嫌いとか、
そんなことに振り回せれてホント息苦しかったなと
懐かしくなりました。
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お嬢様学校で巻き起こるスクールカーストのお話。
怖いよ怖い。
自分に自信がないから人を陥れて自分と同じ位置に引き摺り下ろして、やっと得られる安堵。
くだらない。
その一言に尽きる。
でも、みんな必死なんだよねぇ。自分の立場を確保する事に。
大人しい子ほどブチ切れると怖い。手を出したの貴女だけよ。
ラストはホロリとハッピーであぁ良かった。
それにしても、柚木さんの本は何故だか一気読みしてしまう。登場人物が動き回るのを止められない。女性を描くのに本当に長けている。だからなのかなぁ。女同士おしゃべりがやめられないのかも。