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2024/02/02 13:48
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
メールのインタビューというのは、初めてですが、特に違和感はありませんでした。普通のインタビューと変わりません。ただ、一文がやや長いカナ。インタビューは、短いですからね
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「た」止めについてのやりとりを読んでいるうちに、数年間抱いていたある作家Xの文章に対する疑問が解消しました。他の作家の本を読んでいて「Xの文章に似ている」と感じることがたびたびあり、そういえばそういう場合は全て「た」止めでした。文章があまりに似ているので、Xは文章アプリのようなものを使って書いていて、他の作家が忙しいときなどに秘密ルートでそのアプリを借り書いているのかもしれない…などと考えていました。「た」止めだったのですね。さすが佐藤さんです。佐藤さんが書かれた「た」止め縛りの文章が、Xの文章には全然似ていないのもさすがです。
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佐藤正午に二人のライターがメールによるインタビューを試みるという企画。
数年にもわたるこの企画が書籍化されたのがこの本。
ものすごく面白かった。なんど顔がにやけてしまったか。
でも基本的には人にはお勧めしない。
正直、佐藤正午ファンではないければ全く面白くない。
彼の本を読んだことがなければちんぷんかんぷんだろうし。
逆を返せば、佐藤正午ファンは間違いなく楽しめる。
「ほえ」って使うんだ、リアルで。
津田伸一ってやはりまんま佐藤正午!?
もうこの「ほえ」だけでツボ。
でもね、多分みんな疑ってると思うんだけど、この二人のライターは本当に存在しているのか?
佐藤正午がでっちあげたライターに、まんまと読者は翻弄されているんじゃなかろうか。
だってねぇ、途中でインタビュアーが交代ってあるかな(笑)
それとも担当編集がライターになり済ましているのか。
どちらにしても怪しい・・・。
それはぶっちゃけどっちでもいいんですけどね、面白いから。
屁理屈満載、そう鬱で気分屋の佐藤正午の人となりが垣間見れただけで大満足。
もちろん大先生の手のひらの上で転がされているのは百も承知で。
このインタビュー続きも出てるみたい。絶対読もう!
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作家佐藤正午にメールでインタビューをするという連載もの。メール返信ということとにどんなことを考えるものかが垣間見えて面白い。最初にインタビュアーとして登場したライターはハチャメチャで作家を怒らせてしまうが、それがかなり面白かった。突然の交代は予定通り?そのままいったらどうだったんだろう。次のライターはかなり気を使いながら質問でこれもまたまったく違う雰囲気で面白かった。
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すべてメールでやり取りされるインタビュー集。
相手は現役バリバリの作家、性格は偏屈な気性。
表情が読み取れないから、
聞き手は正しく理解される以前に
誤解を生まない文章に仕立てなければならない。
そう、普通はそう考える。
一巻目に登場する聞き手の伊藤ことこ嬢は、豈図らんや、
大胆というか、分をわきまえないというか、
無知の知を逆手に取ったかのように
のっけからトンチンカンな質問を繰り出し
早々にして作家を激怒させてしまう。
佐藤正午は3回目の返信にあたり、
「件名:喧嘩うってるのか」と回答。
激怒を通り越し呆れたのか、
「ここからは編集部にむけて書きます」
「……こんなことをへいきでやる人間を、
インタビューの質問者として起用した編集部
に強い不信感を持ちます。
(……)こんなひとといっしょに仕事はできません。
はやいうちにどうにかしてください」と書く。
で、途中退場。
妙ちきりんな聞き手1号退場後も
終始小さな軋轢が生じるも急遽登板した、
聞き手2号の東根ユミ嬢は、
時に不遜な言動、時に小いじわるな舌鋒ならぬ筆誅が
加えられるも、彼女のことをお気に召した様子で
本来のインタビューの趣旨である、
「小説のつくり方」に即した内容が仔細に語られる。
気難しい佐藤正午を饒舌に語らせたのは
何よりも彼女の著作の深い読み込み、
提示された事に対する執拗なまで即確認する姿勢、
それは時にストーカー並みであるが、
聞き手に徹するプロ根性がすばらしい。
本書の白眉は『鳩の撃退法』に取り掛かる直前から
上梓に至る話まで、ドキュメントタッチで書かれてあり、
佐藤正午ファンには堪らない内容となっている。
追記
ふと頭をよぎり、聞き手であった
ふたりのライター名を検索してみた。
存在していない…。
まじかー。
だとしたら、
本作は自作自演のインタビュー集?
怖い作家である、佐藤正午。
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▼本の内容
・小説家の佐藤正午が二人のインタビュアーとメールでやりとりし続けた記録。
▼思ったこと
・一番の感想は、「佐藤正午はマジでめんどくさい奴だ」ということ。
・けどもしこの本全体が佐藤正午の企画であるとするならば、本当にすごすぎる。佐藤正午は人間というものを鋭い視点で観察してよく分かっている人だと思うし、佐藤正午という存在がどう描かれるべきかも客観視できているように思う。
・読んでいると佐藤正午のめんどくささが鼻に付くが、実際佐藤正午がインタビュアーに常々指摘していることは論理的で勉強になる。取材とはどうあるべきかを考えさせてくれる一冊だ。
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インタビュアーの、雑で無礼な質問が続き、回答する小説家のインタビュアーに対する揚げ足取りや皮肉が続き、しまいには怒らせ罵倒されている文章を読むのは、精神的に辛かった。
佐藤正午は、神経質なほど言葉に厳しい。だからこそ、読者である私は本を楽しめるのだけれども。
小説の書き方が書かれているところはとても興味深く、「小説」とは推敲を重ね、言葉に敏感でなければなぁと思った。
職業としての小説家は、やっぱり凄い。
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作家である佐藤正午氏と、メールを使ったインタビューです。インタビューというと対面で行われるものですが、これはメールを使ってのやり取りをしています。
最初の方は、どうなってしまうのか心配になる程、やさぐれたやり取りが続きました。途中から、健全なキャッチボールがとなってきて、良い形に収まってきますので、これから本書を読む人は安心して読み続けてください。
作家が作品を生み出すアプローチに関する様々な手法はとても興味深いものがあります。さらに、続きを読みたいと思っています。